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ミッドサマーのネタバレとラスト結末を考察|マヤ・コニー・ペレの動向、カップルで観ると別れると噂の理由を解説【感想評価】

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【編集】ミッドサマーのネタバレあらすじと感想評価!カップルで観ると別れると噂の理由はなぜ?解説考察も
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映画ミッドサマーは予告編を見た瞬間に独自の雰囲気さにホラー好きなら結末が気になり、観たくなるような作品ではないでしょうか。そして、あまりの衝撃のラストにカップルで観ると別れるとの噂まで出て注目度も一気に上がりました。

監督は『ヘレディタリー/継承』で注目を浴びたアリ・アスター監督。ホラー映画として今までにないような斬新なものを創り上げてくれています。細かいところでまで拘っていて、冒頭から最後まで複線の数々です。

読んだらわかること

・ミッドサマーのあらすじネタバレとラストの結末

・口コミ評価とみんなの感想評判レビュー

・カップルで観ると別れるのは本当なのか?を調査

・ダニーのその後についての考察と解説

ちなみに監督はこの映画はホラー映画ではなく失恋映画だと語っています。人により映画ジャンルや感想もここまで変わる映画は中々ないと思います。

それでは、映画ミッドサマーのあらすじと詳細ネタバレをまずは記して行きます。

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ミッドサマーのあらすじネタバレ!ダニーのその後とラスト結末

ミッドサマーのあらすじネタバレ!

(以下:ミッドサマーのあらすじとネタバレ)

ミッドサマーのあらすじ|家族を亡くし、彼氏に頼るしかないダニー

主人公のダニーは普段から精神が不安定になりやすく、彼氏のクリスチャンに頼っていました。しかしクリスチャンは、前から自分に重すぎるダニーと別れたがってはいましたが、別れた後の後悔を恐れ、かろうじて付き合っている状態でいました。

クリスチャンは彼女との交際について、友人のジョシュ、マーク、ペレに話しますが、彼らは束縛が強いダニーとは別れたほうが良いと勧めます。その時、再びクリスチャンのもとへダニーの電話が。仕方なくダニーの電話に出ると、彼女は泣き叫びながら、妹が父母を巻き込んで自殺したことを告げます。

独りになり、頼る相手がクリスチャンしかいなくなってしまったダニー。

そんな中、ダニーはクリスチャンが彼女を置き去りにして友人たちと、ペレの故郷であるスウェーデンのホルガへ旅行することを企てていたことを知り、クリスチャンに悲しみを見せます。

再び情緒不安定なダニーを慰めるため、仕方なくホルガへ連れていく事にします。ペレは、ダニーが来ることを歓迎しますが、彼の友人のジョシュ、特にマークはダニーが来る事を内面嫌がるのを隠しながら、彼女の同行に承諾したのでした。

ここまでの登場人物まとめ

・ダニー(主人公)

・クリスチャン(ダニーの彼氏)

・ジョシュ(友人)

・マーク(友人)

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)

・コニー(イギリスの旅行者)

 

ミッドサマーのネタバレ①|明るく、緑に包まれた美しい村、ホルガ

ダニー、クリスチャン、ジョシュ、マーク、ペレは、スウェーデンの首都に到着すると、車でホルガへ向かいます。ホルガにはもう二人、イギリスから来たサイモンとコニーという仲の良いカップルも来ていました。

ホルガで特にすることもなく、ホルガの民からもらったマッシュルームを口にし、緑に茂った丘で気持ちよく座るダニーら5人。

しかし、突然ダニーが立ち上がり、村人の方へ歩いていきますが、先程口にしたマッシュルームのせいか彼女は村人から笑われている幻覚を見ます。クリスチャンの心配をよそに、彼女は一度トイレへ駆け込みますが、更に幻覚が彼女を情緒不安定にし、我慢できず彼女は森の中へ走り、気絶してしまいます。

目が覚めるとクリスチャンやホルガの民に保護されていました。

ここまでの登場人物まとめ

・ダニー(主人公)

・クリスチャン(ダニーの彼氏)

・ジョシュ(友人)

・マーク(友人)

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)

・コニー(イギリスの旅行者)

 

