『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』の犯人は?動機と声優がひどいと言われる理由

2001年4月21日公開の映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』は、劇場版シリーズ第5弾です。
劇場版で初めて黒の組織が本格的に登場した作品であり、西多摩市に建てられたツインタワービルを舞台に、連続殺人事件と灰原哀を狙う組織の影が重なっていきます。
映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』の魅力と言えば、犯人を追うミステリーから高層ビルでの脱出劇へとつながる、息をつく暇もない展開です。
殺害現場に残された割れたお猪口には犯人の動機が隠されており、やがてツインタワービルの建設そのものが事件を引き起こしたことが明らかになります。
ただし、原佳明の殺害やビルの爆破まで同じ人物が行ったわけではなく、如月峰水の復讐と黒の組織の計画は別々に進められていました。
この記事では、主に以下の内容を解説していきます。
- 連続殺人事件の犯人と狙われた人物
- 如月峰水が事件を起こした動機
- 原佳明を殺害した犯人と黒の組織の目的
- 犯人役の声優と「声優がひどい」と言われる理由
映画の結末まで触れているため、まだ見ていない方はネタバレにご注意ください。
犯人は誰?動機と声優を解説

『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』では、ツインタワービルに関係する人物が次々と命を落とし、殺害現場には割れたお猪口が残されます。
黒の組織も事件の裏で動いているため、すべての犯行がつながっているように見えますが、実際には如月峰水による復讐と黒の組織による証拠隠滅が同時に進んでいました。
ここからは連続殺人事件の犯人と動機、原佳明を殺害した人物について詳しく解説していきます。
犯人は日本画家の如月峰水
ツインタワービルで起きた連続殺人事件の犯人は、富士山の絵で知られる日本画家・如月峰水です。
如月が実際に殺害したのは、西多摩市の市議会議員である大木岩松と、TOKIWAの社長で自身の弟子でもあった常盤美緒の2人でした。
最初の被害者となった大木岩松は、ツインタワービルのスイートルームで刃物によって殺害され、遺体のそばには2つに割られたお猪口が置かれています。
常盤美緒はツインタワービルのオープニングパーティー中に、舞台装置を利用した仕掛けによって殺害されました。
プログラマーの原佳明も如月が狙っていた人物でしたが、如月が原の自宅を訪れたときには、すでに黒の組織のジンによって殺害された後でした。
そこで如月は原の遺体のそばにも割れたお猪口を置き、自分が計画した連続殺人のひとつに見せかけています。
つまり、3つの殺害現場に残されたお猪口は如月が用意したものですが、3人全員を如月が殺したわけではありません。
如月峰水の動機は富士山の景観を壊されたこと
如月峰水が事件を起こした動機は、ツインタワービルによってアトリエから見える富士山の景観を壊されたことです。
富士山を描き続けてきた如月は、残りの人生をかけて絵を描くため、富士山を正面に望める場所に自宅兼アトリエを建てていました。
ところが、その正面にツインタワービルが建設され、如月の目には富士山が高層ビルによって真っ二つに分断されたように見えるようになります。
ツインタワービルを建設した常盤美緒、建設を可能にするため市の条例を変更させた大木岩松、TOKIWAの専務である原佳明を、如月は自分から富士山を奪った人物として恨んでいたのです。
美緒が如月の作品を買い集め、将来的な価値の上昇を狙っているように見えたことも、師弟関係が悪化した理由のひとつでした。
それでも、如月が3人の殺害を決意するまでになった最大の原因は、画家として人生を捧げてきた富士山をビルによって遮られたことにあります。
殺人を正当化できる理由ではなく、「景観を壊されたくらいで人を殺すのか」と動機をひどいと感じる人も少なくありません。
如月にとっての富士山は、きれいな景色というだけではなく、自身の人生や画家としての存在そのものだったのでしょう。
大切にしてきたものを一方的に壊された怒りが、やがて建設に関わった人物への復讐へと変わっていきました。
殺害現場に置かれたお猪口も、如月の動機を表す重要な手がかりです。
逆さにしたお猪口は山のような形をしており、それを2つに割ることで、ツインタワービルに分断された富士山を表現していました。
常盤美緒の遺体のそばに置かれたお猪口だけが割れていなかったのは、舞台上に飾られた富士山の絵が美緒の遺体によって真っ二つに見える状態になっていたためです。
現場に残されたお猪口は被害者同士を結びつける印であると同時に、如月の恨みを示すメッセージでもありました。
原佳明を殺した犯人は黒の組織のジン
