『花束みたいな恋をした』の2人の泣いてる理由が違う？作者やばいとの声や結末の意味を考察解説！別れるカップル続出の訳とは？
2021年1月29日公開の『花束みたいな恋をした』。
菅田将暉と有村架純主演で、2人の5年間の恋を描く物語。6週連続で動員ランキング1位となり、興行収入38億円を超える大ヒット作品となりました。
映画『花束みたいな恋をした』の口コミ評判レビューには、
- ハッピーエンドだけが全てではないと改めて教えれた作品
- 自分自身の過去の恋愛や、結婚生活などが鮮明に重なっていった
- 観る人によって全く感想異なると思うので、皆さんに是非観ていただきたい
- ここまで共感できる恋愛映画は他にはない
- 恋愛映画でここまで心に刺さるのかと思った
- 実在するカップルのようにリアルに感じた
- 2人のことを思うとラストは涙が止まらなかった
- 菅田将暉と有村架純の2人の役どころがぴったりでとても胸を打たれる作品
という声が多数集まっています。
目次
考察解説｜2人の泣いてる理由が違う？なぜ別れたのか結末の意味を解説
2人の泣いてる理由が違う？
映画の終盤で絹と麦は、友人の結婚式に出席した後、ファミレスに寄り、別れ話を始めます。
その後、たまらなくなった様子の絹が突然店を飛び出し、麦が追いかけてニ人は号泣しますが、なぜ二人は泣いたのでしょうか？
それぞれの理由について考察していきたいと思います。
絹が泣いた理由
絹が泣いた理由は、居合わせた若いカップルの様子を見て、楽しかった過去の自分たちと照らし合わせて二度とあの美しい日々には戻ることは出来ない現実を感じ、絶望感を抱いたからであると考察できます。
同棲を始め、大学を卒業し、親の力を借りずに二人だけで生活を成り立たせなくてはならなくなった中で二人の関係性は大きく変わっていってしまい、互いに好きなものを共有するだけでは関係を保てなくなったことなどこれまでの楽しかった記憶と過酷な現在が同時にフラッシュバックした結果、感情が抑えきれずに涙を流したのだと思います。
麦が泣いた理由
麦が泣いた理由は、別れたくないという気持ちが強く出たことが原因であると考察できます。
絹は別れることを受け入れている様子でしたが、麦は直前で別れたくないという気持ちが強くなっており、どうにか説得しようとしましたが、絹の思いが頑なであることに気付き、もう一度関係をやり直すことが出来なかった後悔を感じ、号泣したのだと思います。
あれだけ仲良かった二人が、会話もままならなくなってしまうという恋愛の理想と現実をうまく表現していると感じます。
なぜ別れたのか？
映画の前半では終電を逃したことから出会い、意気投合した麦と絹が交際をスタートさせ、幸せいっぱいの日々を過ごしているシーンが展開されますが、映画の中盤では少しずつ二人の間に不協和音が流れ始め、映画の後半では遂に別れてしまいます。
なぜ二人は別れてしまったのでしょうか？
社会人としての現実に直面した
二人が別れた理由は、大学をお互いに卒業し社会人として生きることの過酷な現実に直面したからだと考えられます。
同棲を始めた直後は、仕送りがあったため、麦のイラストレーターとしての細々とした収入と絹のアルバイト代で生活を送ることが出来ました。
しかし、仕送りがストップしてしまい、お互いに正社員として働かなければならなくなったことから、社会人として生きるという現実に直面し、ライフスタイルなどお互いの関係性が大きく変化してしまった結果、会話すらままならなくなってしまったことが別れる原因になったと考察できます。
好きな音楽や映画、文学が共通していたとしても、それだけでは関係性を保つことは出来ないという恋愛の現実が上手く表現されていると思います。
ファミレスで見かけた若いカップル
二人が別れることについて、決定打になったのが別れ話をしたファミレスで見かけた若いカップルです。
彼らはお互いの好きなもののことでずっと楽しそうに語り合っており、その様子はまるで出会ったころの絹と麦のようでした。
そんな若い二人を見て、自分たちの過去と重ね、二度とはあんな美しい日々に戻ることは出来ないとあらためて感じてしまい、別れるきっかけになってしまったと考察することが出来ます。
好きなものが共通しているだけでは幸せにはなれない
絹と麦は、映画や音楽などの好きなものは共通していましたが、考え方についてはそこまで似ていませんでした。
社会人として自立した家庭を作りたいと思うようになった麦と、収入が減っても好きなことを仕事にしていきたいという絹。
