映画『怒り』の愛子の障害や実話なのかについて解説!気まずいシーンやキャスト相関図についても【あらすじネタバレ感想評価】
映画『怒り』。
2006年『フラガール』のヒットで注目を集め、2010年の『悪人』で高い評価を受けた李相白監督が『悪人』に続き、吉田修一の原作小説を映画化したのが『怒り』です。
豪華キャストでも話題になりましたが、内容も出来栄えも素晴らしく、2017年の日本アカデミー賞では最多となる12部門を受賞としています。
映画『怒り』の口コミ評判レビューには、
- 二重にも三重にも裏切られた映画
- 沖縄編に心をとても揺さぶられた
- 人間の光と闇が垣間見れる
- 3つのストーリーがどう進んでいくのかとても興味深かった
- 有名俳優さんばかりのためストーリーに入り込みやすかった
- 家族ではなく1人で静かに見ることをお勧めしたい
- 俳優陣の個々の演技力が際立った作品
- 3つのエピソードがテンポ良く進み終盤まであっという間だった
という声が多数集まっています。
- 愛子の障害や実話なのかについて詳しく解説
- 『怒り』での気まずいシーンについて
- 『怒り』のキャスト相関図
- 『怒り』のあらすじ
- 『怒り』の感想評価
- みんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
もし、まだあなたが一度も「怒り」を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。
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目次
怒り|愛子の障害や実話なのかについて詳しく解説
愛子の障害は軽度発達障害
映画『怒り』の千葉編に登場する、宮崎あおいさん演じる槙愛子。
冒頭では、実家から家出をして東京の風俗店で働いていたところを父親の洋平に発見され、連れて帰られます。
観た人なら誰もが引っかかると思われるのが、愛子の言動です。その話し方や挙動に、年齢のわりには幼いような印象を受ける方が多いのではないでしょうか。
例えば、風俗店での勤務中に父親に見つかったという想像するにかなり気まずい状況にも関わらず、帰りの電車のなかでは平然と好きなアイドルやご飯の話をしています。
お店での働き方に関しては、客の言うことを何でも受け入れてしまうといったセリフがありました。
また、実際に自分のことを変な子だと言ったり、洋平も愛子のことを変わっていると考えていたりします。
軽度ということで普段の日常生活には大きな支障がないようですが、ちょっとした仕草や言動には危うさや過度な純粋さが垣間見えます。
普通に生活することも会話することもできるということで、他の人からすると一見何の問題もないように見えてしまいます。
しかし、だからこそ普通に働いて生きていくのが難しいのかもしれません。
そんな愛子が、寡黙で取っつきにくいながらも優しい田代と恋に落ちます。
しかし、過去がよく分からない田代の姿がメディアで報じられる殺人犯によく似ていることに気付きます。
心から愛している人が殺人犯かもしれない状況は、誰にとっても非常に判断が難しいものだと思います。
それを軽度とは言え、障害を持っている愛子の身に降りかかったということで、その心労は計り知れません。
実話映画ではないが、映画の元になった事件が存在する!
映画『怒り』では、その生々しい人間ドラマから、もしかして実話なのかも?と思ってしまう人もいるかもしれません。
しかし『怒り』はあくまでフィクションで実話ではありません。原作も存在し、吉田修一さんによる同名小説の映画化となっています。
ただ、原作者である吉田修一さんいわく、この小説を書くきっかけになった事件は存在します。
メディアを騒がせたことでもかなり有名な事件なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
犯人は当時28歳の市橋達也という男性で、2009年に逮捕されています。
捜査の初期段階から市橋は犯人として特定されており、顔写真付きで全国に指名手配されています。
逃亡中に市橋は整形手術を施したり、沖縄の無人島で暮らしたりと、『怒り』の犯人である山神の行動の下敷きになっていると思われる部分があります。
しかし、吉田修一さんがこの事件からインスピレーションを受けたのは、その犯人像や事件自体ではなかったようです。
『怒り』を書くことになったきっかけ、それはテレビで報じられた犯人の情報を観て実際に通報した人が多かったことへの驚きでした。
通報者のなかには、身近にいる人、例えば知り合いだったり会社の同僚だったり、そういった人のことを殺人犯だと感じて通報した人もいます。
