『あの頃、君を追いかけた』がひどいと言われる理由とは？なぜ付き合わなかったのか実話解説
2018年10月5日公開の映画『あの頃、君を追いかけた』。
2011年に台湾で公開され、台湾国内で歴代興行収入1位となり、社会現象となる大ヒットを記録した同名映画を日本でリメイクした作品となっています。
主演は山田裕貴、ヒロインは乃木坂46の齋藤飛鳥が務めています。
物語は、主人公の水島浩介(山田裕貴)が、クラスの優等生・早瀬真愛（齋藤飛鳥）に惹かれ、友情や恋愛、成長を描く青春ラブストーリーで、舞台を日本に移し、時代設定も2000年代に変更されています。
- 『あの頃、君を追いかけた』がひどいと言われる理由とは？
- 『あの頃、君を追いかけた』でなぜ付き合わなかったのか？実話を解説
- 『あの頃、君を追いかけた』のあらすじ
- 『あの頃、君を追いかけた』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
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ひどいと言われる理由とは？
映画『あの頃、君を追いかけた』は2011年に台湾で公開された恋愛映画を日本でリメイクした作品です。
台湾版に関しては低予算の作品であったにも関わらず、台湾国内で社会現象となる大ヒット作品となりました。
そんな大ヒット作をリメイクし、2018年に公開された日本版ですが、主演の山田裕貴さんと『あの頃、君を追いかけた』が本格的な映画初出演でありながらヒロインを演じた元乃木坂46の人気メンバー・齋藤飛鳥さんの演技力を高く評価する声があります。
しかし、映画『あの頃、君を追いかけた』には「ひどい」という声も多数挙がっていました。
なぜ、「ひどい」というマイナスな声が挙がってしまうのか？その理由について考察します。
管理人
ひどい理由①興行的な失敗
「ひどい」という声が挙がってしまう1つ目の理由としては、「興行的な失敗」です。
前述したように台湾で大ヒットした作品をリメイクした映画『あの頃、君を追いかけた』について、台湾版のような大ヒットを期待する声が挙がっていましたが、期待したようなヒットにはつながらず、最終的な興行収入は約2億5000万円に留まり、興行成績的には失敗に終わってしまいました。
この興行的な失敗についてマイナスな印象を持つ方がおり、「ひどい」という感想に繋がったと考察できます。
ひどい理由②無理のある設定
「ひどい」という声が挙がってしまう2つ目の理由としては、「無理のある設定」にあります。
主人公の浩介たちは高校3年生ですが、季節はずっと夏であり、卒業式後に海に行っていたりと季節感が全く分からない無理のある設定となっており、「ひどい」という感想に繋がったと考察できます。
進路先が決まるのも、高校卒業後であったりと無理がある部分が多く散見されます。
これは映画『あの頃、君を追いかけた』が台湾のリメイク作品であることが原因であると考えられますが、事情を知らない観客にとっては違和感のある設定になっていると思います。
管理人
ひどい理由③人物描写
「ひどい」という声が挙がってしまう3つ目の理由としては、「人物描写」にあります。
主人公の浩介、そして、ヒロインの真愛以外にも松本穂香さん演じる詩子や佐々木宝さん演じる陽平など仲間たちが登場しますが、人物描写が甘く、せっかく魅力的なキャラクターたちであるにも関わらず、その魅力を活かしきれていない印象があります。
また、浩介には二面性があるというセリフが度々登場しますが、そのセリフを裏付けるようなエピソードが全くないなど全体的にキャラクターの描き方が弱い点が多く、「ひどい」という感想につながったと考察できます。
ひどい理由④映画の結末
「ひどい」という声が挙がってしまう4つ目の理由としては、「映画の結末」にあります。
映画『あの頃、君を追いかけた』では、浩介と真愛の淡い恋模様が描かれていきますが、結局二人が付き合うことはなく、最終的に真愛は全く違う男性と結婚し、その結婚式に浩介が参加するという結末が描かれます。
この結末について、納得がいかないという方が多くおり、「ひどい」という感想に繋がったと考察できます。
浩介とは付き合わなかったのに、陽平と付き合ったことや、容姿があまりかっこよくない男性と結婚した真愛の気持ちが全く理解できないという意見を持つ方も多くおられました。
