映画『望み』がひどい理由とは?実話や犯人についてネタバレ含む解説【あらすじと感想評価】
2020年10月9日公開の映画『望み』。
人気小説家である雫井脩介の原作小説を実写映画化したものです。
行方不明になってしまった高校生の息子が殺人の容疑者として疑われるようになり、生活が一変していく家族の姿を描いたドラマ作品となっています。
- 映画『望み』がひどいと言われる理由とは?
- 実話をもとにした映画?
- 映画『望み』のあらすじ
- 犯人は誰?映画『望み』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
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映画『望み』がひどいと言われる理由とは?
雫井脩介さんの同名小説をドラマ『ケイゾク』や『SPEC』、『トリック』シリーズの堤幸彦監督が実写化した映画『望み』。
息子が犯罪の容疑者として扱われるようになってしまった一家の心情をリアルに表現した内容を堤真一さん、石田ゆり子さん、清原果耶さん、そして、岡田健史さんらの演技に高い評価が集まりました。
息子の規士を演じた岡田健史さんは第44回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞するなど特に世間からの注目を集めました。
そんな映画『望み』ですが、「ひどい」という感想を持つ方も中には散見されました。
なぜ、「ひどい」という感想が出てしまうのか?その理由について、考察できる代表的な3つの例を紹介していきたいと思います。
管理人
ひどい理由①救いようのないストーリー展開
「ひどい」という感想が出てしまう理由は、その救いようのないストーリー展開に原因があります。
誰もが羨むおしゃれな一軒家で経済的に恵まれ、裕福な家庭を送る石田一家でしたが、息子の規士が行方不明となり、マスコミやSNSでの投稿から同級生の殺害事件の犯人として疑惑を持たれるようになったことから、生活はどんどんと悪化していきます。
連日のようにマスコミが集まり、車を移動させるのも一苦労で買い物すらままならなくなります。
マスコミの報道は過熱し、石田一家を悪者のように報道し、そんな報道に影響を受けたのか、生卵を投げつけ、スプレーで家や車にひどい言葉を落書きする人々も登場し、一家は苦しめられます。
過熱する誹謗中傷によって、経営する建築士事務所のホームページも閉鎖することを余儀なくされ、受注のキャンセルも相次ぎ取引先からも絶縁され、挙句の果てに被害者の葬式でつまみ出され、マスコミが大勢いる中で土下座をするという辛い思いを強いられます。
そんな救いようのないストーリー展開に鑑賞するのが辛くなってしまったという方がおり、「ひどい」という感想につながったと考察できます。
特に昼夜問わずに押しかけて、おもしろおかしく騒ぎ立てるマスコミ陣に嫌悪感を抱いたという方も多くいたようです。
ひどい理由②悲劇的な結末
「ひどい」という感想が出てしまう理由の2つ目は、悲劇的な結末に原因があります。
結局規士は加害者ではなく、事件を仲裁した際にトラブルに巻き込まれ、殺害されてしまった被害者であったことが明らかになり、規士の無事を信じ続けた一家は彼の冷たくなった遺体と対面するという悲劇的な結末を迎えます。
残された三人が、支え合って生活を立て直していこうとする前向きな姿勢がラストで垣間見えたので、少しほっとしましたが、それでもこの悲劇的な結末に感情移入してしまう方が多く、「ひどい」という感想に繋がったと考察できます。
子供を持つ親の方々の中には、この悲劇的な結末に耐えられなかったという感想を持った方もおられました。
ひどい理由③重苦しい内容
「ひどい」という感想が出てしまう理由の3つ目は、その重苦しい内容にあります。
息子が殺人事件の容疑者として扱われるようになり、生活が一変してしまった一家の姿を描いた作品ということもあって、全体的に暗いムードが流れ、重苦しい内容になっていることから退屈に感じてしまう方も一定数おられ、「ひどい」という感想に繋がったと考察出来ます。
日常生活で気持ちが落ち込んでいるという時には鑑賞はしない方が良い作品かもしれません。
実話をもとにした映画?
映画『望み』は、少年2人による殺人事件が描かれました。
石田一家の行方不明であった長男・規士が犯人に疑われるようになり、マスコミ等に苦しめられてしまう姿も描かれていましたが、果たして実話なのでしょうか?