それぞれの生き方に比重を置く部分が違っており、それが大きなすれ違いを生んでしまい、別れることになってしまったと考察できます。
絹は浮気をしていたのか？
絹と麦は別れた後、絹の引っ越し先が決まるまでの期間は一緒に暮らすことになりますが、その間の会話の中で絹が麦に対して「一度くらい浮気したことあったでしょ？」と聞き、麦は当然のように否定しますが、絹はにごして誤魔化すようなシーンがあります。
果たして、絹は浮気をしていたのでしょうか？
精神的な部分で浮気をしていた
絹は、転職したイベント会社の社長である加持の膝の上で眠ってしまったり、一緒にラーメンを食べに行ったり、恋愛についてアドバイスを受けたりしていましたが、肉体的な関係は持っていなかったのではと考えられます。
しかし、その頃ちょうど麦とは倦怠期が続いており、好きなことを仕事にして大人な雰囲気を持つ加持に惹かれる部分があり、精神的な部分では加持に浮気していたのではと考えられます。
倦怠期にオダギリジョー演じるあんな渋くてかっこいい男性が目の前に現れたら、好きにになってしまっても仕方のないことかもしれません。
麦と一緒に食べることが出来なかった静岡県にあるファミリーレストラン「さわやか」のハンバーグも、もしかすると加持と一緒に食べたのかもしれませんね。
作者がやばいとの声について
本作の脚本を担当した坂元裕二さんと言えば、『カルテット』や『大豆田とわ子と三人の元夫』など人気ドラマを数多く手がけるヒットメーカーですが、そんな作者の坂元さんに対して「やばい」という声が多数挙がっています。
その理由について考察していきたいと思います。
良い意味でのやばい
坂元裕二さんの作品といえば、登場人物たちの会話のシーンが非常に人気が高く注目を集めていますが、本作でも絹と麦の何気ない会話のやりとりが非常にリアルに描かれており、まるで二人が実在するかのような感覚に陥っています。
その天才っぷりを高く評価する方が多数おり、良い意味でのやばいという声につながったと考察出来ます。
悪い意味でのやばい
今作では、絹と麦の二人を通じて、現代の若者を描いていますが、あくまで坂元さんの頭の中で考えられた若者像が2時間に渡って描かれるため、実際の若者にとっては共感できないという方も多く存在した結果、坂元さんに批判が集まり、悪い意味でのやばいという声いにつながったと考察できます。
別れるカップル続出？男性に刺さる理由とは？
本作は2021年1月に公開され、興行収入38億円というその年の恋愛映画の中でも特にヒットした作品となりましたが、本作を観て別れるカップルが続出したという噂も多く流れました。
なぜ、そういった噂が流れてしまったのでしょうか？
考察していきたいと思います。
自分たちと重ね合わせるカップルたち
今作を観て、別れるカップルが続出したのは、おそらく麦と絹の姿を自分たちと重ね合わせたカップルが多かったからだと考えられます。
倦怠期のカップルが鑑賞すると、別れてしまう麦と絹を見て、自分たちもラブラブだった頃には戻ることが出来ないということを思い知ってしまい、絶望的な気持ちになってしまうかもしれません。
逆に付き合いたてのカップルが鑑賞しても、いつかは自分たちも会話すらままならなくなってしまうのかもしれないという将来への危機感を覚えてしまう可能性がありますので、どちらにせよカップルが鑑賞する際は注意して鑑賞した方が良いかもしれません。
男性に刺さる理由
今作は、女性と同じくらい男性からの共感も大きく集めた作品となりました。
なぜ男性に刺さったのでしょうか？
その理由は、主人公の麦に共感する方が多かったからだと考察できます。
麦は二人の生活を成り立たせるために、好きでもない仕事に一生懸命励んだ結果、趣味にも興味が持てなくなり、社会人としては立派な人物になったものの、面白味のない人物になってしまった結果、絹と会話がなくなってしまい、最終的に別れることになってしまいました。
大学を卒業し、サラリーマンになった男性の中には麦と同じような過去を経験した方が多くおられ、結果的に男性の共感を集めたと考察できます。
映画のラストでは、お互いに違う恋人といるシーンが描かれますが、麦も少し精神的に余裕が出たように見えましたので、いずれ絹と復縁する可能性もあるかもしれません。
『花束みたいな恋をした』のあらすじ
『花束みたいな恋をした』のあらすじ｜麦と絹の出会い
若いカップルがイヤホンを共有して音楽を楽しんでいました。
その様子を見て、山音麦は音楽はステレオだから片方ずつのイヤホンでは音楽を楽しむことが出来ないと彼女に熱弁し、カップルに伝えるために席を立ちました。
