『アルキメデスの大戦』がひどい理由2つ!原作漫画が打ち切りの噂や櫂直の最後はどうなったのか解説【実話・史実の違いについても】

2019年7月26日公開の映画『アルキメデスの大戦』。
『ドラゴン桜』や『インベスターZ』などで知られる三田紀房による同名漫画を実写映画化した小野です。
主演の菅田将暉が演じるのは、天才数学者・櫂直(かいただし)で、舞台は第二次世界大戦が迫る前。
帝国海軍が極秘裏に進める超大型戦艦の建造計画の膨大な建造費の不正を暴くため、櫂直は数学の力で予算の矛盾を突き、国家の行方を左右する会議に挑むことになります。
目次
映画『アルキメデスの大戦』がひどいと言われる理由2つ
映画『アルキメデスの大戦』は、『ドラゴン桜』などで知られる人気漫画家・三田紀房さんの同名人気漫画です。
『永遠の0』や『ゴジラ-1.0』などの大ヒット作で知られる山崎貴監督が実写映画化し、興行収入19億円を超えるヒット作品となりました。
映画『アルキメデスの大戦』は沈没する戦艦大和などCGを用いた迫力あるシーンに高い評価が集まりました。
が、一部では「ひどい」という感想も上がっていました。
なぜ、映画『アルキメデスの大戦』は「ひどい」と言われてしまうのか。その理由は2つあると考察されます。
管理人
ひどい理由①役者陣の演技
映画『アルキメデスの大戦』が「ひどい」と言われてしまう理由は、役者陣の演技にあると思います。
まず、主人公の櫂直を演じた菅田将暉さん。
そして、山本五十六を演じた舘ひろしさん、嶋田繁太郎を演じた橋爪功さんら演技派俳優が勢揃いし、豪華な共演が話題を呼んでいました。
しかしながら、どうにもすべてのキャラクターのセリフや表情がいかにも演技をしているという雰囲気になっており、作品の世界観に入り込めないという方がいたことが「ひどい」という感想に繋がったと考察できます。
また、キャラクターの言葉遣いや振る舞いに関しても、昭和初期という設定であるにも関わらず、現代的すぎる部分があったことや会議室で山本派と嶋田派で議論をする際のお互いの子供染みたリアクションもリアリティに欠けており、マイナスな評価を受けてしまったと考えられます。
ひどい理由②作品の展開
映画『アルキメデスの大戦』が「ひどい」と言われてしまう理由は、作品の展開にも要因があります。
映画『アルキメデスの大戦』では、巨大戦艦の建造計画を中止させるために、数学の天才である主人公の櫂直が戦艦の見積もりの粗を探し、計画を廃案させるために奔走する姿が描かれていきます。
しかし、紆余曲折あり、最終的には戦艦大和が完成してしまうという展開になっていきます。
このまさかの展開に納得がいかないという方が多くいたため、「ひどい」という感想に繋がったと考察出来ます。
原作漫画は打ち切りに?櫂直の最後やその後はどうなったのか?小説版など違いについても解説
原作漫画は打ち切りではないが人気は低迷していた
映画『アルキメデスの大戦』は三田紀房さんの同名漫画を実写映画した作品となっていますが、漫画が打ち切りになったという噂があります。
結論から言うと、漫画は完結しているので打ち切りではありません。
ですが、打ち切りまではいかないものの、人気が低迷していたというのは事実です。
ヤングマガジンでスタートした漫画は、第二次世界大戦前の日本を舞台に類まれなる数学的能力を持つ主人公が戦争を止めるために奔走していく姿を描いたオリジナリティ溢れる内容が人気でした。
しかし、段々とオリジナリティのない展開となり、史実に忠実に描かれた凡庸な戦争漫画になってしまったため、人気が低迷し、2023年7月からはヤンマガWEBに連載移籍することになりました。
ヤングマガジンでは、人気が低迷した漫画をWEBに移籍することが多くあり、映画『アルキメデスの大戦』もおそらく人気低迷のためWEB送りになってしまったと考えられます。オリジナリティを保ったまま、連載が続けば、WEBに移籍することはなかったのかもしれません。
管理人
そんな漫画は2023年9月に連載が終了しました。
全38巻という超大作となり、後半は失速した印象はあるものの、一部のファンからは未だに根強い人気を誇っています。
映画が気に入ったという方はぜひ原作漫画を読んでみることをオススメします。
櫂直の最後は政界や海軍から身を引き静かに暮らしている
