映画『アナログ』の解説考察|あらすじネタバレや感想評価も

映画『アナログ』は、お笑い芸人としてだけではなく、映画監督としても活躍するビートたけしの初恋愛小説を原作に実写映画化したものです。
2023年10月6日に公開しました。
主演は二宮和也(デザイナー・水島悟役)と波瑠(携帯電話を持たない謎めいた女性・美春みゆき役)で、2人は喫茶店「ピアノ」で偶然出会い、連絡先を交換せずに毎週木曜日に同じ場所で会うことを約束します。
直接会うことで関係を深めていく二人でしたが、悟がプロポーズを決意した日にみゆきが現れず、物語は展開していきます。
映画『アナログ』の口コミ評判レビューには、
- 携帯がない恋愛で新鮮だった
- 心に染みる作品
- 展開がゆっくりで、少し退屈
- 過去の恋愛映画のような展開
- デジタルばかりの今にいい着想だと思った
- 温かく切ない物語が好きな方にはオススメ
- 等身大のピュアな恋映画
- ゆったりと心温まることができる作品
という声が多数集まっています。
- みゆきの正体や過去に何があったのか?ラストシーンやその後を解説考察
- 映画『アナログ』のあらすじ
- 映画『アナログ』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
もし、まだあなたが一度も映画『アナログ』を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。
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みゆきの正体や過去に何があったのか?ラストシーンやその後を解説考察
みゆきの正体や過去
映画『アナログ』のヒロインとして登場するのが、波留さん演じる美春みゆきです。
みゆきと悟は、悟が店舗デザインを行った喫茶店ピアノで、みゆきが窓の取っ手やトイレットペーパーホルダーといった内装の誰も分からないようなディテールを褒めたことから悟が感激し、運命的な出会いを果たしますが、彼女は携帯電話を持っておらず、悟は彼女の素性をよく知らないままにプロポーズをしようとしていました。
そんなミステリアスなみゆきの正体についてまとめていきたいと思います。
世界的なバイオリニストであったみゆき
美春みゆきという名前は偽名であり、彼女の本名は古田奈緒美と言います。
彼女は幼い頃から習っていたバイオリンが高く評価され、クラシック界では著名なバイオリニストとして国際的な活動を行っていました。
ナオミ・チューリングとして活動を行っており、前述したようにクラシック界ではかなり名の知られた存在であったことから、マスコミ関係者などからの取材などを避けるために美春みゆきという偽名を名乗っていたというわけです。
携帯電話を持っていなかったのも、極力外部との交流をシャットダウンして静かに暮らしたいという気持ちの表れであると考えられ、まだ夫のミハエルの死を受け入れることが出来ないままでいると考察できます。
ちなみに偽名の美春という苗字もピアニストであったミハエルの名前から由来しているようです。
管理人
留学中に知り合い、結婚にいたった夫のミハエルは元々病弱だったようで病死してしまい、その事をきっかけに奈緒美はバイオリニストを引退し、帰国してからはその語学力を活かして輸入雑貨の会社で仕事をしていました。
ミハエルはピアニストで、おそらく奈緒美とともに演奏することも多くあったことから悟と一緒に行ったクラシックコンサートでミハエルのことを思い出してしまい、悲しみのあまりに会場を後にしてしまったと考えられます。
彼女は悟がプロポーズをしようとした木曜日に交通事故に遭ってしまい、半身不随、脳にも障害が残ってしまいますが、姉の香織の話によると、再び封印していたバイオリンを手にしていたことが明らかになっており、ミハエルのことを乗り越えて、悟と一緒にこれからの人生を歩んでいこうという意志があったことが考察できます。
なぜ木曜日だったのか?
なぜ二人が集まる曜日が木曜日であったのかについては明確な理由は明らかになっていません。
たまたま、お互いに都合が合う曜日が木曜日だっただけという理由なのかもしれません。
ラストシーン解説|その後はどうなった?
