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『ちょっと思い出しただけ』の考察解説|2人の別れた理由は何だったのか?あらすじネタバレや感想評価も

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2022年2月11日公開の『ちょっと思い出しただけ』。

池松壮亮と伊藤沙莉のダブル主演で、人気ロックバンド“クリープハイプ”の楽曲“ナイトオンザプラネット”から着想を受け、松居大悟さんが監督・脚本を務めた東京を舞台にしたラブストーリーとなっています。

カップルの出会いから別れたあとまでを、ある日付だけで1年ずつ遡っていくという手法となっています。

考察解説|別れた理由は何だったのか?最後のケーキの意味や伏線回収についても

別れた理由は何だったのか?

本作『ちょっと思い出しただけ』は、主人公である照生と葉の2015年から2021年までの6年間を描いた作品となっており、二人は2015年に出会い、2016年に交際をスタートし、2018年に別れるまで約2年間交際をしていましたが、仲睦まじい様子だった二人はなぜ別れてしまったのでしょうか?

その理由について考察していきたいと思います。

照生の大きな怪我ですれ違った二人

2018年になぜ別れてしまったのかについては、細かくは作品で描かれることはありません。

ただ、ダンサーであった照生が大きな怪我をしてしまい、ダンスを続けられなくなったことが原因である可能性は高いと思います。

精神的に不安定な状態になった照生は、今の状態で葉に接すると彼女を傷つけてしまうと思い、二週間以上連絡をとりませんでした。

照生は自分自身の問題は自分だけで解決したいと思うタイプです。

対して、葉は照生とは対照的に思ったことはなんでも口にし、はっきりさせておきたいというタイプです。

今回の怪我のことに関しても、二人で話し合って解決をしたかったのですが、照生とは考え方が違い、大きな心のすれ違いを感じたことが別れの原因になってしまったのではと考察できます。

照生にとっては夢を追いかけることが人生の目的だったが、葉は照生が夢を叶えることよりも二人で生きていくことが大事だったという細かな考え方の違いも原因になっていると考えられます。

また、2年間近く交際し、よりお互いのことを深くまで知っていったことで合わないと思った部分が多々あったのだと思います。

照生の怪我によって、そんなお互いに目をつむっていたお互いの嫌な部分が可視化され、結果的に大きなすれ違いが生まれていったのでしょう。

誕生日ケーキだと気付いた後に照生がタクシーを追いかけていれば、二人はこのすれ違いを埋めることができ、もしかすると、結婚していたかもしれません。

最後のケーキの意味

2021年7月26日、葉は仕事終わりにケーキを買って結婚した夫の康太と我が子が待つ家へと帰ってきます。

康太からケーキをどうするか聞かれた際に葉は「明日にする」と返事をしますが、この最後のケーキには一体どういった意味が込められていたのでしょうか?

照生への未練

この最後のケーキには、葉の心の中に照生への未練がまだあることを表現していると考えられます。

7月26日が照生の誕生日であったことを葉はまだ覚えており、劇場でたった一人で踊る照生の姿を目撃した後に、やはり照生へ未練の気持ちがあり、ひっそりとたった一人で彼の誕生日を祝うためにケーキを買ったのだと思います。

男性とは違い、一般的に女性は、別れた恋人のことについて未練がましく思わないことが多い傾向がありますが、葉は別れてから2年が経ち、康太と結婚をしたにも関わらず、まだ照生のことを考えていることから、よっぽど彼への気持ちが強かったことが分かります。

別れてから1年後の2019年に康太と出会ったときはまだ彼と一緒に飼っていた猫“もんじゃ”がまだ待ち受け画面になっていたことからも、葉が別れてからも照生を思い続けていたことが分かります。

ケーキを翌日食べた理由

ケーキを翌日食べた理由は、照生の誕生日の7月26日ケーキを食べてしまうと、余計に彼のことを考えてしまうかもしれないという思いから、彼への未練を断ち切るためにケーキを食べるのを翌日の7月27日にしたのではと考えられます。