真愛がどういう気持ちを持っていたのか、もう少し彼女の心理描写が細かく描かれていれば、評価は違っていたのかもしれません。
この真愛が結婚するという展開に関して残酷に感じる方もいるかもしれません。
しかし、映画『あの頃、君を追いかけた』は、浩介の成長を描いた作品という見方も出来ます。
その見方をすれば、大好きだった初恋の人の幸せをあたたかく見守ることが出来た浩介の大きな成長を感じられるハッピーエンドだと捉えることが出来ると思います。
管理人
なぜ付き合わなかったのか？実話解説
浩介と真愛はなぜ付き合わなかったのか？
お互いに高校時代に惹かれ合い、卒業してからも交流を続けた主人公の浩介と真愛。
ですが、結局その恋愛が成就することはなく、真愛は他の男性と結婚することとなり、浩介はその結婚式に参加するという展開になってしまいます。
なぜ二人は付き合わなかったのでしょうか？その理由について考察します。
管理人
お互いの思いが強すぎたから
考察できる理由の1つ目は、お互いの思いが強すぎたからであると思います。
浩介にとっての真愛、真愛にとって浩介はそれぞれ高校時代を象徴するようなかけがえのない存在でした。
だからこそ、その大切な関係を交際することによって壊したくないというお互いを思う気持ちが強すぎたために付き合わなかったと考えられます。
交際してからギクシャクした関係になるのではなく、綺麗な思い出のままにしたかったという思いもお互いにあったのかもしれません。
タイミング
考察できる理由の2つ目は、タイミングが悪かった点にあると思います。
真愛は高校卒業間近の頃、詩子に「浩介が告白してくれたら嬉しい」と伝えていたり、大学1年生の夏休みにデートした際に浩介には内緒でランタンに「好き」と書いていたりと浩介への思いを募らせていました。
浩介も真愛のことがもちろん好きだったのですが、うまくその思いを言語化できずにストレートに自分の思いを伝えることが出来なかった結果、すれ違ってしまい、交際に至ることができませんでした。
高校卒業～大学1年生の夏くらいのタイミングでストレートに告白していれば、無事に交際がスタートしていたと思うのですが、タイミングが悪かったために付き合えなかったと考察できます。
実話という事実は全くない
青春映画である映画『あの頃、君をおいかけた』ですが、ストーリーが実話という噂があります。
実際はどうなのでしょうか？気になるその真相について、調査しました。
結論から言うと、映画『あの頃、君をおいかけた』は、台湾の同名人気映画を日本でリメイクした作品であり、実話という事実は全くありません。
管理人
では、なぜ実話であるという噂が流れたのでしょうか？
その理由は、映画『あの頃、君を追いかけた』のリメイク元である台湾版が人気作家ギデンズ・コーさんの自伝的な小説を映画化していることに原因があります。
台湾版は、1994年から2005年の台湾を舞台にしており、日本のカルチャーも当時アジアで広まっていたことから、台湾国内でも人気のあった井上雄彦先生の人気スポーツ漫画『SLAM DUNK』や飯島愛さんや小沢まどかさんといったセクシー女優の名前も登場しています。
台湾版で原作だけでなく、監督と脚本まで兼任したギデンズ・コーさんは、日本のカルチャーに大きな影響を受けており、『ドラえもん』や『ドラゴンボール』といった日本の人気漫画を幼い頃から読んでいたそうで、日本との結びつきが強い作品であることが分かります。
日本版で主人公の水島浩介が格闘技大会に参加しますが、ギデンズさんによると、これは『ドラゴンボール』の展開一部同会をイメージしていたようです。
気になった方は、ぜひ台湾版を鑑賞して観ることをオススメします。
『あの頃、君を追いかけた』のあらすじ
（以下、映画『あの頃、君を追いかけた』のあらすじです。）
『あの頃、君を追いかけた』のあらすじ｜仲間たちとそれなりに楽しい高校生活を送る主人公・浩介
男子高校生の水島浩介は、勉強もそこそこに旅館の後継ぎ息子である寿音、ムードメーカーの一樹、中華料理屋の息子の陽平、スポーツ万能な健人、そして、幼馴染の詩子らとともにそれなりに楽しい学校生活を送っていました。
寿音、陽平、健人は同じクラスのマドンナ的存在である真愛に恋をしていましたが、浩介は優等生っぷりが鼻に付き、真愛に対して苦手意識を持っていました。
そんな中、授業中に悪ふざけで教師から叱責を受けた浩介は真面目な真愛の前に席替えをさせられ、真愛は教師から浩介の監視役を命じられることとなります。
