『サイドバイサイド隣にいる人』の考察解説|あらすじネタバレや感想評価も
2023年4月14日公開の映画『サイドバイサイド隣にいる人』。
坂口健太郎の主演作品です。
監督は『世界の中心で、愛をさけぶ』や『東のエデン』など話題作の作品の脚本を務めてきた伊藤ちひろが務めました。
- 『サイドバイサイド隣にいる人』の考察解説!最後に美山は死んだのか?莉子の子供についても
- 『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじ
- 『サイドバイサイド隣にいる人』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
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目次
『サイドバイサイド隣にいる人』を考察解説!最後に美山は死んだのか?莉子の子供は誰との子?
最後に美山は死んだのか?
映画『サイドバイサイド隣にいる人』は、対象者に向けられた誰かの思いを見ることができる不思議な能力を持った主人公・美山の姿を描いた作品です。
映画の終盤で美山は脱走した牛を連れ戻そうとした際に暴れた牛が言うことを聞かず、牛と美山の姿が見えたくなり、次のシーンでは牛のみが画面に映り、美山は姿を消してしまいます。
その後、美山は登場することはなく果たして、美山は死んでしまったのでしょうか?
管理人
この作品は多くの点で疑問点について説明がないまま、ストーリーが展開していきますが、こちらのシーンについても全く謎のままで死んだかどうかについては明言されていません。
そのため、個々の解釈が必要となってきます。
考え得る美山の最後について考察して行きます。
管理人
考察①牛の暴走によって事故死した
まず、1つ目ですが「牛の暴走によって事故死」したという最後です。
美山は、ずっと記憶の隅に追いやろうとするも忘れることのできなかった昔の恋人である莉子と再会して少しずつわだかまりが解けていき、幸せな日常を過ごしていました。
そのため、自ら死を選んだのではなく牛が言うことを聞かずに美山を振り払ってしまい、崖から転落死したという可能性が非常に高いと思います。
今まで何度も脱走した牛を見つけては牧場まで返した経験がありましたので、油断した部分があったのかもしれません。
映画の最後で美々が、死んだはずの美山がいたと語るシーンがあることから分かるように、新しく生まれてきた赤ん坊も含めて、これからもあの家で彼女たちを美山は霊として見守り続けるのでしょう。
考察②違う世界へと旅立った
2つ目は「違う世界へと旅立った」という最後です。
映画『サイドバイサイド隣にいる人』は現実とファンタジーが入り混じった「マジックリアリズム」を作品のテーマに掲げており、美山が詩織や美々の暮らしている世界が現実ではない可能性が高いです。
おそらく詩織と美々が暮らしている世界は天国に近い世界である可能性が高く、不思議な能力を持った美山のみはトンネルを通って現実世界と天国に近い世界に行き来出来る力を持っていたのだと思います。
そんな美山はかつて自分がエスカレーターから突き落とし事故死として処理された莉子が妊娠中のまま現実世界で彷徨っていることを草鹿を通じて知った美山は莉子を天国に近い世界に連れて帰り、彼女が安らかに暮らせるようにするのと、現実世界で果たせなかった出産という夢を叶えてあげようとしたのだと思います。
莉子が天国に近い世界での生活に馴染んだと判断した美山は、自分の役目を果たしたと判断し、違う世界へと旅立ったのだと考察できます。
その証拠に映画の終盤で伊藤ちひろ監督の初監督作品である『ひとりぼっちじゃない』で主役のススメを演じていたking gnuの井口理演じる新しい訪問者が現れて会話をするシーンで、ちょうど良いタイミングであると美山は訪問者に語っており、この世界を出るタイミングを見計らっていたのかもしれません。
管理人
最後に登場したのは誰の子供?また、莉子は誰との子を妊娠?
映画の最後には、赤ん坊が登場して赤ん坊を含めた莉子、詩織、美々が一緒に過ごすシーンが描かれますよね。
一体この赤ん坊は誰の子供なのでしょうか?