その事実に衝撃を受け、そっち側の人を描きたかったと言います。
実際、『怒り』でも、犯人像やその事件の経緯より、「殺人犯に似た人物」の周りにいる人々の葛藤に重点が置かれていました。
身近な人を殺人犯かもしれないと思いながら過ごし、それに耐えきれずついには通報してしまう、そんな登場人物たちの苦悩と後悔が印象的です。
このように、『怒り』は実話ではないものの、実在の事件からの影響を色濃く受けています。
実際の事件について調べ、映画版よりもさらに細部まで描かれている原作小説も読んでみるのもオススメです。
管理人
映画『怒り』での気まずいシーンについて
ネットで怒りを検索すると、「気まずい」というワードが挙がります。
また、映画倫理機構による判断では、『怒り』はPG12に指定されています。
このことから、この作品を家族や友人、恋人と観ても問題ないかが気になっている方もいると思います。
結論から言うと、『怒り』には気まずいシーンがいくつかあります。
管理人
東京編、千葉編、沖縄編の3軸それぞれで話が展開していきますが、そのどれにも該当するようなシーンが含まれています。
東京編では、優馬と直人の性行為やそれを仄めかすシーンが何度か描かれます。
特に、優馬と直人が出会ういわゆるハッテン場での一部始終は、場内の雰囲気や光景も含めて暗いながらもかなりはっきりと描かれています。
千葉編では冒頭、家出していた愛子が風俗店で発見されるシーンがあります。
時間としてはあまり長くはないですが、この店内の様子やおそらく勤務後と思われる愛子の姿が映るので、気まずく感じてしまうかもしれません。
私は、沖縄編が1番気まずいと感じます。
管理人
前半は特に問題ないのですが、中盤で起こる衝撃的な展開として、高校生の泉が米兵にレイプされる描写があります。
この描写がかなりキツく、強烈な印象を残します。
沖縄編の後半は、この事件に対して登場人物たちがどうなっていくかということが主軸になっており、事件の記憶が常にまとわりつきます。
全体としてはとてもよく出来ており、素晴らしい作品であることには間違いありませんが、家族や恋人と一緒に観るにはあまり向いていないと思われます。
鑑賞後にはとても重い気持ちになる映画なので、夜に1人でゆっくり鑑賞して余韻を味わうのをオススメしたい作品です。
『怒り』のキャスト相関図
『怒り』のあらすじ
(以下、映画「怒り」のあらすじです。)
『怒り』のあらすじ|千葉に現れた男性、田代
東京八王子。郊外に住む夫婦が殺され、現場には犯人が被害者の血で書いた「怒」という文字が残されていました。
指紋などから警察は山神一也という男を容疑者として指名手配します。しかし捜査も虚しく、山神は見つからないまま1年の月日が過ぎていきます。
ある時、千葉、東京、沖縄それぞれに山神の似顔絵によく似た男性が現れます。
愛子は、家出をして東京の風俗店で働いていたところを父親の洋平に見つかり、千葉へ連れて帰られたばかりの女性です。
愛子が不在の間、田代という男が洋平の働く漁港で住み込みのアルバイトを始めていました。
謎の多い田代ですが、愛子は真面目に働く彼にいつしか惹かれていきます。
しかし、田代が指名手配されている山神にそっくりだと気付いたことで、次第に愛子と洋平は疑念を募らせていきます。
『怒り』のあらすじ|東京で出会った男性、直人
東京。ゲイの優馬はある夜、発展場で1人の男性と出会います。直人と名乗るその男性は、無口で過去も素性もよくわかりません。
しかし優馬は直人の不思議な魅力に惹かれ、家がないという直人に自分の家に住むことを提案しました。
一緒に暮らすうち、優馬は直人のことを真剣に愛するようになっていきます。
しかし、優馬の友人が相次いで強盗被害に遭ったこと、直人がカフェで見知らぬ女性と話していたことなどから次第に不信感を抱くようになっていきます。
そして、夫婦殺人事件を報じるテレビ番組を観て、山神と直人は同じ場所にホクロがあることを知ってしまうのです。
『怒り』のあらすじ|沖縄に現れたバックパッカー、田中
母親の都合で沖縄に引っ越してきた泉は、辰哉という地元の男の子と仲良くなります。
辰哉に連れられて無人島を探索していた泉の前に、突如見知らぬ男性が現れます。男性は田中と名乗り、バックパッカーとして旅をしていると言います。
その後、田中に興味を持った泉は、繰り返し田中のもとを訪れます。2人はすっかり仲良くなり、ある日辰哉も交えて3人で本土の居酒屋で食事をします。
田中と別れたその帰り道、酔っぱらってフラフラ歩く辰哉を追っていた泉は、いつの間にか米兵たちの溜まり場に迷い込んでいました。
不穏な空気を感じるなか泉は辰哉を探しますが、突如米兵に襲われてしまいます。
以上、「怒り」のあらすじでした。
果たして、各地に現れた殺人犯に似た3人の正体とは?