ミッドサマーのネタバレ②|衝撃の夏至祭の始まり

ミッドサマーのネタバレ|衝撃の夏至祭の始まり

翌朝、ダニーやコニーたち6人はホルガ村の民たちと混ざって夏至祭に参加します。

真っ白な服をまとった民たちと共に祝祭を楽しんでいましたが、祝祭中にダニーはクリスチャンがマヤという女性の誘惑に惹かれたところを目にし、彼の心が自分から少しずつ離れていることを感じ取ります。祝祭の最中、ダニーたちはホルガ村の民たちに儀式や伝統について聞き、興味を次第に示していきます。

ダニーたちは夏至祭の食事会に招かれ、民たちに挟まれて食卓に着きます。

長い食卓の先頭には表情の硬い老夫婦がおり、彼らが食事を終えると、ホルガの民たちに椅子ごと持ちあげられ、どこかへ連れて行かれてしまいます。

ダニーたちは食後、他の民たちと崖のふもとまでついていき儀式を見届けることに。

一方で崖上では、先程食事を終えた老夫婦が手のひらをナイフで切り、その血をルーン文字で刻まれた石柱に両手でなすりつけていました。

崖下で見守るダニーたちが、静かに崖上に立つ老夫婦を見守ります。そんな中、老夫婦は突如崖から飛び降り自害します。更に、老夫婦の夫は奇跡的に崖下で生きたにも関わらず、他の民たちは悲しみの声を各々に叫びだします。そこに数人の民が木のハンマーを持って、死にきれなかった夫の頭をつぶして完全に命を落としたのでした。

この光景を見たダニーたちは唖然とし、コニーとサイモンは民たちに、こんなことはやめろと民たちに叫び嘆きます。しかし、この村では伝統であり、これが老夫婦にとっても幸せな事だったと民になだめられてしまいます。

 

ミッドサマーのネタバレ③|不安に駆られる旅行者たち

狂気的な儀式を見てしまったダニーは、再び情緒不安定になり、家に帰ろうと荷物を積めます。

そこに、もとよりホルガの民であるペレがダニーを隣で慰めに行き、ペレはダニーの気持ちがよく分かると必死で慰めます。ダニーは儀式の恐怖のほか、クリスチャンや彼の友人たちに取り残される恐怖や家族を亡くした恐怖にも苛まれていました。

一方でクリスチャンは儀式に動転しつつも、次第に魔が入ったのかホルガの民について卒業論文の題材にしようとします。そして、もともと論文を書くつもりで来たジョシュにそのことを告げるも、論文の内容が被ってしまうために二人は口論になります。

性格の悪いマークは枯れて横になった大木に立小便をしに行きますが、小便をかけた大木はホルガの民に神聖な木で、何をするのだと激しく怒りを買われます。

イギリスから来たコニーは儀式の後に自宅へ帰ろうとしますが、恋人のサイモンが何も言わずに自分を置いて先に帰ってしまった事と、ホルガの民から駅までの送り迎えは一人しかできないと言われたことで気が動転するという状況で、旅行者の間の空気は混沌としていきます。

ここまでの登場人物まとめ

・ダニー(主人公)

・クリスチャン(ダニーの彼氏)→論文の件でジョシュと喧嘩

・ジョシュ(友人)→論文の件でクリスチャンと喧嘩

・マーク(友人)→神聖な木に立小便

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)→帰った?行方不明

・コニー(イギリスの旅行者)

 

ミッドサマーのネタバレ④|儀式に巻き込まれるダニーたち、そしてマヤが…。

夕食時に全員の食卓にパイが置かれますが、クリスチャンのパイだけ他とは違うタイミングで出されます。パイの中には、クリスチャンに思いを寄せるホルガの女性のマヤの陰毛が入っていました。

ダニーたちは一緒にいたコニーとサイモンが食卓にいなくなったことなど、自分たちの身と現状を不安に思い始めます。

横たわる大木に小便をして怒りを買われたマークは、ホルガの数人に睨まれる中で背後から綺麗なホルガの女性に呼び出され、その場からいなくなります。

その夜にジョシュはこっそりと寝屋から抜け出して卒業論文の為、ルーン文字の本があった部屋へ向かいます。そして事前にルーン文字の撮影は駄目だと忠告されたのを無視して、こっそり撮影してしまいます。そこに先程殺されたのであろうマークの皮をかぶった何者かに、突然背後から殴られて命を奪われてしまうのでした。