管理人
具体的に明らかになることはありませんが、莉子が妊娠中であったことから莉子の子供ということで間違いないでしょう。
では、莉子は誰との子を妊娠し、出産したのでしょうか?考察します。
考察①美山との子を妊娠
1つ目の説としては、美山との子を妊娠したという説です。
莉子とかつて美山と付き合っていたのは、昔の話であるようなので、この説の場合は莉子はすでに現実世界では死んでいて現世に未練があり、ずっと彷徨っている状態だと仮定する必要があります。
仮説にはなりますが、おそらく莉子はかつて美山と付き合っていた際、妊娠した子供を出産するのかどうかという内容で美山と口論になり、美山はかっとなってエスカレーターで莉子を突き飛ばし、事故死してしまったのだと思います。
美山との子どもを産めなかったという未練からずっと死ぬ直前の妊娠状態のまま、現世を彷徨い続けている中で、美山に強い執着を持つ後輩の草鹿を見つけて、草鹿を通じて美山にコンタクトを取ろうとしたのではないかと考えられます。
美山は思わぬ形で莉子と再会し、莉子の前から逃げてしまった自分を反省し、彼女が叶えることの出来なかった出産が無事にできるように詩織や美々たちが住む天国に近い世界へ莉子を連れて行ったのだと思います。
この説の場合、詩織も美々もすでに死んでいおり、現世での記憶を引き継いだまま天国に近い世界で生活をしている可能性が高いです。
管理人
考察②草鹿との子を妊娠
2つ目の説としては、草鹿との子を妊娠したという説です。
この説の場合、莉子はエスカレーターで美山に突き飛ばされた際に一命をとりとめた可能性が高く、現実世界で生きている状態になります。
エスカレーターでの事故が発生して以来、自分の目の前から姿を消して一度も現れることなく存在を消した美山のことが忘れられず、さみしさを紛らわすためにずっと美山を慕っていた後輩の草鹿と関係を持ち、妊娠したのではないかと推測できます。
美山にとってみれば、他人の子どもを妊娠している状態ではありますが、莉子に怪我をさせた上に彼女の目の前から姿を消し逃げ続けてきた罪悪感から莉子を引き取って、自分が支えるという決断を美山はしたのではないでしょうか。
この説の場合、映画の終盤で美山がいなくなってしまうのは、草鹿と莉子との子どもを育てていかなければならないというこれからの生活をやっていける自信がなく、自ら命を絶ってしまった可能性も出てきます。
この説が確かだった場合、美山が無責任で身勝手な男であったことになるので、どちらかというと①の説の方が有力であると思われます。
管理人
『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじ
(以下、映画『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじです。)
『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじ|不思議な力を持つ主人公・美山
不思議な力を持つ青年・美山は主夫としてシングルマザーの恋人である詩織とその娘である美々と3人で自然豊かな田舎にある一軒家に暮らしていました。
美山には対象者に向けられた誰かの思いが可視化できる力があり、体の不調を訴える方がいれば、出向いてその不思議な力を使って住民を救い、街の人々と触れ合いながら平和に暮らしていました。
そんな中、美山は自分の隣に生き霊のような存在がいることを知ります。美々が教えてくれた生き霊の正体とは、ミュージシャンとして活躍する学生時代の後輩である草鹿という男でした。
草鹿からの思いを感じ取った美山は遠く離れた東京へと向かい、草鹿と再会します。
『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじ|忘れ去ろうとしていたかつての恋人・莉子
草鹿は学生時代、美山に憧れており、忽然と姿を消した美山が目の前に現れたことに喜びと驚きが入り混じった表情を見せました。
そして、彼を自分の住むマンション招きますが、そこには美山のかつての恋人である莉子がおり、生き霊となって草鹿が自分の前に現れていた理由が必死に忘れ去ろうとしていた彼女の存在を自分に知らせるためであると気付きます。
莉子と思わぬ形で再会を果たした美山は封印していた彼女との過去を思い出します。
ささいなことから莉子と口論になった美山は彼女に手を上げてしまい、逃げるように彼女の元を去って田舎に移住していたのでした。
『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじ|莉子が加わり、4人での奇妙な生活がスタート
妊娠中で他に行く宛ても無い莉子を連れて帰った美山は古民家で2人で暮らすことになります。
そのことを知った詩織は混乱しますが、莉子が妊娠中ということを見兼ねて一緒に暮らすことを提案し、莉子を加えた四人での奇妙な生活が始まるのでした。
最初はぎこちなかった莉子でしたが、徐々に心を開いていくようになります。
そして、美山も避け続けてきた彼女との過去に向き合うようになり、二人きりになった際になぜ莉子の前から姿を消したのか、その理由を語り始めるのでした。
以上、映画『サイドバイサイド隣にいる人』のあらすじでした。
果たして、美山から語られる理由とは一体何なのか?