結婚した康太と愛する我が子を見て、このままではダメだと感じた葉は照生との過去を完全に振り切り、これから新しい日々を過ごしていこうと思ったのかもしれません。

伏線回収について解説

2021年から始まり、2015年までの6年間を過去へ遡っていく形で描かれる本作ですが、様々な伏線がありますのでいくつか紹介していきたいと思います。複数回見てみると、いろんな発見がある映画となっておりますので、ぜひ一度だけでなく、何度でも楽しんでもらいたい作品となっています。

ミュージシャンの男性

本作で何度か登場するのが、主題歌“ナイトオンザプラネット”を担当したロックバンド・クリープハイプのボーカルである尾崎世界観さんが演じるミュージシャンの男性です。

2021年に葉のタクシーに乗車した彼は、実は2019年にライブの照明を担当した照生とも出会っており、その際に照生は「どっかで会ったことあります?」と聞きます。

その後、2015年に葉と照生が出会い、商店街を歩くシーンで路上で演奏しているのがこのミュージシャンであり、照生は実際に過去に彼と会った経験があることが分かります。

ミュージシャンは2021年にトイレを借りるため、劇場を訪れた際にも照生と出会っており、その際にはミュージシャンの方から「どっかで会ったことあります?」と照生に尋ねております。

バレッタ

2019年に散髪をする際に照生はバレッタを持ち、いつもの床屋へ向かいますが、このバレッタは2017年の誕生日に葉からプレゼントされたものだったことが分かります。

ダンサーの夢を断念してから照明の仕事を始めて、少しずつ前向きになった照生は過去と決別するために長かった髪を切ったのかもしれません。

公園で妻を待つジュン

冒頭の2021年のシーンから登場するのが、公園で妻を待つジュンです。

彼の素性は全く明らかになってはいませんが、作品が過去へ遡っていく展開になるのに対し、ジュンは作品とは時間が逆行しており、作品での過去がジュンにとっては未来となっています。

そんなジュンはずっと妻を一途に待ち続け、2016年にようやく会う事が出来ました。

彼と妻はもしかすると、パラレルワールドのような場所から来ていたのかもしれません。

二人のすれ違い

二人が別れてしまった2018年、タクシーの中で言い争いになってしまいますが、その際に葉は素直に話さない照生に対して、「ずっと会話になんてなってなかったのかもね」と言います。