翌朝を迎えると、ついに旅行者がダニーとクリスチャンとホルガの民の出身のペレだけになってしまいます。

クリスチャンは途中ある民に小さい小屋へ連れていかれ、熟年女性からホルガの女性マヤがクリスチャンが理想の男性だと思っていることを伝えられます。

ネタバレ④までの登場人物の状態

・ダニー(主人公)

・クリスチャン(ダニーの彼氏)→ホルガのマヤに惚れられる

・ジョシュ(友人)→ゲームオーバー

・マーク(友人)→ゲームオーバー

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)→行方不明

・コニー(イギリスの旅行者)→行方不明

 

ミッドサマーのネタバレ⑤|ホルガのメイクイーンに選ばれたダニー

ミッドサマーのネタバレ|ホルガのメイクイーンに選ばれたダニー

一方でホルガの女性たちと祝祭の一環で踊りをする事になったダニー。

踊りに加わる前に、女性たちと共に謎の飲み物を渡され、口にします。クリスチャンは遠くから、他のホルガの民たちとダニーたちを見守りますが、クリスチャンが座っているとこちらもダニーが飲んだものとは違う、謎の飲み物をマヤから渡されます。クリスチャンが怪しむも仕方なく飲んでしまいます。その飲み物の中にはマヤの経血が入っていました。

ホルガの女性たちと、何かのシンボルを中心に踊り狂うダニーたち。

ダニーは今までの悲しみ事を忘れるように、ホルガの女性たちと一体感になる喜びを感じながら、踊りに夢中になります。脱落するまで最後まで踊り上げたものは、ホルガの女王、メイクイーンになれるという儀式に、踊りに夢中になっていたダニーは勝ち抜いてしまいます。

メイクイーンとなったダニーは、よく分からないままホルガの民に祝福され、ペレからも祝福されます。彼女は嬉しそうにクリスチャンの方に目を向けますが、彼はあまり嬉しくないどころか苦しそうな表情でした。

ネタバレ⑤まで登場人物の状態

・ダニー(主人公)→メイクイーンになる

・クリスチャン(ダニーの彼氏)→ホルガのマヤに惚れられる

・ジョシュ(友人)→ゲームオーバー

・マーク(友人)→ゲームオーバー

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)→行方不明

・コニー(イギリスの旅行者)→行方不明

 

ミッドサマーのラスト結末⑥|メイクイーンが選んだ生贄

ダニーがメイクイーンとして祝福されている間、クリスチャンは先程飲まされた何かによって、理性を失いかけるほどの幻覚に襲われていました。そこに、あるホルガの民がクリスチャンをそっと小屋に招きます。クリスチャンがよろけながら小屋の中に招かれると、小屋の中心には裸で誘惑するマヤと後ろに年取った裸の熟年女性たちが腕を組んで立っていました。

途中で何かの匂いまで嗅がされ、更に理性を失ったクリスチャンは状況も分からないままマヤと性交を始めます。

一方でダニーはクリスチャンがいなくなったことを心配になり、近くの小屋から掛け声が聞こえてきたことに気になり、ホルガの民の止めをかき分けて小屋の中を鍵穴から見てしまいます。そこにはホルガの民マヤと性交するクリスチャンの姿と、それに合わせて掛け声を合わせる熟年女性たちの姿が。

あまりの酷い光景にダニーは嘔吐し、寝屋へ走っていき泣き叫びます。そこへ、ホルガの女性たちがダニーに同調するようにダニーに合わせて掛け声を出し始めました。

クリスチャンと性交していたマヤは、自分が妊娠することを周りの熟年女性と喜びを分かち合います。

クリスチャンが性交を終えると、はっとして理性を取り戻し全裸で小屋の外へ逃げ出しますが、途中ジョシュやサイモンの死体を発見して唖然としたところをホルガの民に気絶させられて身動きが取れない状態にされてしまいます。