ラストシーンでは、悟が奈緒美が入院する病院を訪れ、香織に「奈緒美を支えていきたい」という気持ちを訴えてから1年が経過した姿が描かれます。
悟は奈緒美のために仕事を独立してフリーのデザイナーとなり、毎日奈緒美を散歩に連れて行っていましたが、ラストでは奈緒美が喋る様子が描かれ、少しではありますが回復していっている様子が垣間見えます。
その後、奈緒美がどうなったのかについては本編で描かれてはいませんが、前述したように少しずつ回復している様子なので以前のようにはいかないかもしれませんが、簡単なコミュニケーションはとれるようになっていくのではないでしょうか。
悟は、「今日からずっと木曜日です」と奈緒美に伝えていることから、一生彼女の側にいて彼女のを支えることを強く決意していると考えられます。今後の奈緒美の回復次第で、正式にプロポーズすることも考えているのかもしれません。
管理人
たとえ、コミュニケーションがうまくとれなかったとしても、二人の心は繋がっており、揺るがない絆が生まれているのでしょう。
映画『アナログ』のあらすじ
(以下、映画『アナログ』のあらすじです。)
『アナログ』のあらすじ|ミステリアスな女性・みゆきと運命的な出会いをし、恋に落ちる主人公・水島悟
建築デザイナーの水島悟は、自身が手掛けた喫茶店ピアノで店舗の細かい部分を褒めてくれた美春みゆきという女性と出会い、運命を感じます。
ほどなくして仕事終わりにピアノに向かった悟はみゆきと再会し、食事をした帰り道に連絡先を聞こうとしますが、彼女は携帯電話を持っていなかったことから木曜日にピアノで待ち合わせすることにします。
大阪への出張が急に入ったことから、約束して二週目の木曜日にようやくみゆきと再会することが出来た悟は、連れて行った焼き鳥屋に居合わせた親友・高木と山下を紹介し、楽しい時間を過ごします。
それからは毎週木曜日にデートをするようになり、二人の仲は深まっていきましたが、悟は彼女の素性については全く分からないままでした。
クラシックコンサートに誘った際にみゆきは突如涙を流して席を立ってしまい、謝罪の言葉を残してその場を去って以来、二週間ピアノに現れることはありませんでした。
『アナログ』のあらすじ|順調に関係を深め、プロポーズを決意した矢先に悟の前から姿を消してしまうみゆき
三週目になり、入院していた母親が急死してしまったことから悟はピアノに行くことが出来ず、母親と思い出話を語る高木と山下に励まされました。
コンサート会場で別れてから4週間が経ち、ようやくピアノで再会することが出来たみゆきと悟はお互いに謝罪し、それ以来二人は再び毎週デートを重ね、夜ではなく昼も会うようになりました。
昼に集まった二人は、お互いが好きな海に頻繁に訪れるようになります。
海岸で拾った凧糸で糸電話を作り、会話を楽しむ二人。
波の音のせいでみゆきに聞こえていたかどうかは分かりませんが、悟はこれからも一緒に二人で歩いていきたいという気持ちを告白しました。
遂に結婚のプロポーズをすることを決めた悟は高木たちに付いてきてもらって、指輪を買い、いつものようにピアノへと向かいますが、みゆきが急用で帰宅しなければならなくなり、プロポーズをすることが出来ませんでした。
「来週大事な話があります」と悟が伝え、別れましたが、それ以来みゆきはピアノに急に来なくなってしまいます。
『アナログ』のあらすじ|悟がプロポーズを予定していた木曜日に交通事故に遭ってしまっていたみゆき
自分の重い気持ちが伝わってしまい、みゆきは嫌になってしまったと考えた悟は大きなショックを受けてしまい、やがてピアノに訪れるのを辞めてしまい、急な転勤の申し出を受け、大阪に住むことになります。
それから、1年半が経ち、大阪を訪れていた高木と山下に再会した悟は、みゆきがかつてナオミチューリングという名で活躍した天才バイオリニスト・吉田奈緒美であったことを聞かされ、彼女はドイツ人ピアニストと結婚歴があり、旦那が病死したことから引退、クラシック関係者から騒がれないように偽名を使って携帯電話を持たずに生活していたことを知ります。
そして、彼女は悟がプロポーズをしようとしていた木曜日にピアノへ向かう途中、交通事故に遭ってしまい、脳障害と下半身不随になり、入院生活を送っていました。
みゆきの姉・香織と会う事が出来た悟は、香織から奈緒美の日記を読ませてもらうと、そこには悟への愛が溢れており、糸電話での告白も聞こえており、一緒に生きていきたいと思っていたことを知ります。
その後、香織と再会した悟は、奈緒美の人生を支えていきたいと伝えますが、香織は悟のことを思いやりながらも厳しい言葉を投げかけ、反対するのでした。
以上、映画『アナログ』のあらすじでした。
果たして、二人はどうなってしまうのか?