続きが気になる方は実際に映画を観てみることをおすすめします。
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『怒り』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画「怒り」の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|さまざまな怒りと「他者を信じる」ということ
2006年「フラガール」のヒットで注目を集め、2010年の「悪人」で高い評価を受けた李相白監督。
「悪人」に続き、吉田修一の原作小説を映画化したのが「怒り」です。
キャストの豪華さでも話題となりましたが、それを目当てに友人や恋人と気軽に観るような作品では決してありませんでした。
殺人犯に似た3人が東京、千葉、沖縄に現れたことから、観客は「3人のうち一体誰が犯人なのか?」という疑いを抱きます。
3人がそれぞれ怪しい動きをすることもあり、大筋はいわばミステリーのような内容です。
しかし、この映画をジャンル分けするならば、ミステリーではなく間違いなくヒューマンドラマだと感じました。
管理人
今作はタイトル通り、様々な人物の「怒り」が存在する作品です。
他者に対する怒りだったり自分自身に対する怒りだったり、そもそも自分でも何に対する憤りなのかわからないような怒りだったり。
主要人物がかなり多い『怒り』。
それぞれの感情の機微が丁寧に描かれていることもあり、次第に「誰が犯人なのか?」よりも登場人物それぞれの気持ちにのめり込まされていきます。
また、「人を信じることの難しさ」も描かれています。終盤、殺人犯は沖縄に現れた田中だということが判明しますが、これも非常に辛い真相でした。
描かれる3編のなかで唯一周囲の人々に心から信頼されていた田中が犯人だったことは、その信頼を裏切られたことに他なりません。
田中を演じる森山未來の表現力もあり、その豹変ぶりには呆然とします。
管理人
同時に、千葉の田代と東京の直人は無実だったにも関わらず、愛する人から信じてもらうことができませんでした。
愛する男を信用できなかったことで、愛子も優馬もその人を失ってしまいます。
人を信じて裏切られること、愛する人を信じきれなかったこと、3編すべての登場人物が大きな喪失感を抱いて迎える結末には胸が苦しくなります。
役者陣の演技も圧巻でした。豪華キャスト全員が熱演しているにも関わらず、誰ひとりとして印象に残らない人がいなかったのがその高いレベルを証明しています。
私が気になるのは広瀬すずが演じた泉という役柄です。
管理人
当時まだ10代だった広瀬すずがあの役を演じた度胸を称賛しつつも、彼女の心のケアがしっかりなされていたことを祈るばかりです。
激しい感情に溢れており内容も暗い2時間半のため、体調の良いときに観ないと数日は気分が沈んだままになってしまうほどの攻撃力を持った作品です。
気軽に観るには不向きな作品ですが、数多ある邦画のなかでも特に一見の価値がある作品なのは間違いありません。
重いヒューマンドラマが好きな人、救いのないストーリーが好きな人にオススメの一本です。『怒り』のみんなの口コミ評判レビュー
『怒り』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「一体だれを信用してよくて、だれが悪い人なのか分からなくなる感じ」「沖縄のシーンはリアルさを感じたし、あまりにも辛いとこ」「演技派俳優が勢揃いの映画作品」「誰かと見るより1人で見て感傷に浸りたくなった作品」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★★星5
別の映画を見に行った時に予告編を見て、見てみたい引き込まれた作品でした。ストーリーはある1つの殺人事件を軸に、それぞれ別の土地で3人の素性の分からない男性が現れ、その3人のストーリーを描いていき、最終的に殺人事件の犯人に辿り着くというものです。
まず、それぞれのストーリーが謎めいており、「この人が犯人?」と、想像が膨らむ所が上手く描かれており、見始めたら期待通り一気に引き込まれました。
まず、東京で繰り広げられる、綾野剛、妻夫木聡の物語。
犯人に似ているという不信感から、相手を信じられなくなり、すれ違いから離れてしまう2人。純愛だと思いました。
同性愛という難しい描き方でしたが、胸が苦しくなる描写が多く、最後の2人の結末は涙が止まりませんでした。