映画『アルキメデスの大戦』で戦艦の建造を中止させ、戦争を食い止めるために己の数学能力を駆使して、平山の見積もりの穴を見破った主人公の櫂直。
結局は、戦争をもはや避けることは出来ない運命にあることを平山に説得され、戦艦「大和」の設計図を平山に渡します。
そして、映画冒頭の大和が沈没する悲劇に繋がっていくという展開になっていきます。
そんな櫂直ですが、その後どうなってしまったのでしょうか?気になるその後についてまとめます。
管理人
原作となる漫画『アルキメデスの大戦』は、三田紀房によって2015年に連載が始まり、2023年9月にヤンマガWebでの配信をもって全38巻で完結しました。
映画が描いたのは、全体の中でもごく序盤にあたるエピソードであり、原作漫画ではその後、よりスケールの大きな戦争前夜のドラマが展開していきます。
映画と同じく、主人公・櫂直は巨大戦艦「大和」の建造計画に反対する立場から登場しますが、映画のようにその計画を阻止することはできません。
最終的には、櫂の懸命な論理や経済的視点もむなしく、大和の建造は承認されてしまいます。
しかし、物語はここで終わりではありません。
櫂は敗北を受け入れながらも、海軍内に残り続けます。
そして彼は、「航空機こそが次の時代の主力兵器になる」という信念のもと、空母の開発推進や戦略的な再編に尽力していきます。
時代の潮流が戦艦から航空機へと移り変わる中で、櫂は新たな戦いに身を投じていくことになります。
そして、物語終盤、日独伊三国同盟の締結や真珠湾攻撃計画の浮上など、世界が第二次世界大戦へ突入していく流れが加速します。
櫂は、戦争を回避するために外交的手段を模索し続けますが、軍部の強硬路線や政治的圧力の中で次第に追い詰められていきます。
クライマックスでは、櫂は日本がアメリカとの戦争に踏み切ることに強く反対し、開戦すれば日本は滅びると明言します。
しかし、彼の声は届かず、真珠湾攻撃が決行されることで歴史は大きく動いてしまいます。
そして最終話では、戦争が始まり、やがて敗戦が訪れた未来の日本が描かれます。
櫂自身はそのとき、すでに政界からも海軍からも身を引いており、静かな生活を送っていることが示唆されます。
最後に、彼のかつての同志たちが彼の行動を回顧し、「彼のような人物がもっと早く力を持っていれば、歴史は違ったかもしれない」と語る場面で幕を閉じます。
管理人
小説版との違い|結末は映画とは異なる描かれ方をしている
小説版『アルキメデスの大戦』は、映画の公開にあわせて発売されたノベライズ作品で、基本的には映画の脚本をもとにした構成となっています。
ただし、映画をそのまま文章化しただけではなく、一部のシーンでは描写の追加や展開の違いも見られます。
特に注目すべきは、冒頭とラストの描写です。
小説では、映画には描かれなかった櫂の幼少期、彼が数学に出会い、論理と思考に惹かれていく過程が冒頭で語られます。
また、クライマックス部分では、映画と同様に櫂が大和建造計画の不正を暴き、戦艦建造が見送られる展開が描かれます。
ただし、小説版のラストでは、その後の櫂の進路が映画とは違う描かれ方をしています。
管理人
映画では、櫂はそのまま海軍に残り、理想を持ち続けながら次の時代に向かって歩んでいく姿が描かれます。
小説では、彼は方程式の答えを平山に教えずにその場を去り、海軍を辞して京都方面へ移住をします。
ただし、彼の居場所や生活の詳細は描かれず、消息不明という描写になっています。
さらに6年後、鏡子は医師として働いていましたが、ある日突然、計画的に家を出て失踪します。
父・尾崎は櫂に誘拐されたとして警察に届け出るほどの騒動になりますが、やがて2人が海外に渡ったことが示唆されます。
しかし、行き先も安否も語られないまま、物語は幕を閉じます。
こうしたラストの展開は、原作漫画とも映画とも異なる、小説版独自の終わり方と言えます。
漫画では、櫂が終戦後も登場し、戦争犯罪人として取り調べを受けるなど、戦後の生き様まで描かれています。
小説では、むしろその後の消息がわからないことそのものに意味が込められているように感じられます。
小説は比較的短く、すぐに読み切れる構成ですが、映画を観た後に読むと、人物の輪郭がよりくっきりと浮かび上がってくる一冊です。特に、ラストの解釈が読者に委ねられている点など楽しめられるものとなっています。
管理人
実話解説|史実との違いは?
