『世界の終わりから』を考察。タケルの足についてや又吉直樹はどこに出演していたかなど意味がわからない部分を徹底解説

2023年4月7日公開の映画『世界の終わりから』。
『CASSHERN』や『GOEMON』を手掛けてきた紀里谷和明監督の引退作品です。
事故で両親を失い、学校でも居場所を見つけられない孤独な高校生・ハナが、突如として世界の終焉を阻止する使命を託される物語となっています。
主演のハナ役には、『空白』や『さがす』で注目を集めた伊東蒼が務めました。
- 映画『世界の終わりから』を考察
- 映画『世界の終わりから』でタケルの正体や足とは?
- 映画『世界の終わりから』で又吉直樹はどこに出演していた?
- 映画『世界の終わりから』のあらすじ
- 映画『世界の終わりから』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
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考察|タケルの正体・足について。又吉直樹はどこに出演していた?
ハナの正体
伊東蒼さん演じるハナの家系は輪廻士であり、見た夢を語ることによって、未来を変えることが出来る能力を持っています。
夢の中で侍によって両親を殺害されたユキは、両親、そして祖母にも先立たれ天涯孤独になってしまったハナの深層心理が具現化された存在です。
世界が終わってしまえばいいという願望というユキと同様に、ハナもこの世界を救うことに懐疑的な意思を持つようになります。
その結果世界が終ろうとしていたと考えられます。
管理人
未来へのカセットテープを残し、幼馴染で最大の理解者であるタケルとともに校庭で滅びゆく世界を見守る選択を選びます。
が、同じく輪廻士である老婆はハナの深層心理の危険状態に気付きます。
そこで、自身の生き写しとも言えるユキと会わせることによって、世界を救う手立てを考えていたのではないでしょうか。
老婆・無限の正体
夏木マリさん演じる老婆の正体は、ハナの家系と同じく輪廻士です。
ただ、見た夢を語ることによって、未来を変えることが出来る能力を持ったハナたちのような語り部の能力を持っているわけではなく、本に書かれた文字を読み取ることができる読み手の能力に特化した輪廻士であると言えます。
対して、北村一輝さん演じる無限は、名前の通りこの世界が続くまで無限の命を持った存在です。
彼らは世界が続く限り、自分の命を終わらせることが出来ないため、彼らの望みはこの世界は終わらせること。
なので、世界を救おうとするハナに対して妨害を図っているわけです。
思いの海に流れる人間の生に対しての絶望が擬人化されて生まれた存在であると言えます。
管理人
ソラの正体
世界が滅亡した後にたった一人生存した人類である冨永愛さん演じるソラ。
相棒であるAIとともに生存者を探して旅をしていますが、ソラはハナが輪廻転生した姿であると考察できます。
過去がユキ、現在がハナ、そして未来がソラと彼女たちはそれぞれが違う時代に輪廻転生した姿と言えるでしょう。
そんな彼女は、ハナがカセットテープに吹き込んだメッセージを聞き、過去を変える決断をします。
過去を変えてしまえば、世界は救われるかもしれませんが、結果的に自分自身の存在が消えてしまうことを意味します。
しかし、それでもソラは過去を変えることを決断しました。
その理由についてAIに聞かれた際、「もうひとりぼっちはイヤなの」と答えており、このまま孤独に生きていくよりも、大勢の命を救うことを選んだのだと思います。
管理人
この行動により過去が書き換えられ、ハナの両親は事故で亡くならず、家族三人で幸せに暮らす未来が描かれたのです。
江崎の本当の名前は?
政府の非公式組織に所属し、ハナを守る護衛として登場するのが、毎熊克哉さん演じる江崎省吾です。
今回のミッションを通して、様々な感情に悩まされるハナを必死でサポートする江崎。
映画の中盤では、実は江崎という名前が本名ではなく、家族がいるという情報も極秘組織に所属するために設定されたウソであったことが明らかとなります。
そこで、ハナは大きなショックを受けます。
そんな江崎の本当の名前は一体何だったのでしょうか?
