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『死刑にいたる病』は実話?最後の女(灯里)や逃げた子などラストを考察!キャスト相関図やあらすじネタバレ感想評価も

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2022年5月6日公開の『死刑にいたる病』。

2013年に『凶悪』が日本アカデミー賞の作品賞・脚本賞を受賞し、高い評価を集めた後に『孤狼の血』シリーズや『サニー/32』など話題作を次々と発表する鬼才・白石和彌が監督を務めています。

また主演には演技派俳優・阿部サダヲがこれまでのイメージを覆すような怪演を見せ話題を集めています。

映画『死刑にいたる病』の口コミ評判レビューには、

  • 親ガチャという言葉が身に染みた
  • 阿部サダヲ、岡田健史の演技が素晴らしかった
  • 白石監督の容赦ない胸糞映画
  • ラストも最高にモヤモヤさせられた
  • なかなかグロテスクな作品
  • 悪い夢に出そうな怖さを体感する映画
  • 人物描写が少し足りなかった気がした
  • 目を覆いたくなるようなグロいシーンも多かった

という声が多数集まっています。

この順番でチェック
  • 『死刑にいたる病』は実話をもとにしている作品?
  • 『死刑にいたる病』で最後の女、逃げた子は灯里だったのか?
  • 『死刑にいたる病』のキャスト相関図
  • 『死刑にいたる病』のあらすじ
  • 『死刑にいたる病』犯人は誰?
  • 『死刑にいたる病』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
  • 『死刑にいたる病』の原作小説について

もし、まだあなたが一度も映画『死刑にいたる病』を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。

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『死刑にいたる病』は実話をもとにしている作品?

不気味な連続殺人犯・榛木大和を阿部サダヲが演じ、その鬼気迫る演技で大変な話題を呼んだ映画『死刑にいたる病』。

近所のパン屋の親切な店主が実は24人もの罪のない人々を殺害した連続殺人犯であったという設定はなんともリアリティがあり、多くの観客を恐怖させました。

そんな映画『死刑にいたる病』は実話なのでしょうか?気になる真相について調べてみました。

管理人

原作は櫛木理宇さんの小説

結論からいうと、映画『死刑にいたる病』は小説家・櫛木理宇さんによる同名小説を原作としたフィクションであり、実話ではありません

かなりリアリティのある作品にはなっていますが、全くのオリジナルストーリーとなっています。

映画を鑑賞してストーリーが気になったという方は原作を読んでみることをオススメします。

管理人

モデルとなった?榛木大和に類似する人物

原作では、連続殺人犯・榛木大和と類似している人物として、アメリカの連続殺人犯であるテッド・バンディの名前が挙がっています。

この名前が挙がっているテッド・バンディは実在しており、1974年から1978年にかけて若い女性ばかりを狙い、強姦した上で30人以上を殺害しました。

殺害した上で屍姦するという、そのおぞましい残忍性で全米中を震撼させたテッド・バンディ。

彼は120以上とも言われる非常に高いIQを持ち合わせており、頭脳明晰で用意周到であるという点が榛木と類似しています。

また、端正なルックスと明るい雰囲気で日常生活で周囲とも馴染んでいたという点も類似しています。

原作者の櫛木さんが参考にした部分もあるのかもしれません。

管理人

テッド・バンディは1978年に逮捕された後に1989年に死刑が執行されました。

ちなみに、スリラー映画の金字塔として名高い映画『羊たちの沈黙』に登場するアンソニー・ホプキンス演じる頭脳明晰なサイコパス殺人鬼・レクター博士もテッド・バンディをモデルとしており、人々の心を自由自在に操る人心掌握術は榛木にも通ずる部分があると思います。

もしかすると、レクター博士も榛木のキャラクター像に何らかの影響を与えている可能性は大いにあると思います。

映画『死刑にいたる病』を楽しめたという方は、間違いなく楽しめる作品だと思います。

気になった方はぜひ『羊たちの沈黙』も鑑賞してみることをオススメします。

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『死刑にいたる病』で、最後の女、逃げた子は灯里だったのか?