その前から、はっきりと物事を言う葉は、照生の自分の気持ちを素直に言葉にしない部分について不満を伝えていました。

2017年の交際真っただ中の際も「(自分の気持ちを)言わなきゃ伝わらない」と伝えており、交際前の2016年にも同じような内容を伝えていました。

こうやって、二人の会話を振り返ってみると、すれ違いは交際当初からあったことが分かり、別れてしまったことも肯けてしまいます。

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『ちょっと思い出しただけ』のあらすじ

『ちょっと思い出しただけ』のあらすじ|2020年~2021年:別れた後の照生と葉

2021年、怪我でダンサーの夢を諦めた照生は現在は舞台照明の仕事をしており、この日は33歳の誕生日でしたが、いつものように劇場へ向かいます。

今日の現場はダンスの公演だったため、複雑な気持ちを抱いていた照生は終演後に誰もいない舞台で踊っていました。

そんな様子を元カノの葉が見つめていました。

タクシー運転手の葉は乗車中のミュージシャンの男からトイレに寄ってほしいと言われ、たまたま入った劇場で照生を目撃したのでした。

2020年、その1年前に葉と別れた照生はダンサーを諦めたどん底の心境から少しずつ前向きになり、長かった髪をばっさりと切りました。

葉からもらったバレッタをいつも使っていましたが、散髪をしたことでもう使うことはないと理容師に伝えます。

仕事の帰り道に後輩ダンサーだった泉美に声をかけられ、バーに行きマスターや常連客と賑やかな誕生日を過ごしました。

一方、葉は友人主宰の合コンに参加しますが、タバコを吸いに外に出た際に声をかけてきた康太と意気投合し、連絡先を交換して一夜を共にします。

『ちょっと思い出しただけ』のあらすじ|2018年~2019年:二人の幸せな日々と別れ

その1年前の2019年に二人が別れた原因は葉の怪我にありました。

怪我をしてしまい、ダンサーの道を諦めなければならない状況に陥った照生は2週間以上葉に連絡を返すことが出来ずにいました。

いつも照生の家のすぐ近くの公園で妻を待っているジュンという男性にアドバイスをもらった葉はタクシーで照生を迎えに行きます。

久しぶりに会った二人でしたが、すれ違いは続き、一向に二人の心の距離は埋まりませんでした。

照生が下車する際に何かを渡し、去っていく葉。

照生はそれが誕生日ケーキと気付きますが、後を追う事はせずに二人は別れることとなりました。

2018年、二人は交際して1年が経とうとしていました。

照生は幸せいっぱいの誕生日を迎え、葉からプレゼントにバレッタを貰いました。

公園で出会ったジュンに二人で挨拶をし、デートに向かいます。

休館中の水族館に侵入したり、葉のタクシーに乗ったり、花火をしたり、映画を観たり、デートを満喫した二人。

帰宅後にプロポーズについて嘯く照生に満更でも無い表情を浮かべる葉、二人の間には幸せな時間が流れていました。

『ちょっと思い出しただけ』のあらすじ|過去、そして、二人の現在

2017年。

照生に思いを寄せていた葉は曖昧な関係に悩んでおり、誕生日プレゼントを渡しに劇場を訪れた際、泉美からプレゼントを受け取っている様子を目撃し、ショックのあまりその場を後にしてしまいます。

帰路の途中で大雨の中、妻を探していたジュンを目撃し、一緒に探すことになった葉は二人が捜索の末に再会し、仲良く過ごしている様子を見て照生と向き合う決心をつけ、ずぶ濡れのまま彼のバイト先である水族館で告白をします。

照生も葉のことを思っており、その日から二人は交際をスタートしました。

その1年前の2016年に葉は友人の誘いで舞台を観に行った際にダンサーとして出演していた照生と知り合いました。

意気投合した二人は、帰り道にストリートミュージシャンの音楽に合わせて踊り、楽しい時間を過ごしました。

そんな日々のことを、舞台でたった一人で踊る照生の姿を見て葉はふと思い出していました。

『ちょっと思い出しただけ』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)

感想評価(※ネタバレ有)|人気ロックバンドクリープハイプの楽曲に着想を受けた東京を舞台にした少しビターなラブストーリー

本作『ちょっと思い出しただけ』は、人気ロックバンド“クリープハイプ”の楽曲“ナイトオンザプラネット”から着想を受け、松居大悟さんが監督・脚本を務めた東京を舞台にしたラブストーリーとなっています。

主人公の元ダンサー・照生とタクシー運転手の葉が過ごした2015年から2021年の6年間を描いた作品ですが、別れた後の日々から付き合いまでの過去へさかのぼってストーリーが展開されていく一風変わった手法がとられた少しビターな恋愛映画となっています。

東京オリンピックが開催された2021年も舞台となっているため、マスクやソーシャルディスタンスが声高に叫ばれた当時の様子もリアルに捉えた作品となっており、これから時間が経つにつれて当時の状況を垣間見ることが出来る参考文献のような作品になってくるかもしれません。

ストーリーは合ってないようなもので劇場で出会ったダンサーの照生とタクシー運転手の葉が交際することとなり、幸せな日々を過ごし、別れて、そしてそれぞれの日々を送っていくという誰もが経験するような平凡な内容となっています。

しかし、そんな平凡な内容だからこそ、誰しもが共感できる作品になっていると思います。

交際して1年というお互いのことをより深くまで理解できるようになった時期のデートで誰もいない水族館で抱き合ったり、屋上で花火をしたり、という何気ないシーンが非常に美しく描かれており、観た方の中には過去の恋愛を思い出すという方もいるかもしれません。