ある日、真愛が教科書を忘れてしまったところ、浩介が自身の教科書を真愛に貸して代わりに浩介は教師から怒られてしまいます。
浩介に興味を持った真愛は、手作りのテストと数学のテキストを渡し、嫌々ながら受け取った浩介は苦手だった勉学に励むようになります。
『あの頃、君を追いかけた』のあらすじ｜徐々に親密な関係になっていく浩介と優等生・真愛
放課後、一緒に勉強することになった浩介と真愛は次第に仲を深めていきます。
成績が伸びてきたことから浩介はテストの点数で真愛に勝負を挑みますが、惨敗してしまい、丸坊主にして真愛や仲間たちを笑わせます。
そんな中、学費が盗まれる事件があり、教師から疑われた浩介たちは反抗し、優等生の真愛も反論したことから浩介たちと一緒に罰を受けることになってしまいますが、浩介はそんな真愛の姿を見てますます彼女に惹かれるようになりました。
高校を卒業してから、7人で海に行ったり、思い出を作ってからそれぞれの進路に就きます。
浩介も大学へ進学、真愛は東京の医大に進学し、離ればなれになりますが、定期的に電話をしてお互いの近況を語り合いました。
『あの頃、君を追いかけた』のあらすじ｜すれ違いが続き、疎遠になってしまう真愛と浩介
夏休みになり、真愛とデートをすることになった浩介。
楽しい時間が過ごせたものの、お互いに好意を持っているにも関わらずなかなか二人の恋に進展はありません。
なかなか自身の思いを言語化することが出来ない浩介に、真愛は複雑な表情を浮かべてしまうのでした。
真愛に自身の成長を見てもらいたかった浩介は、大学で行われる格闘技大会に参加することになり、真愛に見に来てほしいと伝えます。
結果は善戦するものの惨敗を喫してしまい、殴り合うことについて理解が出来なかった真愛とも言い争いになってしまい、二人は喧嘩別れしてしまうのでした。
それから疎遠になってしまった二人は、地震が起きた際に久しぶりに連絡を取り合ったものの、恋が再び進展することはなく、月日が経過してしまいます。
そして、高校卒業から10年が経ち、久しぶりに真愛から連絡が来るのでした。
以上、映画『あの頃、君を追いかけた』のあらすじでした。
『あの頃、君を追いかけた』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
（以下、映画『あの頃、君を追いかけた』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。）
感想評価(※ネタバレ有)｜台湾国内で社会現象となった大ヒット作を日本でリメイクした青春ラブストーリー
映画『あの頃、君を追いかけた』は、2011年に公開され、台湾国内で歴代興行収入1位となり、社会現象となる大ヒットを記録した同名映画を日本でリメイクした作品です。
人気アイドルグループ・乃木坂46の元メンバーである齋藤飛鳥さんがヒロインとして映画初出演するということでも話題を呼びました。
そんな映画『あの頃、君を追いかけた』は、仲間たちとつるんで毎日悪ふざけをしている主人公の男子高校生・水島浩介と、クラスのマドンナ的存在の優等生・早瀬真愛の二人の淡い恋の行方を描いた青春ラブストーリーとなっています。
物語は主人公の浩介が結婚式に出席することになり、高校生だった10年前を回想していく場面から始まります。
管理人
浩介は、真面目を絵に描いたような優等生・真愛とひょんなことから交流を持つようになったことから、お互いに惹かれ合っていき、徐々に親密になっていく様子が描かれます。
浩介を演じたのは、数々の映画で重要な役どころを演じる若手演技派俳優の山田裕貴さんで、不器用だけどどこか憎めない浩介のキャラクターは山田さんの雰囲気にマッチしており、ハマり役だと思います。
そして、真愛を演じた齋藤飛鳥さんは演技経験が少ないことから、拙い部分はあるものの、青春映画のヒロインに相応しい透明感は美しく、さすがアイドルと言いたくなるほどです。
松本穂香さん演じる幼馴染の詩子や、浩介のクラスメイトの面々も個性豊かで魅力的なのですが、浩介と真愛の関係がメインとなっており、それぞれのキャラクターについて深堀する場面がなかったのは残念なところです。
お互いに好意はあるものの、うまく自分の素直な気持ちを打ち明け明けられないまま、高校を卒業し大学生になった浩介と真愛ですが、ある出来事から疎遠になってしまいます。
恋愛はタイミングという言葉をよく耳にしますが、二人の関係性はまさにその通りでちょっとした考え方の違いで、恋がうまく進まない様子が非常にリアルに描かれており、大きな共感を抱くことができる点も映画『あの頃、君を追いかけた』の魅力だと思います。