体が動けなくなったクリスチャンはホルガの民と共に最後の儀式に参加させられます。

儀式のリーダーは、メイクイーンとなったダニー。リーダーには9人のいけにえが必要となるとし、崖から落ちた老夫婦2人とホルガの生贄志願者2人、サイモン、コニー、マーク、ジョシュをあわせた8人をはじめとし、後の一人をホルガの民1人かクリスチャンを選べと選択を迫られます。

ネタバレ⑥まで登場人物の状態

・ダニー(主人公)→メイクイーンになる

・クリスチャン(ダニーの彼氏)→儀式の生贄になる可能性大

・ジョシュ(友人)→ゲームオーバー

・マーク(友人)→ゲームオーバー

・ペレ(ホルガ出身の女性)

・サイモン(イギリスの旅行者)→ゲームオーバー

・コニー(イギリスの旅行者)→ゲームオーバー

 

結局、クリスチャンはダニーに9人目の生贄として選ばれてしまいます。そして民から内臓を繰り出されたクマの中に入れられて藁で包まれた部屋へと移動させられます。

小屋内には皮にされた6人と、2人の生贄。火をつけられてホルガの民の狂喜と共に燃え行く小屋から、クリスチャンは茫然とダニーを見つめ続けます。

ダニーは燃えゆく小屋を見て涙を流しますが、次第にそれはダニーの心の中のわだかまりを炎が昇華させてくれたかのよう。彼女の顔に微笑みが浮かんでいくのでした。

以上、映画ミッドサマーのネタバレあらすじとラスト結末でした。

 

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ミッドサマーの感想評価とみんなの口コミ評判レビュー

ミッドサマーの感想評価とみんなの口コミレビュー

ミッドサマーの感想評価|観る人を左右し、様々な見方ができる映画

『ミッドサマー』は、今年観た中でも非常に強烈な映画で、途中映画館を出たと言われても否定はできないほどに気持ち悪い映画でした。特に食べ物の中に陰毛が入っていたり、飲み物の中に経血が入っていたりするのは流石に引きました。

この映画は「ホラー」のジャンルに分かれていますが、幽霊や悪魔などの肝試し映画というよりは、じわじわ気持ち悪い映画であったので、通常の「ホラー」より観る人を選ぶ映画であったと思います。

しかし、監督アリ・アスターのカメラワークや、時節なじませてくるCGの演出は面白いもので、心理的にくる気持ち悪さと共に、視覚的にもなかなか気持ち悪いものが迫ってきます。

それとは対照的なほど美しく明るい野原は、まさにカルト宗教を体感させられるものでした。

実際に、映画内で沢山出てくるシンボルや絵が、実際にある宗教や文化に基づいていたりするので、知識を積めばより伏線を発見でき、面白くなると思います。

主人公全員がカルト宗教に飲み込まれた点からみればバッドエンドではありますが、ダニーが本当の心の拠り所を見つけた点でいえば爽快にみえるハッピーエンドでもあります。観る人によっては宗教的ホラーになるほか痛烈なブラックコメディ、又はダニーと同じように恋愛セラピー映画となって、むしろ心が晴れやかになる方も出てくるほどに感想が分かれやすく、探れば探る程面白い映画でした。

 

みんなの口コミ評判レビュー

★★★★★星5

ミッドサマー、話題になっているので観に行きましたが、グロいという噂で想像していたものの100倍グロかったです。エロ、グロ、ホラー、鬱、ドラッグ、宗教などが全部詰まった内容になっていました。個人的にはとても好きだったのですが、何故こんなに大きな映画館での上映を許されたのか?とても不思議に思いました。単館でやってるならまだ分かるのですが、きっと観に行って後悔した人がたくさんいるんじゃないかと思います…。特にカップルが多かったのですが、絶対にカップルで観に行ってはいけない内容になっています。進撃の巨人と似たような神話を題材にしており、随所に現れる絵に注目です。それらが全てを予言しています。アニメ好きな人はハマるんじゃないでしょうか。

20代女性

★★★☆☆星3

見に行く前に友人から「かなりグロいらしいよ」「サイコパスな映画」っていうお話を聞きました。友人から耳にしたことと白夜の中で繰り広げられるホラー映画という情報だけでいざ劇場へ。初めは主人公のダニーの家族が不慮の事故にあったり恋人とも不穏な空気になっていたりとかなり暗めの画面が続きました。白夜の中で起きる話なのでずっと明るいのかと思っていたけどそうとは限りませんでしたね。不安になったダニーを連れていよいよスウェーデンに行くことに。この時ダニーには何も目的は告げられていません。洗脳の始まりです。

