ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のあらすじとネタバレ含む感想評価。原作や過去作との違い、キャストを解説。

2020年6月12日、日本公開の映画『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』。
1868年に出版された小説『若草物語』を原作にした映画で、第92回アカデミー賞では作品賞にノミネートされました。
主演を務めたシアーシャ・ローナンが主演女優賞、フローレンス・ピューが助演女優賞にノミネートするなどキャスト陣も注目を浴びています。
この他にもエマ・ワトソンなども出演しています。
原作は作者のルイーザ・メイ・オルコットの自伝的な内容なので実話を元にしたものです。
150年前の小説ですが、恋愛観や結婚観に関しては今も変わらずといったことが伺え、女性なら4人の姉妹の誰かに共感できるような映画作品となっています。
管理人
- 『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』の原作本・小説との違いについて
- リメイク作品の過去作『若草物語』と比較するとロマンス要素が少なめ
- 『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』のキャスト一覧
- 『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』の若草物語あらすじ
- 『ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語』のネタバレ含む感想評価と口コミ評判レビュー
目次
ストーリーオブマイライフの原作本・小説と映画の違いについて
映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は、殆ど原作小説『若草物語』のあらすじを忠実に再現しています。
しかし、今回の映画では、現代に生きる若者がより感情移入できるような見事な演出を見せてきたように思います。
原作小説の『若草物語』は、ジョー達4人姉妹が年を重ねると一緒に物語も一緒に進んでいき、読者はこの4人姉妹の成長を見ていくという形になります。
現代版映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』では、冒頭から4人姉妹は大人になっていて、現在と過去を織り交ぜながら物語を観ていく形になっていました。これが、原作と現代版映画のまず大きな違いです。現代版の映画は4人姉妹の過去と今を交互に見せてきたことで、彼女たちがどんなことを学んで経験していかに大人に成長していくのかを見事に表現していました。
管理人
原作ではより大人になった4人姉妹の物語は2冊目に書かれているため、映画では一冊目と二冊目以降を交互に織り交ぜて作られたものだと思います。
また、小説で深く書かれていなかった部分も映画ではありました。
その中で特に印象的だったのは、ジョーの母親が実は短気だったというエピソードです。
ジョーの母親は「つい最近になって我慢をする事に強くなれた」とジョーに語っていました。
夫が戦場から帰ってきた時も「ようやく愚痴を話せる」といった言葉から、子供たちにいかに弱みを見せないよう頑張ってきたかが分かるシーンでした。
また、ジョーが夢に破れたことがきっかけでローリーに恋文をしたためるシーンなども原作にはなかったようです。
現代版映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』では、もとから心が強いと思われたジョーや母親の心の葛藤など、リアルな感情を感じられる映画になっていると思います。
管理人
リメイク作品の過去作『若草物語』と比較するとロマンス要素は少なめ
実はこの『若草物語』は原作小説が150年も前のものだけあって、今まで3度映画化されています。
1933年、1949年、1994年と公開されて今作で4作目の『若草物語』の映画化となっているのです。
基本的にはどの映画版のリメイク『若草物語』もストーリーは殆ど同じです。
しかし、現代の映画よりも少しロマンスが強調されていて、1949年公開の『若草物語』ではジョー役はジューン・アリソンという女優が演じていますが、その彼女本人の性格が出ているのが少々特徴的な感じです。現在の映画と比べると、同じ話でも強調されるテーマが少々異なるように見えました。
管理人
現在では女性の自立を明らかに協調されている映画も多いので、そういった「自立」を中心とした葛藤や成長が描かれています。
また、1949年のものでは恋のロマンが協調されているものに見えました。