管理人
結局二人の恋は実らないまま、高校卒業してから10年が経ち、真愛の結婚式に出席することになり、シーンは映画の冒頭に戻ります。
花嫁姿の真愛を見て、複雑な心境を抱きながらも、青春時代に好きな人のことを追いかけた美しい日々に思いを馳せながら真愛の幸せを願う浩介の成長した姿には胸が熱くなります。
そして、小説家になった浩介が真愛や仲間たちとの日々を描いた「あの頃、君を追いかけた」という小説を完成させるという切なくも美しいラストが描かれ、非常に綺麗な締めくくりで映画は終わりを迎えます。
青春時代の焦燥感や恋愛の難しさや美しさなど10代ならではの感情を見事に表現した作品です。青春映画が好きという方にはぜひオススメしたい作品となっています。
『あの頃、君を追いかけた』のみんなの口コミ評判レビュー
★★★★☆星4
青春の鮮やかな1ページを切り取ったような内容の作品でした。
終始コメディタッチで下ネタもあるのですが、若者特有のきらめきが随所に光っており、山田裕貴さんと齋藤飛鳥さんの美男美女パワーも手伝って儚い美しさが感じられる作品でもありました。
また、主人公の浩介が王道の王子様キャラではなく、家の中では常に全裸だったりポスターに向かって真剣に話しかけたりちょっぴり変わった男の子なのもユニークで良いなと感じました。
そして先生に怒られても気にした素振りがなく、はたからは自由に見える彼に、ずっと優等生として周囲の期待に応えながら生きてきた真愛がどんどん惹かれていく姿にはとても共感できました。
40代女性
★★★☆☆星3
長谷川康夫監督は、山田裕貴さんのことを「今回の主人公そのものです」と話しており、初主演の齋藤飛鳥に対しては「そこにいるだけで物語を全て背負える女優」と太鼓判を押していました。
『あの頃、君を追いかけた』は台湾のギデンズ・ゴー監督による大ヒット青春映画であり、そのリメイク版を製作するにあたり、長谷川監督は大きく変えることはせず、あえてオリジナルに近いものにしたようです。
お互い両思いなのになかなかくっつかない、そのまま時が過ぎていくのがみていてとてももどかしかったです。
そしてラストはまさかのハッピーエンドではない、というところが妙にリアルに感じました。
主人公が裸族だったところが一番の衝撃で、みどころだったのかもしれないと思った作品です。
40代女性
★★★☆☆星3
私が失恋したショックを癒してくれた思い出の作品で、10年以上経っても忘れられません。
正直、山田裕貴くんの顔はあまり好きではなかったんですが、ストーリーが進むにつれて、自分もティーンズだった頃はこんなイタズラ好きなキャラだったな、と感情移入しちゃってました。
お互いの想いを伝えきらずにいるもどかしさ、日常のくだらないことが面白く、熱中できるものがあるというアオハル全開ストーリーでした。
調べると、台湾で人気だった映画のリメイクだったようで、どことなくイジワル感が強めでしたが、ラストの切なさは人目もはばからず泣いていました。
ポニーテールが可愛い齋藤飛鳥や、今や一流役者の仲間入りをしている松本穂香、どちらも初々しさ全開でキュンとなりました。
30代女性
★★★☆☆星3
台湾映画のリメイクで実話とも聞きましたが、オリジナルをリスペクトしてつくったが故に、残念な仕上がりになってしまった印象があります
時代を現代に置き換えているのに、現代にそぐわないシーンを入れ込んでしまったり、国が違って文化が違うのに、そのまま日本映画に入れてしまったり、主人公ふたりの精神年齢がイメージしにくいキャスティングにしてしまったり。
オリジナルでは、しっかり者の真愛役を、やんちゃな浩介役の俳優さんよりも、かなり年上の女優さんが演じていて説得力がありました。
日本版は同じ設定で、齋藤飛鳥さんが山田裕貴さんよりもかなり年下なので、どんなにふたりが演技を頑張っても、バランスが悪く感じてしまいました。
ストーリーの品のない部分もあまり楽しめず、ふたりが離れることになる原因も、ふたりが選んだ数年後も、ちょっと感情移入できませんでした。
山田さんも齋藤さんも個性的で存在感のある役者さんなので、青春恋愛映画ではないラブコメディか何かだったら、もっと楽しめたのではと思ってしまいます。
50代女性
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