白夜なのでずっと明るいのです。それはまるでとある宗教の窓のない一室のようで時間感覚がなくなるようでしたね。他にも団体の中のルールを押し付けられたりして洗脳ばかり行われていました。

この辺りで既に私は「何を見せられてるんだ」という状態でした。それは終盤になるに連れてもっと強くなりました。終盤になると宗教団体と主人公達が共鳴する所が増えてきます。捉え方によれば気持ち悪いものでした。ですが、私にはギャグにしか見えなくて笑いに耐えるのに必死でした。しかし、ここで笑ったら私がサイコパスだと思って耐えました。

その他にも、死んでしまった人を人形で表現しているのですが作りが雑であからさまな人形の見た目に笑いそうになりました。

友人から聞いたところ、この映画の感想は人によってバラバラだと言っていました。全ては捉え方だなと思いました。1つ推したいのは衣装がとにかく可愛い。グッズも可愛いのでぜひ買っていただきたいなと思います。

20代女性

 

ミッドサマーを考察解説!カップルで観ると別れるって本当?その理由はなぜ?

ミッドサマーを考察解説!カップルで観ると別れるって本当?その理由はなぜ?

ミッドサマーをカップルで観ると別れる理由はなぜ?

まず、ミッドサマーのポスターがその理由の一つであるのではないかと思います。

ホラーやスプラッターを全く感じさせない、明るい野原で涙を流すダニーのポスターと「ミッドサマー」のタイトルは何も言われなければひと夏で起きるであろう純愛映画にも見えます。

これで普段ディズニーや陽気なミュージカル映画が大好きな層のカップルが軽々と観に行ってしまったら大変な事です。二人とも新たな映画のジャンルに目覚めない限りは、鑑賞後はお互いを信じられなくなり不安にさいなまれるかもしれません。

また、ひねくれた映画がお互い好きであってもミッドサマーは見事に恋愛で一番ディープな部分をついてくるため上映中はカップルに最難の試練を与えられることになるでしょう。

特にクリスチャンが周りの友人にダニーと別れようか相談するシーンなんかはリアルですね。ダニーは彼氏であるクリスチャンに依存して頼りきっていて、クリスチャンはそれに応えてくれてるように見えて実はウザがらているというのは実際にもあることです。

他にも、クリスチャン自身の浮気心が覗くシーンは非常に生生しい演出でした。

特にクリスチャンは良い人とも悪い人とも言い切れないところがある曖昧さを時節見せてくる人物なので、これが一番の理由になっているのかもしれません。女性目線で言うと、もしかしたら自分の知らないところで彼氏はクリスチャンみたいな本性を持っているのではないかと疑心暗鬼になったりしてしまうかもしれません。

逆に男目線で言うと、多少は仕組まれたものがあったものの女性は彼氏である自分をすぐに捨ててしまうのではないかと疑心暗鬼になるのかもしれません。

『ミッドサマー』を観た後、もし映画を純粋に笑いあえたり冷静にお互いを語れるのであれば、簡単な事では解けないほど既にお互いが強く結ばれているのかもしれませんね。

 

ミッドサマーの考察解説|ダニーがメイ・クイーンになったのは必然か、偶然か

ミッドサマーの考察解説|ダニーがメイ・クイーンになったのは必然か、偶然か

「ミッドサマー」のラスト、ダニーはペレ以外の旅行者が生贄にされたにも関わらず、ホルガ村の女王、メイ・クイーンに選ばれました。

しかし、これは偶然、彼女が最後のダンスで踊り切り、勝ち取ったからという理由だけだったのでしょうか。実は、ダニーは初めからホルガの運命をたどっていた伏線が、ちらほらとあります。