結末が気になる方は実際に映画を観ることをオススメします。
映画『アナログ』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『アナログ』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|ビートたけしの同名小説を実写映画化したアナログな恋を描く純愛ラブストーリー
映画『アナログ』は、二宮和也さん演じる建築デザイナーのお人好しな主人公・水島悟と携帯電話を持たないミステリアスな波留さん演じる美女・美春みゆきの恋を描いた純愛ラブストーリーとなっています。
お笑い芸人としてだけではなく、映画監督としても世界的に高い評価を受けるビートたけしさんの同名小説を実写映画化したということで公開当時話題を呼び、興行収入10億円を超える大ヒットを記録しました。
そんな映画『アナログ』は、悟は偶然自身がデザインを行った喫茶店で内装の細かい部分を褒めてくれたみゆきと運命的な出会いを果たす場面から始まっていきます。
管理人
みゆきは携帯電話を持っておらず、毎週木曜日に喫茶店で待ち合わせるというアナログな方法で愛を育んでいく二人。
スマートフォン全盛の時代である現代において、そんな二人の姿はとても新鮮に映ります。
みゆきと悟の雰囲気を表現しているかのように作品中が温かい空気感に満ちており、二人の恋をそっと見守るリリー・フランキーさん演じる喫茶店ピアノのマスター、お調子者でありながら悟を支える親友の桐谷健太さん演じる高木、浜野謙太さん演じる山下など各キャラクターの優しさにも癒されます。
悟の母の急死やみゆきの辛い過去を思い起こさせてしまったクラシックコンサートなどの出来事を乗り越え、親密になっていく二人ですが、デートのシーンがとにかく自然体でありながら素敵でこんなデートをしてみたいと思った方もいるのではないでしょうか。
特に海で糸電話をしながら、お互いの気持ちを伝えるシーン。
波音で遮られながらも、自身の素直な気持ちをみゆきに伝える悟の姿はとても美しいです。
管理人
そんな順調な二人ですが、悟がプロポーズをしようとした矢先にみゆきと会えなくなってしまい、悟は失意の中で転勤先となった大阪で暮らすようになります。
そして、映画の中盤でみゆきが有名なバイオリニストとして活躍した過去があり、悟がプロポーズをしようとした木曜日に交通事故に遭ってしまい、半身不随になってしまったという衝撃の事実が明らかになります。
みゆきの姉である板谷由夏さん演じる香織にみゆきの日記を読ませてもらうシーンがありますが、そのシーンで初めてみゆき側の視点で悟が描かれるようになり、ミステリアスなみゆきが悟を本気で愛していたことが明らかになり、涙なしでは見れないシーンとなっています。
映画の終盤では、悟がみゆきを側で支えるためにフリーのデザイナーとして独立し、毎日みゆきを散歩に連れて行きます。
そして、1年が経ち、みゆきが少しずつ反応を見せ、お互いに涙を流すという希望を感じるシーンで映画は終わりを迎えます。
ビートたけしさんが原作ということもあり、どんなラブストーリーになるのか期待していた方も多いと思いますが、描かれているのは近年稀に見るようなストレートな王道ラブストーリーとなっており、期待を良い意味で裏切られたという方も多いと思います。
常に情報が溢れている忙しい世の中ですが、映画『アナログ』を観て、たまには悟とみゆきのように携帯電話を持たないゆっくりした時間を過ごすのも良いのではないでしょうか。
映画『アナログ』のみんなの口コミ評判レビュー
映画『アナログ』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「現代に生きる私たちに、大事なものを思い出させてくれる映画」「デジタル化が進む現代において、人と人との繋がり方について改めて考えさせられる作品」「携帯電話がない時代ならではの、もどかしさや切なさがあった」「デジタルにはないアナログだからこそできる時間や関係性が何とも言いがたく、素晴らしかった」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★☆星4
他人とコンタクトを取るときにスマートフォンは大切なアイテムになっている現代ですが、使わないで恋愛が成立していくのか共感できるのか疑問に思っていましたがそういったことは関係ない素晴らしい作品でした。
まず二宮くん演じる水島は朝食にぬか漬けが出てきたり、仕事も手書きのイラストなど手を込んだことが好きな人なので、面倒臭い環境をそんなに嫌がらない設定になっていることがよかったです。
デートの時も携帯の電池がなくなってもその状況をプラスに変えて楽しもうとしたりして、波瑠さんとの相性が良くなるような素敵なストーリーになっています。