管理人
映画の終盤で暴徒と化した人々からハナを必死で守る江崎が、別れ際にハナに世界を救えたら本名を教えると伝えます。
が、結局本編では明らかになっておらず、江崎の本名は不明のままとなっています。
ラギは何者だったのか?
映画中盤で夢の世界で登場し、賢者のような姿をしてハナたちを祠まで案内する白髪の少年ラギ。
謎めいた彼は一体何者だったのでしょうか?
管理人
ラギは、思いの海が具現化された存在であると考察できます。
思いの海とは、これまで生きてきた人間たちの様々な記憶の集合体のことを言います。
思いの海には、現実や過去、未来といった概念はなく、強いイメージを持つことで様々なものに形を変えていくと知られています。
ラギは、その思いの海が擬人化された存在であり、強いイメージを持っているために水の中を簡単に歩くことができます。
そんなラギは、侍たちに恨みを持つハナの強いメージを知ります。
そして、ラギがそのイメージを具現化したために、ハナは侍たちを虐殺する能力を身に付けたというわけです。
そんなラギを演じたのは、俳優の柴咲楓雅さんです。
管理人
その確かな演技力から『テセウスの船』や『岸部露伴は動かない』など多数の人気ドラマに出演をしています。
タケルの正体・足について
ハナの幼馴染で、天涯孤独になってしまった彼女を必死で気にかけるのが、若林時英さん演じるタケルです。
彼は、過去でユキとハナと一緒に旅をしたシロが輪廻転生した姿であると考えられます。
罠にひっかかり片足に重傷を負ったシロとリンクするように、タケルも片足が不自由になっているのだと考察できます。
いよいよ世界が終わるという状況の中で、ハナとタケルが校庭で話をしますが、その際にタケルは杖を使わずに歩けるようになっています。
これは夢と現実の境界がなくなっており、思いの海での強いイメージによって歩けるようになったことを意味しています。
管理人
タケルは世界の終わりを目前にしても、平然とした様子で「また会えるさ」とハナに伝えています。
もしかすれば、魂の輪廻転生について知っていたのかもしれません。
又吉直樹はどこ出演していた?何役だったのか解説
夏木マリさん、高橋克典さん、冨永愛さん、北村一輝さん、市川由衣さんら豪華キャストが集結した映画『世界の終わりから』。
お笑いコンビ・ピースのボケ担当で2015年に発表した「火花」で芥川賞を受賞した小説家としての顔を持つ又吉直樹さんも出演していたという噂があります。
そんな又吉直樹さんは映画のどの場面に出演していたのでしょうか?
管理人
又吉直樹さんは、滅びた世界の唯一の生存者であるソラの相棒として登場する忠実なAIの声を演じています。
声での出演だったのでエンドロールを見て、又吉直樹さんがどこに出ていたのか分からなかったという方も多かったのではないでしょうか。
紀里谷監督は、その幅広い人脈を活かして、これまでの監督作である『キャシャーン』や『GOEMON』等でも、ロックバンド・GLAYのメンバーやキャイーンのウド鈴木さんなど、意外性のある人物の出演が話題を呼びました。
映画『世界の終わりから』では、又吉直樹さん以外にも、映画監督の岩井俊二さんがハナの担任教師という意外な役どころで出演し、観客を驚かせました。
管理人
『世界の終わりから』のあらすじ
(以下、映画『世界の終わりから』のあらすじです。)
『世界の終わりから』のあらすじ|滅びゆく世界を託されることとなる天涯孤独の少女・ハナ
事故で両親を亡くした過去を持つ高校生のハナは、祖母にも先立たれてしまい天涯孤独となってしまいます。
幼馴染のタケルだけはハナを気にかけてくれましたが、高校ではいじめにあっており、居酒屋でバイトをしながら一人で孤独な生活を送っていました。
そんな中、奇妙な夢を見るようになったハナのもとに政府の特殊機関と名乗る江崎と佐伯が現れ、夢の内容を教えてほしいと依頼をされます。
彼らの情報によれば、世界はあと二週間で終わりを迎える予定となっており、救うためにはハナの夢の内容が重要になってくるとのこと。
半信半疑の中、江崎に連れて行かれた場所には謎の老婆がおり、彼女が持つ書物には世界のすべての事象が記されていました。