映画冒頭の絵画

映画冒頭、妙なケルト音楽と共に映し出される絵画には、既にダニーの運命が描かれていました。一枚の絵の中、大きく5場面描かれているのが分かります。一番左から、ダニーの家族と思われる死の場面。次に、ダニーと思われる女性と、彼女をなだめるクリスチャン、そして、上からその様子を眺めているペレらしい男性。次に、ジョシュ、マークを含め、4人の先頭でホルガへ導くペレ。そして、彼らがホルガ村から歓迎される絵に続き、最後はシンボルの中心で楽しく踊る女性たちと、既に大まかなストーリーが描かれています。最初のシーンと最後のシーンを対比させているようにも見えますが、これは一応、ダニーはホルガ村へ来たことで悲しみから解放されたようにも受け取れます。

 

ダニーのベッドの上に飾ってある絵画

ダニーの両親と妹の死後、彼女はベッドに横たわっていました。そのベッドの上には、大きなクマと、クマの鼻に口づけする、王冠をかぶった可愛らしい女の子の絵があります。

この絵はスウェーデン人の画家である、ヨン・バウエルの作品です。これはラストシーン、クマの皮に閉じ込められたクリスチャンと、ホルガの女王になったダニーを暗示しています。

『ミッドサマー』での熊は、ホルガに種子を残した外来人に着せるものであるので、既に二人は結ばれない事を示唆しています。

 

黒幕はペレ?

ペレは元々ホルガの民であっただけでなく、映画を観ているとダニーに大分気を使っている様子がうかがえます。映画冒頭の絵画にもあった、2番目のシーンから察すると、元々クリスチャンとダニーの関係性を伺っていたことが分かります。2人がキスするシーンもありましたし、ペレはひそかにダニーに思いを寄せていたか純粋にホルガへ来てほしいと既に考えていて裏でホルガへ導けるよう企んでいたのかもしれません。

 

コニーの存在

イギリスからサイモンと来たコニーも、元々ダニーと同じ立ち位置であったのではないかと考えらえます。コニーたちは、イングマールから誘われてきましたが、イングマール自身も過去にコニーに思いを寄せていたことが途中分かります。しかし、コニーとサイモンはダニーたちと違い、既に婚約状態であった事、途中村を出ようとしたことから、生贄になる運命が決まってしまったのかもしれません。

 

木の顔がダニーの妹

これは結構見逃しがちなシーンなのですが、画像の左上の方を見てみると顔みたいな形をしてませんか?実はこれはダニーの妹を表現しているのです。

口元にガスの排気チューブを吸っているように見え、これは排気ガス自殺をしたダニーの妹のテリーであることが分かります。

 

ホルガで度々口にするもの

ダニーたちは途中途中、ダイレクトにマッシュルームをたべさせられたり、意味深な紅茶を飲まされたりしますが、怪しいもの殆どにドラッグ系のものが入っていたのではないかと思います。何かを口にした後のダニーは、幻覚を見るか、やけにハイになるシーンが多いように思いました。ホルガで心が解放されたのは、これらに入っていたかもしれない麻薬に支えられていることも理由の一つかもしれません。

 

ホルガの女性の民話の絵

途中でサイモンとコニーはホルガ村のラブストーリーの絵画を目にします。絵画には、ある男性を好きになったホルガの女性が自分の陰毛を男性の食事に入れて食べさせることで、その人と繋がるという内容。これは、これから起きるマヤとクリスチャンの運命を語りダニーから離れ離れになる事を示唆しています。ここまで企てていたかわかりませんが、これもダニーがクリスチャンから離れるよう仕向けたペレやホルガの民の仕業にも見えなくもありません。

 

ホルガの一心同体になる習慣

映画の途中途中でホルガの村人は皆んなで笑いあい、泣き叫びあい、喜びあう習慣があります。いくら宗教的で恐ろしい事柄であっても家族を亡くして独りになってしまったダニーにとっては、おそらくこの凄まじい共感は安心へと変わってしまったのだと思います。

ホルガへ連れてきた犯人はペレでしたが、ペレが全ての真犯人でなかったにしてもダニーがホルガの民になる条件は十分に備わっていました。突然の家族の死と、彼女を守らない彼氏の存在、不安障害からくる寂しさを埋められるのはもうホルガしかなかったのかもしれません。

ミッドサマーは「フェスティバル・ホラー」としてのジャンルの映画でしたが、ダニーのように世の中の宗教やカルトに入り組まれることは現実にもあり非常に恐ろしい事だという事を身をもって知らされるような映画でした。

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