不便に感じることがあっても考え方や楽しみ方で十分楽しめるということを知ることができた映画でした。
ただ最後の二人の関係性は悲しすぎるので、もうちょっと考えてもよかったかなと感じます。
50代女性
★★★☆☆星3
携帯を持たない女性とのラブストーリー、二宮和也さん主演、波瑠さんがヒロインということで期待していました。
おだやかに進む、優しい画面、観ていて癒されました。
この時代に手描きのイラストや、模型を作る建築家だから、毎週木曜日に喫茶店で会うというだけの約束で、少しずつ距離を縮めていくのも説得力がありました。
二宮和也さんが、桐谷健太さんと浜野謙太さん2人の同級生とのじゃれ合いのようなシーンは、演技でないみたいに楽しく観ていした。
予告を観ていて、突然現れなくなる日が来ることはわかっていましたが、その理由が事故というのはちょっとがっかりしました。
なんか、ありふれているようで…
でも、その後、彼女は命をとりとめて、彼が寄り添っていく姿には感動しました。
50代女性
★★★☆☆星3
ビートたけしさんが書かれた同名小説を映像化したものです。
まず、ビートたけしさんといえばバイオレンス系の作品が多いというイメージが強かったため、こんなに優しくて穏やかなお話が書けるのかと衝撃を受けました。
悟もみゆきも特別個性的な性格をしているわけではありませんし、作中で起きる出来事も現実で充分あり得ることだけで、ものすごくドラマチックな展開はありません。
そのため、刺激的なラブストーリーを求めている方は少々物足りないと感じてしまうかもしれませんが、等身大のピュアな恋にじんわりと胸が温まりました。
特に私が素敵だと感じたのは、糸電話を使って悟がみゆきへ想いを伝えるシーンです。
波の音にかき消されてしまう儚さやもどかしさが映画『アナログ』を象徴しているようなとても美しいシーンなので、ぜひ注目して観ていただきたいなと思います。
40代女性
★★★★☆星4
原作はビートたけしさんの小説ということで、文句なしの面白さでした。
ビートたけしさんの代表作と言えばバトルロワイアルのような暴力的な表現が多い印象でしたが、こんなに美しい作品も作れるんだと改めて感心しました。
2人が喫茶店で出会うシーンがとても好きで、あの繊細な雰囲気を演出できる二宮さんと波瑠さんの演技力は素晴らしいなと思いました。
喫茶店の雰囲気が心地よく、ゆっくりと流れている時間に私もこんな喫茶店に行ってみたいなと思いました。
今の時代では珍しい、「携帯をもっていない」という設定がこの作品の美しさをより引き出していたと思います。
毎週木曜日だけ、喫茶店pianoで会える2人、この設定がこの作品の素晴らしい設定だと思いました。
心が温かくなる、そんな作品です。
30代女性
★★★★☆星4
今やだれでも当たり前のように持っている携帯電話を持っていない人との恋愛を描かれた映画となります。
今は誰と合うにしても、携帯電話を利用して時間や場所を決めて待ち合わせ、そんな当たり前ができず、一見不便に感じてしまいそうですが、かえってその不便さがその人と待ち合わせして会えた時の喜びを何倍にもするんだなと、不便さゆえの楽しさを思い出させてくれるような内容でした。
主演の二宮さんも、いい感じに年をとっており、男性としての渋さも出したいい塩梅での演技となっており、よりリアリティを感じました。
物語終盤、ヒロインの波留と連絡が取れないことにより会いたくても会えないといった、簡単に連絡ができないからこそ生じるもどかしい展開もありますが、それも含めて今の便利な時代にこそ、本当に必要なものは何かを教えてくれる気がしました。
そのほか単純にレトロなカフェで待ち合わせといったシーンに憧れずにはいられません。
30代女性
★★★★☆星4
主人公水島と謎の女性、美春のラブロマンスです。
喫茶店ピアノで出会った二人の心の動きを追いながら物語が展開していきます。
私は水島のキャラクターが細かく、芯が通っていてとても好感を持てました。
仕事や相手に対する姿勢に一貫性があり、水島なら素性のわからない不思議な美春に興味を抱く気持ちも納得だなぁと心にストンと落ちます。
水島が純粋に美春に恋し、苦悩する姿に1番涙しました。
その点において視聴して良かったなと思いました。
しかし、逆に美春のキャラクターと設定はかなり複雑でぶっ飛んでいるので、色々重なりすぎて、水島のキャラクターとのギャップに私は違和感を感じてしまいました。
悪い人は出てこないので、ゆったりと心温まることができる作品でした。
30代女性
*映画『アナログ』のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。
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