輪廻士と名乗る老婆の催眠術によって夢と現実を行き来するようになったハナは、夢の中では戦国時代のような場所におり、ユキという戦によって両親を亡くした少女とシロという大男とともに預かった手紙を祠へと届ける場面を経験します。
『世界の終わりから』のあらすじ|バッシングを受け、世界を救うことに懐疑的になるハナ
江崎と佐伯たちの護衛を受けるようになったハナは世界を救うために懸命に夢の中で時間を過ごしますが、占いによって国の未来を託そうとすることに納得のいかない官房長官の久枝は特殊機関についての批判を繰り返します。
ほどなくして自分をいじめから救ってくれた護衛の佐伯も夢と現実を行き来する無限という謎の男に襲われてしまい、命を落としハナは世界に対して大きな絶望を抱きます。
直後に久枝の批判からハナの存在が世間に広まってしまい、ネット掲示板などで特定され、ハナは大きなバッシングを受けるようになってしまいます。
世界は本当に救われるべきなのか疑問に思うようになるハナは、輪廻士の老婆の説得もあり、夢の世界で旅を続け、ようやく預かった手紙を祠に届けることが出来ました。
祠に手紙を届けたことにより、ユキの願いが叶いますが、その願いとは両親を殺害した侍を全滅させることでした。
世界を救うことに対して懐疑的な感情を持つハナと呼応するようにユキは虐殺を続けます。
『世界の終わりから』のあらすじ|滅びゆく世界の中、最後の希望を託すハナ
世界が滅びる原因がユキであることが判明し老婆はユキを止めるように伝えますが、世間からのハナへのバッシングは加速し、やがて、いじめっ子たちにお金に困って一度だけ行った援助交際の様子を拡散されてしまい、自分にひどい仕打ちばかりをする世界をハナは憎むようになってしまい、夢を見ることを辞めてしまいます。
世界の終わりが近付く中で老婆がハナの住む部屋に現れ、事故によって亡くなった両親が実はハナと同じような能力を持っており、自分のために能力を使うという禁忌を破って心臓病を患っていたハナを救うために命を犠牲にしていたと伝えます。
自分が誰からも愛されていないと思っていたハナでしたが、両親からの愛情をたくさん注がれて生きていたことや側にいてくれたタケルのことを思い出し、希望を持ってもう一度夢の世界へ向かうことを決めるのでした。
以上、映画『世界の終わりから』のあらすじでした。
『世界の終わりから』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『世界の終わりから』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|独創的な作風で知られる紀里谷和明監督の引退作
映画『世界の終わりから』は、紀里谷和明監督の最新作です。
紀里谷和明監督は、『CASSHERN』や『GOEMON』などが代表作で、その独創的な世界観により、根強い人気を集めています。
引退表明を行ったことから、映画『世界の終わりから』が紀里谷和明監督の事実上最後の監督作品となりました。
天涯孤独の女子高生ハナが、終わりが近付く世界を救うために夢の世界で翻弄される姿を描いたファンタジー作品となっています。
管理人
夏木マリさん、高橋克典さん、冨永愛さん、北村一輝さん、市川由衣さんら豪華キャストが集結しています。
その豪華キャストに負けない主人公のハナを演じたのは、子役出身の女優・伊藤蒼さんです。
伊藤さんは、2021年公開の『さがす』でも複雑な家庭環境の少女を熱演していました。
映画『世界の終わりから』でも天涯孤独となり、学校ではひどいいじめを受け、アルバイトで生計を立てる女子高生ハナを演じています。
ハナの揺れ動く心情を見事に演じており、ハマり役だと思います。
世界に絶望感を抱くハナのもとに特殊機関を名乗る人々が現れ、終わりが近付く世界を救うためにハナの見る夢が重要であると告げられたことにより、現実と夢の世界を行き来するようになりますが、夢の世界はモノクロで描かれ、戦国時代のような世界観へと変わります。
夢の世界では、同じく天涯孤独のユキという少女とともに冒険することとなります。
やがて、現実の世界と夢の世界がリンクしていることが示唆されるようになります。