原佳明を殺害した犯人は、如月峰水ではなく黒の組織のジンです。
原はTOKIWAの専務兼プログラマーという立場にありましたが、裏では黒の組織とも関係を持ち、組織のコンピューターへ不正にアクセスしていました。
その裏切りに気づいたジンは原の自宅を訪れ、拳銃で殺害します。
原が亡くなる直前に手にしていた銀色のナイフは、英語で銀を意味する「SILVER」ではなく、日本語の「銀(ぎん)」からジンの名前を示そうとしたダイイングメッセージだったと考えられます。
原の遺体のそばに割れたお猪口があったことで、警察は大木岩松を殺した人物と同じ犯人による事件だと判断しました。
このお猪口を置いたのは後から現場に来た如月ですが、原を撃ったのはジンであり、殺害と現場の偽装をそれぞれ別の人物が行っていたことになります。
ツインタワービルを爆破したのも如月ではありません。
黒の組織は原がツインタワービルのコンピューターを使って組織のデータにアクセスしていたことを知り、情報の痕跡を消すためにコンピュータールームや発電室へ爆弾を仕掛けました。
映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』で起きた事件を整理すると、如月が起こしたのは富士山の景観を巡る連続殺人で、原の殺害とツインタワービルの爆破は黒の組織による犯行です。
2つの計画が同じ場所で重なったことで、犯人が複数いることに気づきにくい構成となっていました。
犯人・如月峰水の声優は永井一郎
犯人となる如月峰水の声優を担当したのは、長年にわたって数多くのアニメ作品に出演した永井一郎さんです。
永井一郎さんは『サザエさん』の初代・磯野波平役や、『機動戦士ガンダム』のナレーションなどで知られています。
『名探偵コナン』では、後に鈴木園子の伯父である鈴木次郎吉の初代声優も務めました。
低く落ち着いた声によって、富士山への強い執着を内側に抱えた日本画家・如月峰水の不気味さが表現されています。
映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』に登場する事件関係者の主な声優は、以下の通りです。
| 登場人物 | 声優 |
| 如月峰水 | 永井一郎 |
| 常盤美緒 | 藤田淑子 |
| 大木岩松 | 渡部猛 |
| 原佳明 | 橋本晃一 |
| 沢口ちなみ | 久川綾 |
| 風間英彦 | 小杉十郎太 |
事件の中心となる登場人物には経験豊富な声優がそろっており、犯人役を含めた主要キャストの演技がひどいと評価されているわけではありません。
声優がひどいと言われるのはパーティー会場の子どもたち
『天国へのカウントダウン』の声優について調べると、「ひどい」「棒読み」といった言葉が出てくることがあります。
これは如月峰水役の永井一郎さんや少年探偵団の声優ではなく、ツインタワービルのパーティー会場に登場する一般の子どもたちを指したものです。
会場に展示された高級車を見ながら話している子どもたちのセリフは、感情の起伏が少なく、周囲の登場人物と比べても棒読みに聞こえます。
劇場版『名探偵コナン』では、小学館の雑誌読者などを対象にしたアフレコ体験企画が行われており、こうした短いセリフを一般の子どもたちが担当することがありました。
本職の声優ではない子どもが参加する企画であるため、演技の完成度よりも、実際の作品に出演できる体験そのものを重視したものだったと考えられます。
パーティーの場面だけ声が浮いて聞こえることから否定的な意見につながりましたが、登場する時間は短く、物語の中心となるキャラクターではありません。
そのため、「声優全体がひどい」という評価ではなく、一部の子ども役の演技が棒読みに聞こえたというのが実際のところです。
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじ

(以下、映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじです。)
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじ|完成したばかりのツインタワービルを訪れるコナンたち
コナン、灰原、少年探偵団のメンバー、そして阿笠博士はキャンプを楽しんだ後に完成したばかりの西多摩市ツインタワービルの見学に訪れます。
ツインタワービルのオーナーである常盤美緒が小五郎の大学時代の後輩であったことから、小五郎、蘭、園子も合流し、一緒に見学をさせてもらうことになります。
秘書の沢口に案内してもらい、専務の原が開発した最新ゲームなどを楽しませてもらった一行は、最上階で今回のビル開発に協力した市議会議員の大木、美緒の絵画の先生である画家の如月、ビルを設計した風間と出会います。
風間は以前にコナンが関わった事件の犯人・森谷帝二の弟子だったことからコナンは警戒します。