もう1つが、海辺の街で繰り広げられる、宮崎あおいと渡辺謙の親子と松山ケンイチの親子愛と愛情を知らない優しい青年の物語。
苦しい過去を全員が背負い、愛するがゆえの父としての思いや、娘なりの愛、そしてその恋人の愛。全員が愛故に道を選び方を考えるというもの。
迷惑をかけてはいけない、松山ケンイチの思いや渡辺謙の思いが苦しいほど胸に刺さりました。
エピソードの中では唯一ハッピーエンドではないかと思います。この話ではサブキャストも良かったです。
そして最後、沖縄で繰り広げられる、広瀬すず、森山未來の物語。このエピソードが「怒り」というタイトルの意味を教えてくれました。
このエピソードは何よりも人間の狂気、汚い部分を描いており、すごくリアルな反面、沖縄という場所がそのリアルさを上手く増長させていたなと思いました。
美しい映像と怒りの部分、そしてやはり「愛」が大きな軸にありました。
全体を通して、見た後に思った事は全て「愛」が大きなテーマにあり、それが「怒り」にかわった瞬間に歯車は狂ってしまうんだなという事。
些細なきっかけで、人は人を信じられなくなり、だけど知ろうとした時に愛を知ることが出来るんだと思わせてくれる作品でした。
ラストシーンの青い海への叫びからは、どうにもならないことへの「怒り」と「愛」の感情が入り混じったもどかしい気持ちが伝わってきました。
トータルして、とても良い作品に巡り会えて良かったと思います。
30代女性
★★★★☆星4
演技派俳優が勢揃いの映画作品。3人の謎多き男を、それぞれ猟奇殺人事件の犯人かと疑いながら過ごす周囲の人間の壊れそうな心を描くのが秀逸でした。
誰が犯人なのか早く知りたい、どうかこの人ではありませんように…といった気持ちでハラハラと見ていましたが、3つのエピソードがテンポ良く進み終盤まであっという間でした。物語が進むにつれ犯人の予想がついてくるのですが、それを覆すような疑いが次々と出てきて翻弄されます。
出演者が豪華で演技に心引き込まれ感情移入しやすく、涙するシーンもあります。広瀬すずさんがまだ幼い時のものなのに、胸を締め付けられる演技でした。
ラスト、犯人に関しては正直やっぱり…という感想にはなりますが、動機については全く共感できません。
猟奇殺人犯ということですから、そう考えると思考が独特であるのは当たり前かもしれません。
人を信じるのは怖い、でも信じたい。その先が幸せであってほしいと願わずにいられない作品です。
30代女性
★★★★★星5
誰かと見るより1人で見て感傷に浸りたくなった作品でした。まず描写が激しいので、家族で見るのは気まずくなりそうなのでおすすめしません。
それぞれの物語に後味が悪いとも感じ取れるし、でもどこか救いもあるのかなと感じ取れる見る人によって感じ方が全く違うと思います。
何よりキャストの演技力に圧倒されます。例えば演技だとわかっているけど藤田演じる妻夫木聡も本当にゲイなんじゃないか?などドキドキしました。
実話が元にあると聞いていましたが、本当に今起きているまさにその瞬間を見ているような感覚になりました。
泣いたり叫んだりする場面が多く”怒り”という感情はどうしていいものわからず、最終的には叫ぶことしかできないのかなと考えさせられたり、例え愛する人でも”信じるというのはすごく難しい”ということを深く痛感できた作品です。
20代女性
★★★★★星5
『フラガール』の頃から追っている李相日監督の作品だったので、とても楽しみにして観させていただきました。
沖縄、東京、千葉それぞれの場所で素性分からない3人に出会う周囲の人々の疑心と信用と愛と、周りにある環境と、多くの感情が行き交い混じり合う様子を丹念に描いた作品だと思いました。
大きな軸としては素性の知れないこの人は殺人犯なのか、でも違うかもしれない。でもそうかもしれない。分からない。けど、好きだ、愛してもいる、信じたい。
けど、信じて良いんだろうか。多くの情報が流れる中、その素性の知れない3人の側にいる人たちの心が揺れ動いていく様子を描いた物語でした。
しかし、それだけでなく多くの社会問題も提唱されていました。
沖縄の米軍基地問題、LGBTQA、風俗、それらを取り巻く環境、当事者、その家族。それは遠い世界の話ではなくて、とても身近で自分と関係ない話ではない。
あなただって当事者になりえる。そんな時あなたはどんな感情を抱き、どんな行動をする?彼らを間違っていると言える?言えない?