その真相について調べると、原作は雫井脩介さんの同名小説でした。
管理人
映画『望み』は原作である雫井脩介さんの同名小説を実写映画化した作品となっていますので、結論から言うと、作中で発生した事件は実話ではありません。
ただ、これまでも話題になった少年犯罪が多数あったことや、マスコミの過熱する報道によって事件関係者の家族が苦しめられたという現状は多くあるため、参考にした事件はあったのかもしれません。
雫井さんは事件に巻き込まれた関係家族がどういう心境で事件に接しているのだろうかという疑問を掘り下げることによって、深いテーマになるかもしれないと思い、執筆に至ったと出版当時のインタビューで語っています。
その雫井さんの発言通り、映画『望み』では家族がもしかしたら殺人事件の犯人かもしれないという不安を抱えながら、必死に帰りを待つ家族の姿がリアルに描かれています。
映画を観て、興味を持った方はぜひ原作小説も一緒に読んでみることをオススメします。
より登場人物たちの心情が深くまで理解できるかもしれません。
映画『望み』のあらすじ
(以下、映画『望み』のあらすじです。)
『望み』のあらすじ|突如行方不明になってしまう長男・規士
建築家の石川一登は、家の離れを事務所として使用しており、こだわり抜かれた自宅で出版関係の仕事をしている妻・喜代美と高校1年生の長男・規士、中学3年生の長女・雅の四人で暮らしていました。
幸せそうに見える石川家でしたが、怪我をしてサッカーが出来なくなってからというもの、規士は塞ぎ込むようになっており、無断外泊の増加やナイフを隠し持っていたりと一家の心配の種になっていました。
そんな中、規士が行方不明となり、連絡がとれなくなってしまいます。
同時期に規士の同級生であった倉橋与志彦という高校生が殺害される事件が発生し、警察が事情聴取に訪れます。
規士の事件の関与を断定しているような警察の話し方に不信感を抱く喜代美でしたが、一登は捜査に協力し、規士の捜索を依頼します。
『望み』のあらすじ|マスコミの報道によって、生活が一変していく石川家
週刊誌の報道やSNSの投稿から規士の事件の関与が疑われ、石川家にはマスコミが押し掛けるようになってしまいます。
近隣からの苦情もあり、仕方なくテレビ取材に応じた一登はその対応からバッシングを受けるようになってしまい、平和だった生活は一変し、買い物に行くことすらままならなくなってしまいます。
受験生であった雅は規士が犯人だった場合、志望校には受からないと同級生から言われてしまい、不安を両親に訴えますが、家族として受け入れなければならないと喜代美は突き放すように言い、部屋で塞ぎ込んでしまった雅を一登がなだめるのでした。
一方で一登の建築の仕事に大きな影響が出てしまいます。
キャンセルが相次ぎ、被害者の与志彦の祖父は左官職人で一登が懇意にしていた建築会社の社長である高山と親しかったことから、高山も一登の仕事は一切受けないと絶縁されてしまいます。
一登は取り上げていたナイフがなくなっていたことから、規士への気持ちが半信半疑になっていくのでした。
『望み』のあらすじ|遂に遺体で見つかってしまう規士
報道は日を追うごとに過熱し、石川家には生卵が投げ込まれ、スプレーで落書きをされてしまうようになります。
そんな中、主犯格の犯人が捕まったという報道がされます。
一登は取り上げていたナイフが規士の部屋から見つかったことから、現場には持って行っていなかったことに安堵し、規士の無罪を再び信じることを決めます。
そして、一登は極限の状況の中で与志彦の告別式に向かい、無罪を訴えますが、高山から門前払いされてしまい、土下座しながら謝罪します。
その様子を好き勝手に撮影するマスコミたち。
その後、一登に警察から着信があり、現場に向かうと、そこには規士の遺体が安置されていました。
悲劇的な再会に泣き崩れる夫婦は、警察から事件の経緯について聞かされるのでした。
果たして、規士はなぜ殺されてしまったのか?