最後の女|灯里は榛木の獲物リストの1人

灯里は榛村に洗脳されてしまった、いわば榛村の後継者です。

主人公である雅也は榛村からの依頼で事件の調査を行いますが、調査の過程で榛村は自身の本当の父親であるかのように疑念を抱かせ、殺人犯としての快楽を感じたりするなどとように雅也に殺人鬼としての心があるかのように抱かせます。

榛村は洗脳することが得意で、このように映画内でも雅也を洗脳しようとしますが、失敗に終わります。

結局、OLの根津かおるを殺した犯人は榛村だと分かり、雅也は灯里という彼女と一緒に過ごそうとなります。

が、ここで待っていたのが榛村に洗脳されていたことが分かる灯里の登場です。

爪がきれいだと褒める雅也に対して、灯里は「剥がしたい?好きな人の一部を持っていたい気持ちがわかるよね?」と言い、まるで榛村かのような発言をします。

管理人

灯里自身、昔は暗い子だったと言っているシーンもあります。

この事から灯里は雅也と同様に榛村から標的にされており、雅也同様に手紙を貰っていたことが伺えます。

原作小説では弁護士である佐村も洗脳されていて、榛村とやり取りしているリストの雅也の名前に二重線が引かれてあるのです。

洗脳できなかったとしての二重線なのかもしれませんが、映画では洗脳された灯里に雅也は殺されてしまったのかもしれません。

また、榛村は死刑判決が下されることになりましたが、榛村は自身の後継者となる人物を大勢生み出そうとしています。

榛村に洗脳された人物が殺人鬼となり、やがて捕まり死刑になるという意味になっています。

管理人

榛村から逃げた子は灯里だったのか?

榛木大和が逮捕されてしまった理由は、殺害しようと燻製部屋に隔離していた少女に逃げられてしまったことによるものです。

この件について、榛木は自分の慢心が原因であったと語っています。

が、この逃げた女が筧井雅也と交際している灯里だったのでは?という噂があります。

真相はどうなのでしょうか?

管理人

結論から言うと、逃げた女が誰なのか、その存在については作品で明らかになることはありません

ただ、普通に平穏な学生生活を過ごしていることから、灯里が逃げた少女であるという可能性は極めて低いと思います。

原作小説でも、逃げた少女の正体についての記述は一切無く正体は明らかになっていません。

しっかりと警察に対して、榛木について供述できたことから行動力もあり、勇敢な賢い少女であったことは間違いないと思います。

映画『死刑にいたる病』のキャスト相関図

映画『死刑にいたる病』のキャスト相関図はこちらです。

『死刑にいたる病』のあらすじ

以下、映画「死刑にいたる病」のあらすじです。

『死刑にいたる病』のあらすじ|死刑囚からの手紙

教育者だった祖母のもと、厳格な家庭で育った筧井雅也。

中学生までは優秀でしたが、全寮制の高校で落ちこぼれてしまいます。現在はいわゆるFランク大学に通い、鬱屈した日々を過ごす毎日でした。

そんな雅也のもとに、ある日一通の手紙が届きます。

差出人は中学時代に通っていたパン屋の店主、樫村大和でした。

樫村は現在、24人の男女を拷問・惨殺した罪で死刑を宣告されて拘置所に服役しています。

とても人当たりが良く、地域の人々からも愛されていた樫村が無慈悲な連続殺人鬼だったという事実は世間に衝撃を与えました。

樫村からの手紙には「伝えたいことがある」と記されていました。

興味を持った雅也は、樫村に会うため拘置所に出向きます。

『死刑にいたる病』のあらすじ|冤罪を主張するひとつの事件

中学生の頃以来、久しぶりに拘置所で顔を合わせた樫村は相変わらず優しい印象の男でした。

そんな樫村が驚きの言葉を口にします。23人の殺害は確かに自分がやったことだが、1人は冤罪だと言うのです。

実際、その被害女性は他の被害者たちと比べると年齢や殺害の手口が随分異なっているように思えました。

樫村に、その事件を調査して冤罪を証明してほしいと言われた雅也はたじろぎます。

しかし自分を頼る樫村の姿に、雅也は事件を調査することを決意します。

『死刑にいたる病』のあらすじ|樫村の生い立ちと雅也に訪れる変化

雅也は独自に事件の調査を進めます。

そこで見えてきたのは、樫村の残虐性と生い立ちでした。

樫村は母親からの虐待を受けており、少女に暴行を加えたことで少年院に入っていました。

後に人権活動家である女性のもとに養子として引き取られ、暮らしてきたようです。

調査が進み、樫村からも頼りにされていることで、鬱屈した毎日を送っていた雅也は徐々に自信を取り戻していきます。

しかし同時に、樫村の被害者たちと同年代の女性たちが目に留まるようになっていきます。

以上、「死刑にいたる病」のあらすじでした。

果たして雅也は真相に辿り着くことができるのか?

