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映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』はありえないシーンが多くひどい?サナエの死因についても解説考察【あらすじネタバレ感想評価】

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2019年11月1日公開の映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』。

1994年の帚木蓬生による『閉鎖病棟 Closed Ward』を映画化。

2001年にも『いのちの海 Closed Ward』というタイトルで映画化されていますが、今作では時代設定を2006年〜2008年に変更して、笑福亭鶴瓶が約10年ぶりとなる主演を演じています。

この順番でチェック
  • ひどいと言われる理由はありえない点が多いから?
  • サナエの死因は何だったのか?
  • 『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじ
  • 『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)

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ひどいと言われる理由はありえない点が多いから?

累計90万部を記録する帚木蓬生さんの小説『閉鎖病棟 closed ward』を映画化した今作『閉鎖病棟―それぞれの朝―』は、その完成度の高さや役者陣の熱演が話題を呼び、2020年の日本アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞を受賞しました。

そんな高い評価を受けた本作ですが、一部では作品に対して、ひどいという感想を持つ方もおられます。

なぜ、そのようなマイナスな感想があがってしまうのか?

その理由について考察していきたいと思います。

ひどい理由①ありえない点が多々ある

ひどいと言われてしまう理由の1つ目は、劇中で多数散見されるありえない点にあります。

劇中で病院の管理や警備がずさんで度々トラブルが巻き起こっていますが、重度な症状を持った患者がいる閉鎖病棟でここまでずさんな管理はありえないと考えられます。

例えば、前半で由紀が自殺を図ろうして幸い命に別状はありませんでしたが、お腹の子が死産しており、その後も由紀が自殺するリスクが高いにも関わらず、両親に対してすぐに退院を許可する点もありえません。

また、殺人を犯した経験のある元死刑囚の梶木にいとも簡単に外出許可が出ている点や、度々トラブルを繰り返しているあきらかに危険人物である重宗を平気で野放しにしている点もありえません。

実際に病院に勤めている方からすれば、ありえないとツッコミたくなってしまう点が多くあり、ひどいという感想につながったと考察できます。

他にも精神病を患っている患者たちの描き方にも否定的な意見が集まっていました。

病院に対しての描き方については、改善が必要だったのかもしれません。

病院以外のありえない点でいれば、元死刑囚である梶木が再び事件を起こしたとすれば、前代未聞ですので、マスコミが多数押しかけていたと思うのですが、梶木の裁判の傍聴席に座る人が少なかったのもありえなく感じます。

他にも細かいツッコミどころはありますが、あくまで映画なので、割り切って鑑賞する方がより楽しめると思います。

ひどい理由②暴行シーン

ひどいと言われてしまう理由の2つ目は、暴行シーンが多くある点にあります。

小松菜奈さん演じる美紀が義理の父親に暴力的に性的行為を要求されてしまうシーンや病院内の覚せい剤患者である重宗に性的暴行を受けてしまうシーンがあり、不快感を抱く方が多くおり、ひどいという感想につながったと考察できます。

全体的に美紀はかなり不憫なキャラクターとして描かれているため、小松菜奈さんのファンは特に不快感が強かったのではないでしょうか。

その他にも、美紀がいきなり飛び降り自殺を図ろうとするシーンや、映画冒頭で梶木が絞首刑に処されるシーン、自分の不在中に妻が不倫相手と性行為に及んでいた現場を目撃し彼らを殺害するシーン、美紀に性的暴行を行った重宗を刺すシーンなど割とショッキングなシーンが多い点も要因になっていると考察できます。

暴力的なシーンが苦手という方は、鑑賞する際に注意した方が良いと思います。

ひどい理由③重苦しい内容

ひどいと言われてしまう理由の3つ目は、作品の重苦しい内容です。

精神病を患っている方など様々な境遇にある閉鎖病棟を舞台にした作品ということもあり、みんなで外出し公園で写真を撮影するといったほっこりするシーンがあるものの、その他は笑いがあるシーンはほどんどなく、病院内に巻き起こるトラブルが次々と描かれ、かなり重苦しい内容になっているため、ひどいという感想につながったと考察できます。

観ていて辛くなってしまうシーンもありますので、落ち込んでいる時には鑑賞を控えて、メンタルに余裕があるときに鑑賞することをオススメします。

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サナエの死因は何だったのか?