結末が気になる方は実際に映画を観ることをオススメします。
以上、映画『望み』のあらすじでした。
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犯人は誰?映画『望み』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『望み』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|息子が突如として行方不明になり、一変していく家族の姿を描いたドラマ作品
映画『望み』は、人気小説家である雫井脩介さんが2016年に発表し、大きな話題を集めた同名小説を実写映画化した作品です。
行方不明になってしまった高校生の息子が殺人の容疑者として疑われるようになり、生活が一変していく家族の姿を描いたドラマ作品となっています。
物語は建築家である主人公の一登がお客様に自慢の自宅を案内するシーンから始まります。
誰もが羨むこだわり抜かれた機能的な一軒家には編集関係の仕事をしている妻の喜代美と受験を控えた中学3年生の長女・雅がおり、お客様に愛想よく挨拶をします。
そんな裕福で平和に見える一家でしたが、サッカーを怪我によって辞めることを余儀なくされ、塞ぎこむようになった高校生の規士が行方不明となり、規士が同級生を殺害した犯人に疑われるようになったことから生活は一変し、マスコミが押し掛けるようになり、日常生活を送ることが困難になっていきます。
愛する息子が殺人の加害者かもしれない、もしくは被害者になっているかもしれない、そんな状況の中で息子の帰りを待つ残された家族の心情が非常にリアルに描かれていきます。
息子の無罪をただただ信じ続ける一登、息子が加害者であっても良いから生きていてほしいと願う妻の喜代美、そして兄の疑惑によって志望校の受験が危うくなってしまった娘の雅。
それぞれの視点で心情が描かれ、親の立場で鑑賞すると、気持ちが分かり過ぎて鑑賞するのが辛くなってしまうという方も多いかもしれません。
一登を演じた堤真一さん、喜代美を演じた石田ゆり子さんの熱演によって、よりそれぞれのキャラクターの感情が切実に伝わってきます。
マスコミの描写についても、まだ犯人と確定していないのにも関わらず、おもしろおかしく報道するマスコミの嫌らしさが表現されており、不快感を抱かれた方も多いと思います。
実際にマスコミからの似たような被害にあった罪の無い人々がいると思うと、情報についてのリテラシーというものをそれぞれがしっかりと持つべきだと感じてしまいます。
中盤では、マスコミの報道によって石川家には生卵が投げ込まれ、スプレーで落書きされるようになり、一登の仕事もキャンセルが相次ぎ、取引先から絶縁されるなどの不運が一家を襲いますが、極限の状況の中でも必死に規士を信じようとする姿が描かれていきます。
そして、映画の終盤では遂に規士が被害者として遺体で発見されるという展開になります。
殺害された同級生の仲裁役に入ったところ、トラブルに巻き込まれて殺されてしまったことが明らかになり、規士はやはり素晴らしい人格の持ち主だったことが判明しますが、息子は二度と帰ってくることはないと泣き崩れる夫婦の姿が観客の感情を揺さぶります。
ラストでは、規士がいない喪失感をずっと抱えながらも再生しようとする一家の姿が描かれ、後味は悪くない作品となっています。
家族がもしも事件の加害者や被害者になってしまったら自分だったらどうするか…、そんなことを考えながら鑑賞することをオススメします。
『望み』のみんなの口コミ評判レビュー
★★★☆☆星3
堤幸彦監督作品。
劇場で鑑賞しましたが、主人公で父親役の堤真一氏の演技に飲み込まれる作品でした。
理想の家庭を築いてきたはずだった主人公とその家族が、長男が関係したとされる殺人事件の発生をきっかけに、少しずつ家族が狂わされていく重めのストーリーです。
あらすじだけを見ると、長男役である水上恒司(旧 岡田健史)が関わったとされる事件に注目がいきがちですが、映画の見どころは残された家族たちのヒューマンドラマだと思います。
特に作品が進んでいく中での、一家の大黒柱である堤真一氏の表情の変遷・息遣いがとてもリアルで、愛する息子のことはもちろん、守るべき家族や自分のあり方に苦悩し、当たり前だった幸福な生活が奪われて、憔悴していく姿が印象的で素晴らしかったです。
代わりの効かない家族として、自分の信じるもの、信じたいものを考えさせられる作品です。
20代女性
★★★★★星5
行方不明の身内が殺人犯か犠牲者かという難しい局面に父と母の望み、考えが明確に違う点が面白かったです。
もし、同じような局面になったら、生きていてほしいと願うのか、それとも無実を信じ続けるのか、心が張り裂けそうなぐらいドキドキでした。
また、自分では子を思う気持ちを第一に考えていたはずなのに世間の噂、情報によって、その気持ちが揺さぶられているくシーンは、まさに現代の病かな?と感じました。
とくに事件がまだよくわからない状態のマスコミの取材方法は最悪だと思ったし、リアルな社会で行われていることに憤りを感じました。
もっと社会が優しい環境になることを強く望むきっかけにもなりました。
役者の配役もピッタリで、気付いたら感情移入していた良作品です。
40代男性
★★★★☆星4
映画『望み』は、堤幸彦監督と堤真一が初タッグを組み、雫井脩介の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマ作品。
物語は裕福な家庭の幸せな日常が描かれた場面から始まりますが、あっという間に重々しい展開になっていきます。
結末までずっと悩ましい重い展開で、観終わったあとも重い気持ちになるので好みは別れる作品ですが、とても見応えがある作品でした。
何より、石川家それぞれの感情がとてもリアルに描かれていて、どの役柄にも感情移入してしまいました。
人生の色々な局面で訪れる「究極の選択」そして、「信じることと守ること」。
非常に考えさせられる作品でしたが、サスペンス要素はそこまで強くない作品に感じました。
40代女性
*映画『望み』のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
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