結末が気になる方は実際に映画を観てみることをオススメします。

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『死刑にいたる病』の犯人は誰なのか感想評価を交えて口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)

以下、映画「死刑にいたる病」の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。

感想評価(※ネタバレ有)|自己肯定感の低さと承認欲求は殺人鬼に目を付けられるかも

洋画邦画問わず、シリアルキラーが登場する作品は一定の人気があります。

常軌を逸したサイコパスという特異な存在に惹かれる人間の心を否定することはできません。

映画『死刑にいたる病』では阿部サダヲさんがシリアルキラーを演じています。

予告編の阿部サダヲさんの佇まいが非常に恐ろしかったこと、白石和彌監督の最新作ということで期待して劇場に足を運びました。

鑑賞してまず感じたのは、本当にPG-12で大丈夫なのか?という心配です。

管理人

特に拷問シーンは直接的描写は一部避けているとは言え、なかなか正視に耐えないものでした。

制服を着た未成年の男女が何度も謝ったり悲鳴を上げたりしている様子には、序盤からぐったりと疲弊してしまいます。

グロいシーンも多くそういった描写が苦手な方は覚悟するべきなのは間違いありません。

映画『死刑にいたる病』では、他者を思いのままにコントロールしていく様子が丁寧に描かれていました。

樫村がターゲットとするのは、親に抑圧されている真面目な子供たちです。

そういった子供たちは親から受けるプレッシャーが強く、承認欲求が満たされていない傾向にあります。

樫村はそんな子供たちに優しく接することでうまく取り入り、信頼を得ていきます。

実際、樫村が人々とコミュニケーションを取る姿は好青年にしか見えません。

樫村と交流のあった男性が、事件が明るみに出たあとも「もし今、樫村さんが匿ってくれって言ってきたら多分匿ってしまう」とこぼしていたシーンが印象的でした。

管理人

それほど樫村はうまく「他者から愛される魅力的な善人」を作り上げていたのでしょう。

そんな樫村に目を付けられてしまったのが、主人公である雅也です。

祖母と父の目を恐れて抑圧された生活を送っていた中学時代の雅也の姿は、樫村にとって恰好のターゲットとして映りました。

初めて面会室で会った時から、雅也は樫村に見事に振り回されています。

中盤、もしかしたら樫村は自分の実父かもしれないと感じた雅也は、自身の加害性を他者に対して露わにしていきます。

しかし結局樫村は父親ではなく、樫村にとっての雅也は特別な存在でもありませんでした。

最終的には、冤罪と謳っていた事件についての首謀者も樫村だったことが判明します。樫村に言わせれば、その結論も誤りということですが…。

管理人

鑑賞中、樫村が23人を殺した死刑囚だと頭では分かっているにも関わらず、いつの間にか少し信用しかけてしまう部分がありました。

まさに、こういった人物像を丁寧に作って接触を繰り返したことで被害者たちからの信頼を勝ち得ていったのでしょう。

阿部サダヲさんの演技は期待以上に恐ろしく、徐々にダークサイドに堕ちていく岡田健史さんもそれに見事に張り合っていたように思います。

他にも、癖のある役に果敢にチャレンジする岩田剛典さんなど、一見の価値ありな作品だと感じました。

ミステリーが好きな人、シリアルキラーが出てくる作品が好きな人にオススメの一本です。

『死刑にいたる病』のみんなの口コミ評判レビュー

『死刑にいたる病』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。

「阿部サダヲの裏では冷酷な殺人鬼の役がすごく合っていた」「物語が進むにつれて真実が二転三転していき面白かった」「グロいシーンも多々あるが、サイコスリラー好きは絶対にハマる映画」「なんとも後味の悪い映画」

それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。

★★★★☆星4

阿部サダヲさんの榛村がとてもインパクトが強いです。

日本版のシリアルキラーの定番になっていくようなリアルで恐ろしい演技が頭に残って離れず何度も見てしまうよう人がいることも納得できる気がします。

何度か見て理解できるようになっている仕掛けも面白く散りばめられており最初のシーンをもう一度劇場で確認したくなる気持ちも分かりますし、実際自分も映画館で確認してしまいました。

自分が実際見ている現実と幻覚とが混ざり合い、どちらが本物の自分なのか自分が想像している自分がもしかしたら本当の自分なのかもしれない。

普段の自分は本当の自分ではなく、今の自分以外の選択も人生もあったのではないかという幻想が主人公・筧井に広がっていく、それをコントロールして自分の願望を叶えていく榛村の演技が迫真で頭に残ります。

間違いなく白石和彌監督の代表作の一つになったと思います。

30代女性

★★☆☆☆星2

予告動画を観たときから全体的に暗い映画だとは思っていましたが、想像以上に暗かったです。

画面が暗いというのもありますが、殺人の描写がとにかく多くてリアルでした。

主人公がサイコキラーなので必然的に殺人シーンが多くなるのはわかりますが、それぞれのシーンが良く言えば丁寧に作られており、異常なほどの残虐な手法がグロいほど詳細に映し出されていました。

全体的なストーリーとしてはサイコキラーがうまく人心掌握していく様子であったり、親から虐待を受けた子どもの精神状態であったり、物語としては考えさせられるところも多く、見応えがあると感じる人も多いと思います。