そんな幸せな二人がやがて別れ、誕生日にもらったプレゼントを使わなくなったり、新しい恋人が出来たり、誰しもが経験する恋の甘さと苦さがうまく表現されていると思います。

主人公の二人を演じた池松壮亮さんと伊藤沙莉さんは、若手の中でも演技派として知られる二人ですが、今作では20代後半~30代前半の男女を自然体に演じており、まるで映画の中の主人公二人が実在するかのような感覚さえ覚えます。

2021年から2015年まで遡って描かれていきますが、映画のラストでは再び2021年に戻り、トイレに行きたいというお客の要望で近くの劇場に車を止めた葉が、現在は照明スタッフとして働く照生が終演後の誰もいない舞台でたった一人で踊る姿を目撃するというシーンが描かれます。

しかし、すでに結婚し、家庭がある葉は声をかけることはなく、二人が再会することはないという展開は非常にリアルで見事な締めくくりだと感じます。

そして、エンドロールでは今作の着想のもとになったというクリープハイプの主題歌“ナイトオンザプラネット”が流れますが、大人っぽいサウンドに合わせて映画とリンクするような歌詞が歌われていきますので、ぜひ楽曲も合わせて楽しんでほしいと感じます。

誰かに本気で恋をし、辛い別れを経験した方でしたら、共感できる作品になっていると思いますので、オススメです。

『ちょっと思い出しただけ』のみんなの口コミ評判レビュー

男女の出会いから別れを描いた恋愛映画。 他の恋愛映画と一味違う点は、別れた後の物語から時間軸を逆行させ、2人が出会うまでを描いていく点。 現在から過去にさかのぼり、さまざまな伏線を張ることで、あのシーンはこの場所から始まったのか、とか、2人の思い出の核はコレなのかと判明していく。 恋愛にあるあるの思い出要素としても、伏線回収としても楽しめる内容となっている。 間のとりかたにもこだわりがあり、主人公の照生と葉の2人の掛け合いにも注目。仲の良いときはつい笑ってしまうが、関係がぎくしゃくしたときの間の悪さも絶妙。

引用:カラクリシネマ

カラクリシネマ

★★★★★星5

松居大悟監督の情報は追うようにしているので、この作品も注目していました。

出演陣の演技力、存在感が素晴らしかったです。伊藤沙莉さん、池松壮亮さんの両キャストに加えて、映画の世界観の外堀を埋めるようにどっしりとした存在感の、國村隼さん、永瀬正敏さん。そしてそれをまとめあげる監督。上手く作られているなと感心しました。