映画『アルキメデスの大戦』は史実を参考にしたフィクションです。
そこで、実際の歴史との違いについてまとめていきます。
櫂直は実在していない。実在したモデルとなった軍人たち
海軍の大将として登場するこちらの人物は、いずれも実在した歴史上の人物です。
- 大角岑生(小林克也)
- 永野修身(國村隼)
- 嶋田繁太郎(橋爪功)
- 山本五十六(舘ひろし)
一方で、主人公・櫂直(菅田将暉)はフィクションのキャラクターであり、特定のモデルが存在するわけではありません。
ただし、当時の技術官僚や合理主義者たちの姿をもとに創作されたと思われます。
また、海軍兵学校を出ていない人物がいきなり少佐として登用されるという展開も、当時の軍制度を考えると現実には起こり得ない設定です。
フィクションならではの構成と言えるでしょう。
管理人
戦艦・大和は本当に沈んだ!映画と史実の違い
物語の中心となる戦艦「大和」は、史実においても実在した超弩級戦艦で、1945年4月7日にアメリカ軍の攻撃によって坊ノ岬沖で沈没しています。
映画では、大和建造をめぐって「戦艦推進派」と「空母重視派」が激しく対立する様子が描かれます
実際に、当時の海軍内でも「空母を戦力の中心に据えるべき」とする意見はありました。
こうした構図は、史実を下敷きにしつつドラマとして再構成されたものと言えます。
管理人
また、山本五十六は航空機や空母の重要性をいち早く認識していた人物として知られています。
従来の戦艦中心の戦略には疑問を抱いており、変化する戦争の形に対応すべきだという立場を取っていたとされています。
映画『アルキメデスの大戦』のあらすじ
(以下、映画『アルキメデスの大戦』のあらすじです。)
『アルキメデスの大戦』のあらすじ|戦艦建造派と空母建造派に対立する海軍
1945年4月7日、巨大戦艦大和はアメリカ軍の凄まじい攻撃を受けて沈没します。
戦艦大和の建造にはある人物が関わっていました。
時は8年前の1933年に遡ります。
海軍内部では日露戦争の栄光を引きずり、巨大戦艦建造を推す嶋田少将とこれからの戦争は空中戦であるという考えのもと空母建造を推す山本五十六少将で対立していました。
技術中将の平山が設計した巨大戦艦の模型は目を見張るものがあり、このままでは巨大戦艦の建造が進められてしまうことを危惧した中将の永野と山本らは戦艦の見積もりが異様に低いことに目を付け、料亭で作戦会議を練っていました。
そんな中、料亭で偶然にも天才的な数学能力を持つ櫂直という青年に出会い、山本は彼に巨大戦艦の再見積を出すように依頼します。
『アルキメデスの大戦』のあらすじ|戦艦計画を廃案にするため、見積を作成することとなる櫂直
櫂は尾崎財閥の出身でしたが、令嬢の鏡子と親密な仲になったことや嶋田少将へ戦艦に対する批判をしたことから財閥を追われ、大学も退学になっている身でした。
軍人嫌いである櫂は日本を離れ、留学する予定だったことから山本の依頼を一度は拒否しますが、立派な戦艦が出来れば国民は勝利を過信し、日本はアメリカとの戦争に突き進んでしまうという山本の話に共感し、海軍少佐として、部下の田中とともに決定会議が開かれる2週間後までに見積もりを作ることとなります。
早速海軍省で作業を進めることとなる櫂でしたが、嶋田派の妨害や軍規によって資料を閲覧することが出来ないことから作業は困難を極めます。
横須賀港に停留していた戦艦・長門に乗船することが出来た櫂は、田中が艦長の気を引いている隙に設計図を盗み見ることが出来ました。
『アルキメデスの大戦』のあらすじ|急遽日程が変更になり、翌日に迫った決定会議
どうにか戦艦の全体図面を作成することに成功した櫂は、人件費や材料費の根拠となる資料作りに奮闘します。
民間の造船会社に協力を依頼するも断られてしまい、藁をもつかむ思いで大阪で造船会社を営む大里に協力を依頼します。
過去の経緯から拒否されそうになったその時、鏡子が現れ、大里を説得することに成功し、遂に費用台帳も閲覧することが出来ました。
残りの1週間があれば、完璧な見積もりが作成出来ると安心する櫂たちでしたが、決定会議が急遽明日に変更になったという電報が届き、愕然とします。
夜行列車に乗り込んだ三人は、なんとか間に合わせるために移動中も必死で計算に励むのでした。
果たして、櫂は無事に見積を作成することが出来るのか?