違うテーブルに座っていた八谷絹も同じ内容を伝えようと席を立ちますが、顔を見合わせた麦と絹は気まずそうに元のテーブルに戻ります。
実は二人は元々付き合っていたカップルでした。
二人の出会いは、2015年に遡ります。
終電を逃した大学生の絹は、同じく終電を逃した大学生の麦と文学や映画、音楽の話で意気投合し、夜通し語り合いました。
その後、何度かのデートを重ね、二人は付き合うことになり、順調に交際を続けました。
『花束みたいな恋をした』のあらすじ｜現実に直面し、会話すらままならなくなる二人
ある日、絹が圧迫面接によって就活で苦しんでいることを知った麦は、同棲することを提案し、その後 二人は駅から徒歩30分かかる多摩川沿いの賃貸マンションに引っ越しをすることになりました。
大学卒業後、麦はイラストレーターの仕事を行い、麦も近所のジェラート屋でアルバイトをするようになりますが、そんな二人の様子を見兼ねたそれぞれの親が部屋を訪問し、結果的に麦の父親からの仕送りがなくなってしまいます。
二人の生活のために絹は簿記の取得をとり、事務の仕事を始めます。
麦も就職することを決め、営業の仕事をスタートすることになりますが、あまりの忙しさに精神的な余裕がなくなってしまい、絹と一緒に楽しんでいた文学やゲームについての関心が薄れていくようになり、いつの間にか二人は会話もままならなくなってしまいます。
『花束みたいな恋をした』のあらすじ｜すれ違いが大きくなり、切り出される別れ話
絹が収入は減るが、やりたいことが出来るという理由からイベント会社への転職を決めたことを知った麦は、遊びの延長だと強く批判し、その勢いで結婚して仕事を辞めればいいとプロポーズしますが、当然絹は拒否し、それ以来どんどんとすれ違いが大きくなっていきます。
その後、共通の友人の結婚式に招待された二人は、いつになく楽しい時間を過ごしますが、帰り道に訪れたファミレスで別れ話をします。
しかし、土壇場でやっぱり別れたくないと告げた麦が結婚しようと伝えますが、絹は涙を流しながら店を出てしまいます。
果たして、二人の関係はどうなってしまうのか？
結末が気になる方は実際に映画を観ることオススメします。
『花束みたいな恋をした』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
感想評価(※ネタバレ有)｜一組のカップルを通して恋愛の楽しさと難しさを描いた2021年の大ヒット作品
本作『花束みたいな恋をした』は、あるカップルの5年間に渡る出会いと別れを描いたラブストーリーとなっており、菅田将暉さんと有村架純さんの共演で大きな話題を呼び、興行収入38億円を超える大ヒット作品となりました。
前述したようにカップルの5年間の恋模様を描いており、映画の前半では彼氏の麦、そして彼女の絹の出会いから交際がスタートし、同棲することとなる幸せいっぱいの日々が描かれていきます。
好きな音楽や映画の話で意気投合し、やがて交際をスタートして男女の仲になっていく二人の姿が甘酸っぱく赤裸々に描かれており、胸がキュンとするシーンが多々描かれていきます。
時間を忘れてファミレスで語り合うシーンや大学やバイトを休んで毎日デートするシーンなどは自分の過去の恋愛と照らし合わせるのも楽しいかもしれません。
その後、中盤以降では大学卒業後にフリーターとなり、仕送りがストップしたことから現実に直面する二人の姿が描かれていきます。
営業の仕事を始めて忙しさのあまりにこれまで大好きだった文学や映画について全く興味が持てなくなってしまった麦、自分のやりたいことや好きなことをこれまで通り優先していきたいために事務職からイベント会社への転職を決める絹といった二人のすれ違いがどんどんと広がっていき、前半の幸せいっぱいのムードが一転する様子が描かれますが、倦怠期のカップルの関係性の変化を見事にとらえていると思います。
主演二人の演技がとても素晴らしいのですが、特に麦を演じた菅田将暉さんは現実に直面し、苦しみながら大人になっていく麦の苦悩を感情豊かに演じており、ハマり役だと思います。
映画の終盤では結局別れることとなり、絹の新しい部屋が見つかるまでの3ヶ月間、友人のように良好な関係になった二人の姿が描かれ、ラストではそれぞれ違う恋人とカフェにいた麦と絹が再会するシーンが展開されます。
お互いが存在に気付き、別れ際に背を向けたまま手を振って離れるシーンは、なんとも言えない切なさがありますが、それぞれがお互いの人生を順調に歩んでいることが分かる前向きなラストになっていると思います。