病院に入院している患者が多数登場する本作ですが、患者の中でも特に印象的として登場するのが、演技派女優である木野花さん演じる石田サナエです。

サナエはおしゃれに着飾って毎月娘たちに会いに行くために外泊許可をとるシーンが描かれますが、実際は彼女に家族はおらず、カプセルホテルに一泊して病院に帰ってくるだけで、そのことを患者たちは知っているものの、あえて口には出していないことを塚本が美紀に教えます。

そんなサナエですが、映画の中盤で海の側の公園で死後3日が経過してから遺体が発見され、身内がいなかったために骨壺が病院へと戻ってきます。

果たして、サナエの死因とは一体何だったのでしょうか?考察していきたいと思います。

管理人

サナエの死因については、劇中で明らかになることはありませんが、自殺の可能性が高いのではと考えられます。

伊豆の出身であったサナエが海の近くの公園で橋幸夫さん・吉永佐小百合さんの名曲「いつでも夢を」を口ずさんでいるシーンが描かれますが、おそらく海を見ながら二度と帰ることが出来ないであろう故郷の伊豆に思いを馳せて、幸せだった過去と身内が誰もいない現在の強烈なギャップに絶望を感じ、自死を選んではないかと考察できます。

サナエがなぜ現在のような身内が誰もいない孤独な状況になってしまっているのかは分かりませんが、心に大きな傷を負ったまま生活をしていたことは間違いないと思います。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじ

以下、映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじです。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじ|閉鎖病棟に入院する元死刑囚・梶木秀丸

かつて不貞行為を目撃し、妻とその不倫相手、そして介護をしていた認知症の母親を殺害した梶木秀丸の死刑が執行されることとなり、絞首刑が実行されますが、梶木は死に至らず一命をとりとめてしまいます。

二度も刑を執行することは出来ないため、止むを得ず関係者は彼の存在を内密にし、精神病棟へ入院させることにします。

下半身麻痺となった梶木は長野県にある六王子病院という閉鎖病棟で陶芸を行っていました。

六王子病院には様々な症状を抱えた患者が入院しており、毎日様々なトラブルが起こります。

ある日、母親に抱えられて妊娠中の女子高生・由紀が入院することが決まりますが、突然逃げ出し、梶木が作ったお皿を職員に投げつけ、建物から飛び降りてしまいます。

幸いにも命に別状はありませんでしたが、お腹の子は命を落としてしまいました。

そんな女子高生に対して梶木と彼を慕う患者の塚本は優しく声を声をかけます。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじ|様々なトラブルが巻き起こる病院

塚本はいつも冷静な態度で他の患者とも有効な関係を築いていましたが、妹夫婦が面会に来た際に反対していた認知症の母親の入院の話を聞かされて、激しい発作を起こしてしまいます。

次の日の朝、隔離部屋から戻って来た塚本を梶木が優しく迎えるのでした。

一方、少しずつ馴染んでいた由紀に両親から面会があり、急遽退院することとなってしまいます。

外面が良く見える義理の父親こそが実は美紀に性的暴行を与えて妊娠させた張本人であり、母親もその事実を知っていたことに気付いた美紀は絶望し、父親を階段から突き飛ばしたことによって再び病院へと戻ってくるのでした。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじ|穏やかな時間も束の間、巻き起こる更なる悲劇

梶木や塚本と交流をするようになった由紀は、少しずつ心を開くようになっていきます。

ある日のこと、外出許可を取り、梶木、由紀、塚本、カメラ好きなチュウの四人で買い物に出かけ、公園で時間を取り、四人はとても穏やかで幸せな時間を過ごします。

しかし、そんな時間も束の間、病院に帰ると外泊申請を出していた女性患者・石田サナエが死亡したことを聞かされ、四人は過酷な現実と直面します。

追い打ちをかけるように薬物患者で病院のトラブルメーカーである重宗が由紀に対して性的な暴行を与えるという事件が起きます。

その事を知った梶木は重宗を呼び出してナイフで刺し、再び警察に捕まってしまうのでした。

以上、映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のあらすじでした。

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『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)

以下、映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。

感想評価(※ネタバレ有)|笑福亭鶴瓶さんが10年ぶりに主演を務めた人気小説の実写化作品

本作『閉鎖病棟―それぞれの朝―』は、帚木蓬生さんが1994年に発表した小説『閉鎖病棟 closed ward』を実写映画化した作品で精神病院を舞台に、病院に入院する様々な問題を抱えた患者たちの姿を描いた人間ドラマ作品となっています。

大御所お笑い芸人である笑福亭鶴瓶さんが10年ぶりに主役を演じたことでも公開当時大きな話題を呼びました。

そんな本作はいきなり鶴瓶さん演じる主人公の梶木秀丸が絞首刑に処されるショッキングなシーンで幕を開けます。

絞首刑は失敗に終わってしまい、警察関係者は情報を隠蔽して梶木をど多数の症状を抱えた患者が集まる閉鎖病棟へと入院させることとなり、舞台は梶木が生活をする病院・六王子病院に舞台を移します。

精神的な病を抱えた人々が集まる閉鎖病棟を描いており、同じく精神病院を描いた1975年公開のアメリカ映画『カッコーの巣の上で』を彷彿とさせる雰囲気があります。

妻の不貞行為を目撃したショックで妻や不倫相手、そして要介護の母親までも殺害してしまった梶木以外にも妹夫婦との関係に悩まされ認知症を患う母親のことが気がかりな綾野剛さん演じる塚本、義理の父親から性的虐待の末に妊娠してしまった女子高生の島崎由紀など様々な背景を持った人々の姿が時にショッキングに、そして時にあたたかく描かれていきます。