結末が気になる方は実際に映画を観ることをオススメします。
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『サイドバイサイド隣にいる人』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『サイドバイサイド隣にいる人』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|観た人の解釈が重要になるマジックリアリズム作品
映画『サイドバイサイド隣にいる人』は対象者に向けられた誰かの思いを可視化する不思議な力を持つ主人公・美山の姿を描いた作品です。
監督を務めた伊藤ちひろ監督は日本中で大ヒットを記録した『世界の中心で、愛を叫ぶ』の脚本を監督を務めた行定勲監督と共同で執筆したことでも知られていますが、映画『サイドバイサイド隣にいる人』が記念すべき初監督作品となっており、監督・脚本を兼任しています。
そんな記念すべき映画『サイドバイサイド隣にいる人』ですが、現実とファンタジーが入り混じったマジックリアリズム作品と公式サイトでも紹介されている通り、不思議な世界観が繰り広げられていきます。
主人公の美山は、専業主夫として恋人の詩織と一人娘の美々と生活していますが、体の不調を訴えている人々に向けられた誰かの思いを見ることができる不思議な力を持っているため依頼があれば出向いて、その能力を使い近隣の人々と触れ合いながら自然豊かな田舎で生活をしています。
美しい雄大な大自然の映像が随所に登場し、新進気鋭の作曲家として注目を集めるYaffleが手掛けた劇中音楽と相まってまるでヒーリングミュージックを鑑賞しているかのような不思議な心地になる映像が非常に魅力的です。
管理人
そんな彼の元にかつての後輩でミュージシャンとして活躍している草鹿という男が生き霊として美山の目の前に現れるようになり、気になった美山は東京へ向かい、草鹿と再会することとなりますが、美山に憧れていた草鹿の家にはかつての恋人で必死に忘れ去ろうとしていた元恋人の莉子が妊娠した状態で住んでいました。
なぜ、草鹿と莉子が一緒に住んでいるのか、そしてなぜ草鹿が生き霊として美山の目の前に現れたのかについては映画の中で明確な説明がなされることがないため、個々の解釈が大事になっていきますが、おそらく草鹿は莉子の存在を思い出させるために美山の前に生き霊として現れたのだと思います。
映画の後半では、美山、莉子、詩織、美々の4人での奇妙な生活が始まっていきますが、美山と莉子をあたたかく受け入れる詩織のおかげで和やかな時間が流れていき、美山も過去と向き合うようになり、莉子に素直な心情を話すようになります。
なぜ逃げるように姿を消したのかについても観る人によって解釈は違うと思いますが、おそらく父親から頻繁に暴力をふるわれていた美山は些細な口論で莉子を突き飛ばしたことから自分も父親のような暴力的な人間にいずれなってしまうのかもしれないという考えが原因ではないかと考えられます。
映画のラストでは、美山が姿を消してしまいますが、果たして彼がどうなってしまったのかについても全く説明が無いまま、莉子が無事に元気な赤ん坊を出産し、美山が不在のままの和やかな日常が描かれるシーンで終わりを迎えます。
前述したように疑問に思う点について回答が無いまま、映画が進んでいき、そのまま終わりを迎えていくため頭の中で考えながら自分なりの解釈で答えを見つけていく必要があるストーリーとなっています。
ストーリー上の起伏もあまり無いまま、ゆるやかに映画が展開していくので苦手意識を持つ方もいるかと思いますが、映画を観て自分なりに思考を張り巡らせて考察するのが好きな方にはぴったりな作品だと思います。
管理人
また、美山役の坂口健太郎さん、そして、莉子を演じた齋藤飛鳥さんの2人の姿が大自然の雄大な映像と相まってまるでプロモーション映像のように美しく映し出されていくので、二人のファンは必見の作品だと思います。
『サイドバイサイド隣にいる人』のみんなの口コミ評判レビュー
★★☆☆☆星2
正直思っていたのと映画が違かったです。
霊感?が見える坂口健太郎が全然活躍することなく、他の人たちも生きていたりと、なんだか期待外れの作品でした。
現代のSNSや、周りの環境のことをいっさい忘れてあたまを空っぽにして見るといいと思います。
自分の中で蓋をしていて触れたくない過去があるとして。後悔とか辛い思い出の場合もあるかな。
一時そこから離れても、いつかは向き合わないといけない日がくるもので…。
人のあれこれとは無関係に季節は巡り、自然は美しく、抗うことはできない。自然の風景や光を生かしながら、明暗、美醜、相反するものが存在するこの世界をぼんやりと映し出したような作品でした。
正直いうのであればあまりおすすめ出来ません。
30代男性
★★☆☆☆星2
正直何を伝えたいのかはわからなかったし、内容もあまり面白くなかったです。
僕自体があまり映画を見ないのでその性かもしれませんが、、、
坂口健太郎演じる未山のことや齋藤飛鳥演じる莉子の過去などがあれば良かったと思いましたが、最後含めて色々語られていなさすぎて意味不明な部分が多かったです。
ただ世界観は好きでした。自然の美しさや見せ方が良くてとても良かったです。
キャストが豪華だった分、期待していましたが少し残念です。
20代男性
*映画『サイドバイサイド隣にいる人』のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
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