一組のカップルを通して、恋愛の楽しさ、難しさを非常にうまく表現しており、大ヒットをしたのも肯けるような内容になっていると思います。
また、他の恋愛映画と違い、お互いの視点から心情が描かれる点もとても魅力的です。
男性、女性の恋愛観の違いも表現されていると思いますので、カップルで鑑賞してそれぞれの感想を話すのも面白いかもしれません。
『花束みたいな恋をした』のみんなの口コミ評判レビュー
『花束みたいな恋をした』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「この映画は人間味があり、自分自身の経験と重ねて感情移入した方が多いのではないかなと思います」「付き合った当初の気持ちをずっと持ち続けるなんて、どんなにラブラブなカップルでも無理だよなと改めて感じました」「青春時代をゆっくり振り返っているような気持ちになれた」「いつかのびのびした日常や恋愛がしたくなりました」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★★星5
この映画を見る前に「カップルでは行かない方がいい」とおっしゃってる方がいて「行かない方がいいのかな」と感じていましたが実際彼氏と観に行って「よかった！」と感じています。どう感じるかは見た人の感じ方によると思いますが。
映画を見ている時にはなにも感じず、ただ心が苦しくなって絹ちゃんの気持ちが胸が痛くなるほどわかりました。一緒に観に行った彼氏は、麦くんの気持ちが痛いほどわかると言っていました。女子と男子は分かり合えないと良く聞きますが、それがよくわかる映画だったと感じました。
観に行ってからさまざまな方の考察を見て、もう一度見たいと感じました。次は麦くんの目線で。ラストになるにつれてお互いの気持ちが近いようで離れてる関係性がすごく胸がいっぱいでした。
ハッピーエンドの結末ではないですが、これから大切にしたいと思う人と観に行くことを私はおすすめします。
20代女性
★★★★★星5
私はこの映画を二日連続、観に行きました。1回目は友人と、2回目はひとりです。まず感想としては、とにかく苦しく、これから恋愛することが怖くなりました。
前半のふたりの幸せなシーンを、ここは幸せな部分だと割り切って観ることができず、この先起こる別れのことを考えて辛かったです。私は男性と長い期間お付き合いした経験がないため、自分のことを落とし込んで観るというよりは、他人の恋愛を観ると言う感覚でした。
最後のファミレスのシーンで絹ちゃんが泣き出すと同時に私も泣いてしまいました。ファミレスを出てふたりが抱き合うシーンで、別れない選択をするのかなと思ったらあっさり別れたところは驚きました。
個人的に絹ちゃんはイベント会社の社長と浮気したと思うし、麦と絹の復縁はないと思いました。観る人によって全く感想異なると思うので、皆さんに是非観ていただきたいです。
20代女性
★★★★☆星4
移ろいやすい恋心の機微を実感を込めて丁寧に描いていて、まるで自分が体験したかのような濃密な2時間を味わえる。
物語が終わっても、この2人は確実に現実の東京の何処かで暮らし続けていると感じられるほどリアルなキャラクター描写が魅力的。フリーターでだらけた2人が、真人間への道を目指してリクスーを装着するところのそれぞれのピシッと可愛さ、カッコ良さの鮮烈なことったらなかったです。
恋に舞い上がって、不動産の助言も右から左な描写が彼らの生活感のなさの象徴なシーンとして地味に印象的で、ある意味お似合いな2人。大都会ならではの明るい夜道を歩きながら語らう場面が多用されていて、地方生活者にはうらやましさが増すばかりですね。
30代男性
★★★★☆星4
可愛いカップルだったのでいつまでも見ていられそうでした。若いのになぜか古風さも感じる二人らしくピュアな恋模様が丁寧に描かれていて構成も秀逸でした。
玄関に置いてある靴がある日変わるというのもその靴と気持ちがリンクしている感じで切なかったです。麦や絹の周りのひとたちも素朴な感じで特にパン屋の「木村屋」で老夫婦が付き合いたての麦と絹をじっと見ているシーンも地味ながら好きでした。
また同じように麦と絹がジョナサンで付き合いそうなソワソワした男女を見守っているシーンも可愛かったです。周りの風景も含めて優しい空気感があり、青春時代をゆっくり振り返っているような可愛い映画だったので良かったです。
再会して結婚してそうな二人だなぁとも思いました。描ききらずに余韻や余白がある方が夢があるのかも。
40代女性