多くのことを考えさせられる、とても重たく、しかし希望も多くの提示されている映画だと思いました。
何度も見返して色々なことを感じ考えたいと思う作品です。
40代女性
★★★★★星5
最初は何だかよく分からない映画かもという感じでした。
別々の場所で、別々の人たちのそれぞれの人生が描かれていて、繋がりがよく分からないし、その後の展開もよく読めない感じでした。
しかし冒頭でのクエスチョンな感じが、次第に話が進むにつれて、これは面白い奥深い話だというように感じられました。
それぞれの周りにいる新しく出会った謎めいた人が怪しくみえ、もしかしたら今話題の殺人犯かもしれないと疑い始める人間模様は、とてもリアリティがあり疑心暗鬼に陥っていく姿を見ると、皆怪しく思えてきました。
怒りというタイトルの意味も段々と理解できる展開で、それぞれの抱える闇や内なるものが見せる人間味が映画に味を出していると思います。
結末も申し分なく、演技派揃いで見ごたえのある作品だったと思います。
20代女性
★★★★☆星4
有名な女優俳優がたくさん出演していて、興味があったので映画館で見ました。
千葉、東京、沖縄の3ヶ所でそれぞれ物語が進んでいきます。松山ケンイチ、綾野剛、森山未來の中の誰が殺人事件の犯人なのか?とドキドキしながら楽しめました。
それぞれの地で犯人の似顔絵を見るとそれぞれの人物に似てる気がしてしまう感覚が面白かったです。
愛する人を一度でも疑ってしまったと、泣き崩れる宮崎あおいの演技に号泣。
妻夫木聡と綾野剛のラブシーンはわたしの中で想定外で驚きました。2人ともプロだなと感心しました。まさかあの勘違いのまま永遠のお別れになるなんて。悲しすぎる。
沖縄のエピソードは、色々衝撃的すぎて軽くトラウマになりました。性的な暴力シーンが特に苦手なわたしは、事件が起こること、広瀬すずが被害に遭うことは事前に調べていて知っていましたが、そんなシーンが流れるとは思わず油断していたのでかなりショックでした。
千葉、東京、沖縄でのそれぞれの物語が最終的に混ざり合うのかと思っていたけどそうではなく、それぞれで完結しました。
千葉だけでもハッピーエンドになってくれて良かったです。
映画鑑賞後、沖縄パートの後味がかなり悪く気持ち悪くなりました。少年少女のことを思うと胸が苦しくなりました。
もうこの映画は見たくないと思いましたが、出演した全ての俳優女優たちの演技が素晴らしく引き込まれた映画でした。
30代女性
★★★★★星5
良作中の良作。超がつく豪華キャストの演技が圧巻、森山未來、宮崎あおい、妻夫木聡の3人に大きく心を揺さぶられました。
いくつかのストーリーが独立して進んでいくスタイルで、どのストーリーも魅力的だけど何の意味が有るんだろうと途中不思議な気分になりました。
しかし、最後の結末を知ると深く納得させられる構成でした。
好演も有れば記憶にこびりつくような怪演もあります。
最終的に犯人的な人間が誰なんだろうというミステリー要素が出てきて、表情や提示される情報からみんながみんな怪しく見えてきます。
こういうストーリーはキャストの演技力に依存する部分が大いにあるが最後の最後迄全くわからなかったです。
見終わった後スッキリする部分半分、なにかモヤモヤする部分半分、メッセージ性の強い作品でした。
30代男性
★★★★★星5
かなり重い映画でしたが、とても丁寧に描かれていて、見応えがあります。
謎の男性3人のうち、1人が殺人犯という中で、誰が殺人犯なのか、と言うことももちろん気になります。
しかし、なぜこの3人は身元不明なのか、という点もすごく気になり、最後までずっと集中して観れました。
現実に起きている社会問題などが取り上げられていて、苦しい思いをしている人や普段交流がない人たちについて知る機会になりました。
出演者の方達も演技が上手い方ばかりでしたが、特に広瀬すずさんの演技力に驚きました。生きていくことの難しさを凄く感じた作品でした。
1回でとても心に残る内容で、観た後色々と考えさせられましたが、鬱々とした気持ちにもなるので何度も観るのは少しきついかもしれません。
10代女性
*映画「怒り」のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
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