同じストーリーでも、スポットが当てられるテーマが違うのでそれぞれで観ると面白いかもしれません。
ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のキャスト一覧
次女 ジョー 役-シアーシャ・ローナン
長女 メグ 役-エマ・ワトソン
三女 ベス 役-エリザ・スカンレン
四女 エイミー 役-フローレンス・ピュー
ローリー 役-ティモシー・シャラメ
四姉妹の母 役-ローラ・ダーン
マーチ伯母 役-メリル・ストリープ
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のあらすじ-原作を超える映画-
(以下、映画「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」のあらすじです。)
ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のあらすじ|小説家志望のジョー
19世紀のニューヨーク、4姉妹の長女であるジョーは原稿を片手に出版社へと出向いていました。ジョーは出版社へ赴くと、友人の書いたものだと嘘をついて編集長に手渡します。
ジョーは緊張した面持ちで、編集長が乱雑に読み流していく原稿を見守ります。全ての原稿が雑に机に置かれると、編集長から大胆な筋書きの変更をするよう言われてしまいました。
心を頼りにしている友人のフレデリックからも原稿を披露したものの批判を受けてしまい、ジョーは自信を無くしていました。ジョーは怒りに耐えられず、フレデリックを振り払ってしまいます。
そんな時、妹のベスの病状が悪化したとの知らせを受けてジョーは故郷のマサチューセッツに帰る事になりました。
一方、4姉妹の末っ子のエイミーはマーチ伯母さんと共にパリに滞在していました。エイミーたちが馬車に乗っていると、幼馴染のローリーがのらりくらりと歩いているのを目にします。ローリーに会えたことを嬉しく思ったエイミーは、ローリーに今夜のパーティーに来ないかと誘います。
しかし、ローリーはパーティで悪態をつきすぎたため、エイミーとローリーは喧嘩します。ローリーは少々だらしなく、どうしようもない男でした。
ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のあらすじ|4人姉妹とローリーの出会い
2番目の姉であるメグは既に結婚して子供もいましたが、非常に貧しい家に住んでいました。
7年前にさかのぼり、マサチューセッツでは4姉妹のジョー、メグ、ベス、エミリーが仲良く母親と暮らしていました。父親は戦場へ出向いてしまったため、貧しくも身を寄せ合って暮らしていました。
ある時、ジョーとメグはパーティーに行くことになりますが社交的なメグとは反対のジョーはパーティになじめませんでした。そんなジョーは、同じく孤独で暇を持て余していたローリーとばったり出会います。
ローリーは祖父のローレンス氏に預けられた為、ヨーロッパから来たばかりでした。そして意気投合した二人は、家族ぐるみで仲良くなります。ローリーと4人姉妹の交流が深まったことがきっかけで、ローリーの家庭教師ジョンと長女のメグは恋に落ちます。
メグは元々女優を夢見ていましたが、ジョンとの交流を経て、幸せな結婚生活を望むようになったのでした。人一倍独立心が強いジョーは、メグに女優への道を行くべきだと勧めます。
しかし、メグは自らジョンと一緒に暮らすことを決めました。ただ、ジョンの稼ぎは少ないもので非常に貧しい家で暮らす事となったのでした。
ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のあらすじ|明るかった過去
時は現在に戻り、パリに滞在していたエイミーは裕福なフレッドからのプロポーズを待っていました。エイミーは元々、偉大な画家になる事を夢見てパリに修行しに来ましたが、エイミーは自分に才能がないことに自信を無くしていました。
マーチ伯母さんからも、裕福な人と結婚する方がエイミー自身の為になり、家族の為にもなると教えられていたのです。その為、エイミーはフレッドとの結婚を考えていました。
そんなエイミーに「自分がいるから結婚しないでほしい」とローリーは言い出します。しかしエイミーはかつて、ローリーがジョーを好きだったのを知っていました。
エイミーは、いつもジョーの2番手である事に怒りローリーを怒ります。しかし、もともとローリーに思いを寄せていたエイミーは、彼の言葉に揺さぶられ、フレッドからのプロポーズを断ってしまったのです。
以上、「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」のあらすじでした。
ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語のネタバレ含む感想評価と口コミ評判レビュー
(以下、映画「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」のネタバレ含む感想評価と口コミ評判です。)
ネタバレ注意!感想評価|女性が必ずぶち当たる困難
映画「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」は、アカデミー賞ノミネート作品だけあって総じて高評価な作品です。
ジョーは、最後にフレデリックにアタックして結婚し学校を開きました。
しかし、これが本当にジョーの人生で起きた出来事のようには感じませんでした。どちらかと言えば、この部分はジョーが若草物語を編集長に見せた時、最後の結末を皮肉にも無理やり結婚に終わらせた本のフィクションだったと解釈しています。もしそうだとすれば、ジョーは作家デビューしたものの恐らくまだ独身でメグも貧しいままであると思います。
管理人
女性にとっての一番の幸せとはどんな形なのかと考えさせられると共に、女性の活躍のしづらさを思い知らされるような映画でした。
映画を観ているとそれぞれの姉妹に感情移入する為、幸せなんて人それぞれだとも思います。
が、疲れる部分は同じようなところもあるんだなとも思い知らされます。
女性であれば、尚更共感できるところも多く、前に進む勇気をもらえる作品であると思います。
ネタバレ含む口コミ評判レビュー|星5以上で原作ファンも驚くと評判
★★★★★星5
監督2作目にしてバジェットがグッと上がったオールスター文芸映画をモノにするグレタ・ガーウィグ監督の手腕に驚きました。
瑞々しく、エモーショナルで、自ら手掛けた大胆な脚色には原作ファンもあっと驚かされると思います。
やっぱり「もっともパーソナルな事がもっともクリエイティブ」なんだなと思わされました。
そして豪華なオールスターキャスト!近年、どの作品でもキレまくってるローラ・ダーンに「私は怒りをコントロールできるようになった」と言わせ、ブレイク作『シャープ・オブジェクツ』でも具合が悪くなっていたエリザ・スカンレンが3女ベスを演じたりと配役の“遊び”も楽しいです。
特に『ミッドサマー』が大ヒットした新鋭フローレンス・ピューはまた”燃やして”ます。
30代男性
★★★★★星5
私は映画が始まる前の予告でこの作品の予告映像を見て気になっていたので見に行きました。
この映画は昔の小説を映画化したものということでどのように表現するのだろうと思っていましたが、とても良い作品だったと思います。
自分が見ていて思ったことは主人公のジョーはいつもタイミングが悪くて可哀いそうだと思いました。
自分の書いた小説が認められない時に、妹の病気が悪化したり、自分が一度振った人を好きになり結婚を申し込もうとした時に、自分の妹と結婚したりジョーばかり悪いことが起きて可哀いそうだと思いました。
しかし、ラストはジョーも幸せになっていたので良かった。この映画を見て思ったことは、自分の本当にやりたいこととやらなければいけないことの間での葛藤そしてどちらかに決めなければいけないということがとても難しいと感じました。
今、そのような状況にある人に見てほしい映画です。
10代女性
★★★★☆星4
マーチ家における個性豊かな四姉妹、メグ、ジョー、エリザベス、エイミーの日常が、次女ジョーの視点により、19世紀後半のアメリカを舞台として自然豊かに描かれています。物語については世界的に有名で、名作であることは云うまでもありませんが、この映画は、アットホームな空気に包まれながら淡々と緩やかに進行していく流れが、とても素朴で新鮮な印象を与えてくれます。
そんな中、お父さんやエリザベスが病気となってしまい、お父さんは無事回復しますが、家族の看病の甲斐無く、エリザベスが亡くなってしまいます。
エリザベスの死を受けて、家族の大切さを登場人物各々が感じとり、他の姉妹が次々と結婚していく中で、ジョーだけが一人取り残されてしまいます。
家族のために自分の髪まで売って資金を作ったのに、あんまりです。
落ち込んだ末、作家としての夢とエリザベスへの愛を力の源として立ち直ったジョーですが、原稿は「ボツ」となってしまいます。
編集長の独断で決まるのが腑に落ちませんが…。
しかしその原稿がある切っ掛けで採用となり、また、エリザベスを可愛がっていた老人の援助、昔慕っていた先生との再会など様々な出来事が有り、それまでの不運が一転します。紆余曲折を経ながらも、ラストは無事ハッピーエンドとなり、ホッとしました。
40代女性
*映画「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。