ただ私自身は残虐なシーンが苦手で、そういった描写が序盤から多かったので印象は良くなかったです。

30代女性

★★★★☆星4

連続殺人という残酷なテーマではありましたが、とても面白かったです。

主演の阿部サダヲさんの表情や声色が不気味で、引き込まれました。

幼少期のトラウマや親との関係は、大人になってからも消える事が無いというメッセージ性も感じる映画ですね。

「犯人が誰なのか」最後まで分からなかったのは、観客である私も反応に洗脳されていたからなのかもしれません。

「最も怖いのは人間」だと改めて痛感する事が出来ました。

最後の結末には驚き、つい声が漏れてしまうほどでした。人によって捉え方が違うかもしれません。

また痛々しい描写やグロいシーンが強烈なので、大画面で見るのは辛かったですね。

被害者の泣き叫ぶ声も辛いので、苦手な方は注意すると良いでしょう。

20代女性

★★☆☆☆星2

白石監督の昨日なので、期待して観に行きましたが、いまいち、人物描写が足りなかった気がします。

一番肝心だと思う、榛村の生い立ちや、それと“病”についてが、ほとんど描かれていなくて、あまり面白くなかったです。

白石監督なのだから、きっと犯罪心理の“病”を主軸にした作品だと思いましたが、そうではなかったのが非常に残念だなと思いました。

他の登場人物も全てが謎なのと、最後まで集中して観れたけど、謎のまま終わったのでただ表面的な怖さだけが残った印象になりました。

そういう作品もありなのかもしれないですが、白石監督のいつもの丁寧な人物心理描写を観たかったなと思ってしまいます。

期待とは違う終わり方でした。

40代女性

★★★★★星5

私は原作の”死刑にいたる病”の大ファンでした。

映画化が決定し、キャストが発表された時にはかなりがっかりしましたし、怒りすらも覚えました。

原作の設定では殺人鬼の榛村は線の細いイケメンという設定だったからです。

なのに榛村を演じるのは阿部サダヲ。イケメン?どこが?となりました。

ただ、その設定だけ目を瞑れば阿部サダヲはかなり演技が上手で、原作も間違いなく面白い。そう思い、イケメン設定を一旦忘れ劇場に観に行きました。

結果、本当に観て良かったと思いました。原作に忠実で、変な改悪もなく、主要キャストさんたちもかなり演技が上手でした。

阿部サダヲさんは本当にサイコパスがよく似合う。

分かり易くグロテスクな表現がありますが、私の思う見どころは、阿部さんに観ている人までも精神的に支配されていく感覚ではないでしょうか。

サイコスリラー好きは絶対にハマると思うのでぜひ観てほしいです。

20代女性

★★★★★星5

タイトルとポスターの雰囲気が好きで、どんな話なのか全く調べずに観ました。

阿部サダヲさん演じる殺人鬼が岡田健史さん演じる大学生に1件の冤罪証明を依頼するお話しでした。

阿部サダヲさんの何も映さない目、笑顔で魅せる狂気に圧倒されました。普段人と接する仕事をしていますが、人間不信になりました。

また、岡田健史さんのやる気のない大学生から殺人鬼になる1歩手前までいく演技がすごいと思いました。

幼馴染の女の子が出てくる必要あるのかな…と途中から気になっていましたが、最後にまさかの展開で震えました。

内容はなかなかグロテスクでしたが、話の内容、展開、俳優さんの演技、全てが素晴らしい映画だと思いました。

同時にトラウマになる映画でもあると思います。

20代女性

★★★★★星5

前評判としては上々で、見に行くのを楽しみにしていました。

連続殺人鬼・榛村から鬱屈した大学生・筧井雅也に手紙が届くところから物語が始まります。

大きく言えばこれは榛村が死刑に至るまでの最中に、いわゆる”目をつけていた”子達に接触を図り、操ると言う壮大な暇つぶしのようなことをしていました。

筧井が榛村に振り回さられ、狂気の沙汰も厭わなくなるシーンでは感化されるほどのある意味のカリスマ性を持った榛村にゾッとしたのを覚えています。

また、目を覆いたくなるような拷問シーンもあり、帰り道が怖くなるほどリアリティのある演出でした。

榛村に振り回され、自身の正義感や軸、出生までも揺らいで自分自身とは何かわからなくなる筧井は昨今の若者を見ている様でした。

ラストシーンでは救われたと思い安堵しますが、それは一瞬で覆されてしまい、なんとも後味の悪い映画です。

ミステリが好きな人は納得のいくような演出、オチで、私もとても楽しめました。

帰り道が怖かったです。

30代女性

★★★★★星5

私は白石監督の痛々しく生々しいバイオレンス描写や、人間心理の異常性とその背景にあるものを掘り下げていく作風がとても大好きで、過去作もほとんど観ています。

映画『死刑にいたる病』も阿部サダヲの演技が素晴らしく、気持ち悪さをとことん堪能することができました。

生々しさで言うと、森の中で怪我をしながら這って逃げていく女子学生をゆっくりと後ろからついていき更なる暴力を加えるシーンや、小屋の中で爪を1枚1枚剥いでいくシーンが強烈でした。

岡田健史も、阿部サダヲに負けずと素晴らしい演技をみせていました。

若い男性俳優では横浜流星と並んでサイコパス的側面を演じるのが上手いのではないかと思っています。次回作にも期待しています。

30代男性

*映画「死刑にいたる病」のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。

引用の際は必ず当サイト『シネマヒッツTV』の引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。

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『死刑にいたる病』の原作小説について

映画『死刑にいたる病』は2015年に小説家の櫛木理宇が発表した小説を実写映画化した作品です。

もともとは『チェインドッグ』というタイトルで発表されました。

しかし、2017年にハヤカワ文庫で文庫化される際に映画と同じタイトルである『死刑にいたる病』に変更されました。

そんな櫛木先生の作風の特徴としては、代表作として人気を集めシリーズ累計の発行部数が130万部を超え、2016年に映画化された『ホーンテッドキャンパス』からも分かるように、日常生活に潜むホラーやミステリーを題材にしている点にあります。

管理人

自分たちが普段生活している日常生活を舞台にしているからこそ、恐怖感も伝わりやすく読む人の心に突き刺さります。

同様に、町のパン屋の穏やかな店主として住民から親しまれていた男が、実は連続殺人鬼だったという日常に潜む恐怖が描かれています。

『死刑にいたる病』も、櫛木先生の魅力が詰まった作品と言えます。

原作のストーリー展開は榛村から主人公の雅也が調査を依頼していくという流れなどほとんど一緒なのですが、ラストシーンの展開は大きく違っています。

原作小説では雅也のことが好きだった灯里が榛村に恋愛の相談をしていたというエピソードがありますが、映画では灯里が主人公の雅也以上に榛村に心を操られており、今後雅也に再び降りかかるだろう恐怖を予感させながらエンディングを迎える衝撃の展開になっています。

原作以上に榛村の恐ろしさを感じることが出来る内容ですよ。

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