島崎由紀を演じたのは、モデルとしても活躍する小松菜奈さんですが、10代の繊細な心をその演技力によって見事に表現しています。

すべてに絶望したような姿から、梶木や塚本との交流を通して、少しずつ心を開いていく過程が描かれており、外出許可をとって買い物をし、公園で写真撮影をした際の自然な笑顔がとても印象的でした。

しかし、そんなあたたかいシーンはほんの一部で映画の大半は心に抱える苦悩やトラブルがによって、急死してしまう患者や発作によって暴れてしまう姿などが描かれていきます。

特にトラブルメーカーである重宗が由紀に性的な暴行を加えるシーンなどは思わず目を覆いたくなってしまいます。

そんな重宗に怒り狂った梶木が彼を刃物で刺し、映画の終盤では法廷で由紀と塚本が被告である梶木と再会するシーンが描かれます。

梶木のために一刻も早く忘れたかったであろう重宗の犯行について証言する由紀、病院から退院し母親の介護をしていることを梶木に伝える塚本。

二人の大きな成長を感じ、涙なしでは観れない展開になっていきます。

その後、刑務所のグラウンドでずっと車いす生活をしていた梶木が自分の力で必死に立ち上がるシーンが描かれ、生きる気力を取り戻したことが分かる前向きなラストで映画は幕を閉じます。

精神病院を描いていることもあり、前述したようにショッキングなシーンもありますが映画を観終わった後に前向きな気持ちになれる作品となっています。

生きる目的を見失っているという方にはぜひオススメしたい作品です。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の皆んなの口コミ評判レビュー

★★★★☆星4

映画を観る前、精神的な病気に関する描写が差別的ではないかと少し心配でした。

しかし、観終わってみると懸念は全く無用でした。

他人事ではない精神的な健康問題は風邪のように誰にでも起こりうるもので、特に真面目で優しい人や自分に厳しい人ほど追い込まれることがあるなと実感しました。

映画が描いている病院内外の関係も、リアルで考えさせられる部分が多々ありました。

私の住んでいる地域にも精神科の病院があるのですが、外部の人々が患者をどう見ているのか、また患者の不安がどれほど深刻かも理解できます。

映画を通じて、病気にかからないと思っている人々がどんな風に患者を思っているのかは残念だけど仕方がないことなのか?と自問自答しました。

ストーリー自体は予想通りの展開でしたが、小松菜奈が初めてセリフを言うシーンや、鶴瓶さんが黙るシーンでは胸が詰まる思いに‥。

鶴瓶さんの無言の演技は心に響きます。

綾野剛は『楽園』に続いて、優しい青年役を見事にこなしており、発作のシーンには圧倒されました。

小松菜奈もこれまでにない暗く辛い役に挑戦し、特に叫ぶシーンが印象的で良かったです。

小松菜奈が大好きなだけに、これは新鮮でした。

50代男性

★★★★★星5

大学生時代、原作の小説「閉鎖病棟」を読みました。

自分とは関係ない、現実離れした作品という印象を受けました。

その後、映画『閉鎖病棟−それぞれの朝−』を鑑賞しましたが、小説よりも患者のキャラクターや患者の立場・目線が分かりやすく描かれているように思いました。

人それぞれに背景、人生があり、平穏に暮らすことを阻害しているのは社会側なのだと考えさせられました。

大学卒業後、私は福祉職として精神科病院に勤めることになりました。

映画の物語は決して現実離れしたものではなく、社会から見えない(社会が見ようとしない)閉鎖病棟で暮らす人々のリアルな姿を映し出していました。

日本は精神疾患への差別意識が根強いですが、本作では精神疾患患者をフラットに描いており、とても読みやすいものでした。

精神科で働く私が1番大切にしている作品です。

20代女性

★★★★☆星4

死刑執行に失敗したからといって精神科閉鎖病棟に入院させられてしまった秀丸。

必要もないのに、入院させられている人々、それぞれの事情があり精神科に入院している人々…。

自分自身が精神科病院で実習したときのリアルな人の背景が描かれていました。

実習当時は触れることができなかった人の痛みの真髄や人が生きるとはどういうことなのか深く考えさせられました。

特に、最後のシーン。

殺人を犯してまで由紀を守ろうとした秀丸。

自身が再び殺人犯になってまで由紀を守ろうとした思いに感銘を受けました。

チュウさんや秀丸、由紀を中心に閉鎖病棟という空間的にも人的にも閉ざされた中で紡ぎだされていく関係は病気や障害を寛解に近づけ、あらたな生きる意味をみつけていくラスト。

映画の中にでてくる病状はリアルで、普段接することが少ない世界ではあるので怖いなどのネガティブな印象を受ける方も多いと思いますが、人が人を想うということを丁寧に繊細に描いているストーリーは好きです。

30代女性

*映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。

引用の際は必ず当サイト『シネマヒッツTV』の引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。

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