ビルを訪れてからほどなくして、ビル内のスイートルームに宿泊していた大木が殺害される事件が発生し、ビルを訪れていた一行と居合わせていた人物たちは目暮警部たち警察関係者から取り調べを受けます。
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじ|灰原に忍び寄る黒ずくめの組織
事件を解決しようと少年探偵団たちは、調査のために大木、如月のもとを訪れたものの、目立った成果はありませんでした。
続いて、専務の原のマンションを訪れると、そこには殺害された原の遺体がありました。
混乱の最中、ツインタワービルのオープン記念パーティーが開催されることになり、コナンたちも出席することになります。
その頃、新一を小学生の姿にした黒ずくめの組織のメンバー・ウォッカとジンが組織から逃げたシェリーこと灰原の行方を追っており、灰原がツインタワービルの記念パーティーに出席するという情報を入手していました。
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじ|パーティー中に起きた殺人とビルの爆破事件
たくさんの出席者で賑わい、盛大なパーティーが開かれますが、如月の絵画のお披露目の際にビルオーナーの美緒が巨大な絵画に吊るし上げられ、殺害される事件が発生。
会場が騒然となる中、灰原と同じく実は黒ずくめの組織から逃げていた原の持つ内部データを抹消するために仕掛けていた爆弾にてビルを爆発させます。
コナンは、少年探偵団のメンバーたちが取り残されていることを知り、彼らを屋上へと避難させることに成功しますが、コナンと灰原は殺人事件が発生したパーティー会場へ。
その場にいたのは、犯人である意外な人物でした。
以上、映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のあらすじでした。
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』の感想評価(※ネタバレ有)

(以下、映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』は、週刊少年サンデーで連載中の人気漫画・名探偵コナンの劇場版アニメシリーズの第5弾として、2001年に公開され、前作を上回る興行収入29億円という大ヒットを記録しました。
前作『名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』は、コナンと蘭の固い絆が描かれた作品でしたが、『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』では、これまでのシリーズでは足手まといになることも多かった少年探偵団が大活躍と新一を小学生の姿にした犯人である黒ずくめの組織も登場するなど盛り沢山の作品となっています。
今作のメインとなる舞台は、小五郎の大学時代の後輩である常盤美緒がオーナーを務める富士山が一望できる高さを誇るツインタワービル。
このビルの内部で起きた殺人事件を、少年探偵団が捜査していくこととなります。
捜査の中で、コナンに思いを寄せる歩美や、歩美に思いを寄せる光彦など少年探偵団内の三角関係が描かれ、少年少女を題材としたジュブナイル系の作品が好きな方にはたまらない内容になっていると思います。
一方で、組織から逃げたシェリーこと灰原の行方を追う黒ずくめの組織ジンとウォッカも登場し、作品に絡んでいくこととなります。
これまでの劇場版シリーズで黒ずくめの組織について重点的に描かれることがなかったため、原作のファンにとっては嬉しい展開だったのではないでしょうか。
そして、クライマックスはなんといっても、盛大なパーティーの最中に起きる殺人事件とツインタワービルで起きる爆破事件です。
関係者が死亡しているのに豪華な完成パーティーが開かれるという展開には思わずツッコみたくなりますが、このツッコミどころも名探偵コナンの醍醐味。
パーティーでは、ビルオーナー常盤美緒が殺害される事件が発生し、犯人はなんと彼女の絵画の先生であった如月峰水でした。
富士山をこよなく愛し、これまで多数の作品を発表してきた如月の殺人の動機はビルの開発によって、富士山の景観が損なわれてしまったからというこれまた劇場版コナンシリーズの醍醐味というべきこれまでのシリーズの犯人にも通ずる身勝手極まりない動機が明らかになります。
犯人が明らかになり、ラストでは、少年探偵団が決死の覚悟でビルから脱出する様子がスリルたっぷりに描かれていきます。
自らの命を犠牲にしようとする灰原を光彦が懸命に助けるなどメンバーそれぞれの活躍が描かれており、コナン以外のキャラクターの魅力を堪能することができる作品となっています。
*映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。