結末が気になる方は実際に映画を観ることをオススメします。
映画『アルキメデスの大戦』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『アルキメデスの大戦』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|『永遠の0』の山崎貴が三田紀房の同名漫画を実写映画化
映画『アルキメデスの大戦』は、人気漫画家・三田紀房さんの同名漫画を実写映画化した作品です。
監督は、戦争題材の映画としては異例の興行収入80億円超えの大ヒットを記録した『永遠の0』監督の山崎貴さんです。
菅田将暉さんや舘ひろしさんなど豪華キャストの共演で公開当時大変な話題を呼びました。
そんな映画『アルキメデスの大戦』ですが、アメリカとの戦争の機運高まる昭和初期の日本において、時代錯誤ともいえる巨大戦艦開発を進める海軍を止めるために、己の数学的能力を活かして奔走する主人公の姿を描いた作品となっています。
管理人
映画は、巨大戦艦・大和がアメリカ軍から攻撃を受けて、沈没するシーンで始まります。
CGを駆使したこの映像は迫力たっぷりで描かれており、犠牲になってしまう日本軍の姿が描かれ、冒頭から衝撃が走ります。
場面が変わり、8年前の1933年。
海軍は、巨大戦艦建造を推す嶋田少将と、これからの戦争は空中戦であるという考えの基、空母建造を推す山本五十六少将で対立しています。
山本は戦艦の見積もりの粗をついて廃案にさせるため、数学の天才・櫂直をスカウト。
資料もほとんどない中で、見積もり作りに全力を注ぐ姿が描かれていきます。
映画冒頭の大和沈没に至るまでに何があったのか?観客は一気にその世界観に惹きこまれていきます。
管理人
退学処分となったことから自暴自棄になり、日本を捨ててアメリカに留学しようとしていた櫂が見積もり作りを通して、日本の未来のことを考え、大きく成長していく姿は演じた菅田将暉さんの演技も相俟って、とても印象的です。
そんな櫂の活躍の甲斐あって、戦艦建造を廃案にすることに成功します。
が、映画のラストでは、戦艦の設計者である平山の話を通して心変わりし、櫂が冒頭に沈没した戦艦・大和に建造に協力することになる衝撃の展開が待ち受けます。櫂がどれだけ頑張ったとしても、もはや戦争は日本にとって避けて通れない状況まで来ていました。
管理人
せめて戦争を早く終わらせるためにあえて巨大な戦艦を作り、それが沈む姿を全国民に見せて、戦意を喪失させたいという平山の話に同意することがなかったと考えられます。
映画のラストで、戦艦・大和が出港する姿を見届ける櫂の姿が描かれます。
が、彼の表情には自分一人では日本を変えることが出来なかったという苦悩と後悔が滲んでおり、非常に印象深いシーンとなっています。
戦艦・大和を通して、反戦を描く新たな切り口の戦争映画となっていますので、戦争映画に興味を持てないという方にもぜひオススメしたい作品です。
『アルキメデスの大戦』のみんなの口コミ評判レビュー
★★★★☆星4
フィクションのようですが、実話なのかと思うほどあり得そうなストーリーで、日本が敗戦に向かった理由が描かれているのではとドキドキしながら見ました。
巨大戦艦大和の見積りの嘘を検証していく櫂役の菅田将暉さんも好演でしたが、曲者役のベテラン俳優さん達、田中泯さん、舘ひろしさん、橋爪功さんの演技は流石で、人間の利己的で嫌な部分を巧みに演じられていたように思います。