甘い時間も苦しい時間もなんだかほろりと胸にしみて、深く共感できました

とても可愛らしくて、とても切なくて、そういう時期ってみんなあるよねってじんわりと良い気分になれました。

ちょっとしたすれ違いで、別れてしまった人、別な人と結婚したであろう人、いろんなことを思い出しました。良作だと思います。

30代男性

★★★★☆星4

久しぶりに映画を見に行きました。時間が現在・過去・未来と流れる感じですが、初めは現在から始まりその後、人と出会うまでを過去に遡って話が進んでいきます。

カップルの出会いのうわつき感と倦怠期、お互いがお互いを思うからこそのコミュニケーションのずれ。このズレが非常に切なくてみていて共感できる時もあります。

ずれてるときは互いに何も言わなくてもずれをわかってしまうのが切なく感じてしまいます。

池松壮亮、伊藤沙莉、ほんとうにそこらへんにいそうなカップルなんですが、その演技力は本当にすごいと思います。

しょうがなく参加した合コンのタバコ休憩、ライン交換もリアルすぎました。

なんか昔に付き合った淡い思い出も蘇ってきて、久しぶりに連絡してみようかなと思ってしまう映画です。

40代男性

★★★★☆星4

池松壮亮さんと伊藤沙莉さんが共演しているラブストーリーなのですが、すごく作品全体を纏っている空気感がとても良いのでおすすめの作品です。

まず演技派の俳優しか出ていないという部分に惹かれてしまいました。

怪我が原因でダンサーの道が絶たれてしまった照生とタクシードライバーの葉の関係を軸にどんどん人間関係が絡み合っていくのでその緻密な脚本力に脱帽しました。

物語の展開が無理なく運ばれていくので、その軽快なテンポの良さにすごく魅力を感じました。

それぞれの人間達がそれぞれに悩みを抱えていて色々な視点から、そのキャラクター達の人間模様を感じる事ができるのですごく見ていて楽しいです。

群像劇はやはり悲しみを孕んでないと面白くありません。

30代男性

★★★★☆星4

どのカップルにもよくあるような話でも見せ方ひとつで映画になります。

本当にタイトルの通りでちょっと昔のことを思い出すだけの話なのに描き方がとても上手かったです。

ちょっと思い出してみても、目の前の景色も頭の中の記憶も特に何も変わらないし、すれ違っていく2人なんだけど何かすごくリアルでした。

付き合いたての甘酸っぱさや途中の苦味を自分のように感じれました。

心暖かくなる、とても素敵な映画でした。主演の二人の相性がとても良かったと思います。過去の恋愛を思い出しました。

20代女性

★★★★★星5

今、ハマってる女優さん「伊藤沙莉」。この人の出演している映画は全部見たいと思ってみた映画です。

現在と過去がクロスする、今流行りの撮り方でした。この撮り方を良しとする人とうんざりする人、2つに分かれると思いますが、私には大好きな撮り方でした。

この映画は、今を生きているようで、実際のところ過去を思い出しながら生きている。そう感じさせているストーリーでした。

ふとした瞬間、あの頃のあの瞬間を思い出すことを自分に重ねられました。切ない気持ちが突然湧きおこったり、懐かしい気持ちにやられてしまったり…。

この映画を見て、昔の恋愛などたくさんのことを思い出しました。

50代女性

★★★★☆星4

タイトル通り、ちょっと思い出しただけ、なんですね。ラストまで見て、まず題のつけ方が秀逸だなとなりました。いいセンスだなと感心しました。

伏線の張り方と回収がとてもきれいな流れになっていて、物語にぐいぐいと引っ張りこまれます。

普通の見せ方をしていたら、おそらくラブストーリーとしてはよくある話だなくらいのインパクトしかなかっただろうと思います。

この見せ方で、ラストにぴたっとパズルが出来上がったようなハマったような感覚が生まれました。

伊藤沙莉さんの表現がとても良かったなと思います。あったかく、ほろ苦く胸に残るほのかな愛情や後悔、とても伝わってきて共感しました。

ぜひオススメしたい作品です。

40代男性

★★★★★星5

クリープハイプの楽曲である「ナイトオンザプラネット」が元になっている映画ということで、クリープの曲に惹かれたことがきっかけで映画を鑑賞しました。

映画が始まると、まず気が付いたのは葉がマスクをつけて運転する姿から、〝現代〝に気付きました。

序盤は言葉も少なく、情景から時の流れや物語を読み取りながらの鑑賞だったので、時間軸につながるきっかけを探しながら見ました。

しかし、最初はいつの時代を描いているのか把握が難しかったです。タクシーで走行するシーンは、窓に映る景色の描写、街のネオンなどがとても魅力的でした。

そして、葉が乗せる個性豊かな乗客も、それぞれの人生観や様々な生き方、背景をも感じ取れてその点にもメッセージ性を感じました。

何より、別れから出会いへとタイムスリップしていく逆再生は感慨深いものがありました。

葉と照生の将来を知っているからこそ、出会いのシーンが甘酸っぱく、切なさも深まるのではないかと思います。

又、葉と照生をつなげるきっかけでもある映画のワンシーンの再現での言葉のやり取りがとても自然で演技力にも惹かれました。

何気ない日常をリアルに、一つ一つ丁寧に描かれていて、自分の日常と重ねてみてしまうなど身近に感じられたのも引き込まれる一つではないでしょうか。

クリープハイプの尾崎世界観もキーパーソンとして出演していて、クリープハイプファンも楽しめる映画だと思います。

20代女性

 

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