ハナは必死に世界を救おうと奔走しているのに、学校ではひどいいじめに遭い、世間に特定され、ひどいバッシングを受けるようになります。
その様子が敢えて陰湿に描かれており、ハナと同じようにこの世界は果たして救われるべきなのだろうか?と観客も考えさせられるようになります。
管理人
やがて、そんなハナと呼応するように、侍たちに両親を殺された経験を持つユキは強大な力を手にします。
そして、こんな世界は終わってしまえばいいと侍たちを虐殺するようになります。
世界が滅びてしまう原因がユキ、そしてユキの生き写しのようなハナ自身にあったことが明らかになっていきます。
世界に絶望していくハナ。
しかし、事故によって死んだと思っていた両親が実は自分と同じような能力を持ち、ハナを救うために命を落としたことが明らかとなります。
そこで、自身にも愛された経験があったことを再認識しますが、ハナの奔走も虚しく世界は終わりを迎えます。
ハナがカセットテープに吹き込んだメッセージが世界の終わりに唯一生き残った人類であるソラに届き、ソラのおかげで過去が変化し、未来が変わっていく希望に満ちた前向きな気持ちになれるシーンで映画は終わりを迎えます。
管理人
紀里谷監督らしい、独創的な世界観が展開され、唯一無二のファンタジー作品となっています。
苦手意識を持つ方もおられると思いますが、ハマる人にはハマる作品です。
メッセージ性の強いファンタジーやSF作品が好きという方には、ぜひオススメしたいです。
『世界の終わりから』のみんなの口コミ評判レビュー
★★★★☆星4
幼いころに事故で親を亡くし生きる希望を失いかけていた高校生のハナの元に、政府の特別機関の男が現れる。
そして「見た夢を話して欲しい、世界の終わりを救えるのは貴方しかいない」と告げられることから始まる。紀里谷和明監督によるファンタジー映画です。
最初は訳も分からず協力し、世界の終わりの命運を握るハナだが、世界の終末を招く招待については分からない…
ですが後半で秘密が明かされハナの存在自体が「終末の原因」と分かったシーンは、そういうことだったのか!と鳥肌が立ちました。
ストーリーを通して様々な形で「絶望」という描写が描かれており、独特な世界観に引き込まれました。
モノクロ映像がよく用いられているのですが、この表現もまた良かったです。
キャスト陣も豪華で楽しめました。
30代女性
★★★★★星5
監督でもある紀里谷和明さん脚本の和製SFで、ストーリーにも映像にも惹きつけられました。
子役の方も含めて、クセが強く演技が上手い俳優さんが揃った作品で、女子高生の主人公ハナが見る夢が世界の未来を予言するという、奇想天外で恐ろしい内容ながら、リアリティと迫力を感じました。
ハナがあと少しで終わってしまう世界を救おうと、過去と現在を行き来して頑張る姿を捉えた映像は、自分がハナになったような気分にさせられ、動悸や息切れが起こりそうでした。
ハナの手紙でソラという少女が救われたことで、未来が変わり希望の光が射す展開が鮮やかで、見終わった後は温かさと爽快感が残りました。
現実の世界を示唆しているようなストーリーで、自分の行く末に怖さを感じながら見ていましたが、救いのある展開で後味悪くならずホッとしました。
映像の面白さも含めて、また楽しみたい映画です。
50代女性
★★★★★星5
知人におすすめされて『世界の終わりから』を視聴しました。
日常から非日常への繋がりがすごく自然で、物語にのめり込むことが出来たなと思います。
夏木マリさんの醸し出す空気感やビジュアルがとても好きでした。
前々から夏木マリさんのお芝居好きだなーと思っていましたが、役柄がマッチし過ぎていてもっとこのキャラクターを知りたいと思いながら観ていました。
未来を変えるために過去を変えるという、時系列が行ったり来たりするストーリーは新鮮でした。
もしかしたら自分も、今現在上手くいかないことを変えるには過去を変えることが必要なのかなと思いました。
人的にはじめましての監督さんだったのですが、あっという間に作品の虜になっていました。
20代女性
*映画『世界の終わりから』のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。