特に、日本に大打撃を与えて敗北させるために、撃沈される戦艦大和をつくることを推進する平山忠道役の田中泯さんが、信念があるような、何かに取り憑かれているような恐ろしさがにじみ出ていて、戦争の悲惨さが伝わってきました。
この映画を見て、戦争は回避できたのか、やっぱり無理だったのかなど色々考えさせられました。
50代女性
★★★★★星5
戦争を題材にしているので、たくさんの命が失われることがらわかる重いストーリーです。
しかし、主人公演じる数学者菅田将暉のキャラクターが暗くなりすぎに良かったです。
制作費の捏造をあばくために全力で計算する姿がとてもかっこ良かったです。
数学を愛する気持ちが伝わったし、素晴らしい天才である青年を熱演していました。
また、菅田将暉はもちろんですが、柄本佑と田中泯の存在感が映画の中で際立っていました。
映像はCGのクオリティが高く、迫力があってドキドキさせられました。
戦艦大和がよくわかったし、戦争の怖さも十分に伝わり、忘れかけていた戦争についてまた改めて考えさせられる映画でした。
40代女性
★★★★☆星4
戦争映画は普段は観ないジャンルなのですが、菅田将暉さんが好きなことをきっかけに観てみました。
戦争映画はもっと重たくて暗いのかなと思っていたのですが、こん作品はだいぶ意外でした。
数学で戦争を止めようとする発想が凄く新鮮で、テンポがよく、ぐいぐい引き込まれました。
そしてやはり、菅田将暉さんがすごく素敵でした。
七三分けで眼鏡の天才キャラ、風変りですがまっすぐなキャラがハマる役者は菅田将暉さんだなと思いました。
少しテンポが速かったり専門用語が多くて難しいところもありましたが、内容も日本人として観ておいて間違いないですし、見応えたっぷりの一本でした。
菅田将暉ファンや戦争映画に抵抗のある方にも非常におすすめです。
20代女性
★★☆☆☆星2
戦艦の巨大艦艇の意味のなさや矛盾を解き、少し変人ではあるけれどとても独特。
戦事にはふさわしくない人物で、とても興味深くどんどん引き込まれていきました。
巨艦主義が大いなる間違いであることをヒロインも手伝って実証するところまでは、ストーンと納得がいって、この後どうなる?と期待を持たせられました。
しかし、最終的に日本が負けなくてはいけないという意見を尊重しそのままの歴史の流れを覆し反論もせずに終わってしまうのは全く納得がいかなかったです。
どんどん引き込まれたのに、自分の主張を曲げて長い物に巻かれろ主義に落ち着いてしまうのには納得がいきませんでした。
50代男性
★★★★☆星4
見どころたっぷりの映画でした。
まずは、菅田将暉さんの演じる櫂直ですが、原作そのままの「天才数学者」ぶりです。
全てを数字で計算する、その切れ味と、時折わずかに見せる人間らしい感情、そのバランスが魅力的でした。
そして、もう一人忘れてはいけない人物が、舘ひろしさんの演じる山本五十六です。
原作よりも懐の深い、包容力のある人物として描かれていました。
この二人を中心にして、史実の戦艦大和とは異なる、対空砲火の充実した戦艦大和が完成します。
戦艦大和を作り上げたところで映画版は終わります。
が、大和の映像が素敵だったので、彼らによって造られた(造り直された)戦艦大和が太平洋戦争でどのように活躍したのかも見てみたかったです。
映像・音楽ともに充実した作品でした。
あえて不満を言えば、登場人物の心理描写が少なかったところですが、作品の魅力を落すことはありません。
見て良かったと思います。
40代男性
*映画『アルキメデスの大戦』のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。