映画ムーンライトシャドウの内容あらすじを解説!吉本ばなな原作の名作ラブストーリーとの評価♪
2021年9月10日公開の映画『ムーンライトシャドウ』。
1988年に出版された吉本ばななの短編小説集『キッチン』に収録されているものが原作となっています。
短編小説集の1つですが、原作の『ムーンライトシャドウ』は2つの賞を受賞しています。
また、短編小説集『キッチン』については、1989年の年間ベストセラーの総合2位を獲得していますよ。
監督はエモンド・ヨウで、主演を演じた小松菜奈は長編映画の単独での主演は初の作品となりました。
もし、まだあなたが一度も「ムーンライトシャドウ」を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。
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目次
映画『ムーンライトシャドウ』の内容あらすじ/物語はある人物の死から始まる
(以下、映画「ムーンライトシャドウ」のあらすじです。)
ムーンライトシャドウのあらすじ|恋人の死
導かれるように出会い、深く愛し合ったさつきと等。
さつきは、等の弟・柊とその恋人のゆみことも意気投合し、満月の夜に死者と再会できる「月影現象」についても話します。
そのようにして、4人で一緒に楽しい時間を過ごすようになります。
しかし、ある日突然、等とゆみこが不慮の事故でこの世を去ってしまいます。突然親しい人を亡くしたさつきは深い悲しみに陥ります。
ショックで食欲を失ったさつきを恋人の弟、柊は心配します。2人は悲しみと向き合おうと毎日のように会うようになります。
いつものように会っていたある日、柊は亡くなった恋人・ゆみこの制服を着て現れます。柊はいつもこうやって服を交換していたと言うのです。
ムーンライトシャドウのあらすじ|麗との出会い
そんなとき、2人は黒い服に身を包んだ不思議な女性・麗と出会います。
麗は声を集めていると話をして、さつきに対して声を出してみないかと誘います。さつきは等と出会った時の鈴の音が頭から離れないと泣き崩れます。
それからさつきと柊、麗の3人で会うようになり、麗にも月影現象の話をしました。
すると麗は「明後日の朝、橋のところに来て」と伝えます。麗は月影現象が起こる日はそれを逃したら100年ないかもしれないと言います。
しかし、柊は自分のせいで2人は命を落としたと罪の意識を持ち、行くことを迷います。
ムーンライトシャドウのあらすじ|マンションで熱を出すさつき
さつきはその夜、あるマンションへと飛び込みます。さつきが等と住みたいと思っていたマンションです。
しかし、そこでさつきは熱を出してしまいます。
すると麗がやってきてさつきを抱えて橋へ連れて行きます。そこには柊がいたのです。
以上、「ムーンライトシャドウ」のあらすじでした。
さつきと柊、そして麗の3人が集まった橋で、何が起こったのか?
続きが気になる方は、実際に映画を見てみることをオススメします。
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映画『ムーンライトシャドウ』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画「ムーンライトシャドウ」の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(ネタバレ含む)|死と向き合う成長映画
ラストは麗がさつきを抱えて連れていった橋の下で柊と2人、並んで目を覚まします。橋の上からは2人を心配している小学生が見ています。
安心して手を振る小学生にさつきと柊も手を振ります。2人に何が起こったのか、わかりやすくは描写しないことが映画の奥深さを醸し出すラストです。
今作はさつきの心の揺れ動きを、小松菜奈が細やかに演じ分けているのが印象的な映画です。
管理人
物語は落ち着いていて、派手な出来事が起こりませんが、それがとても美しく、儚く、心情を描写するのにちょうどいいテンポでした。
また、柊は自分が寝ていなければ2人は事故に遭わなかったという後悔と罪の思いに苛まれていることも、演者の演技力と監督の演出力の見どころです。
吉本ばななの名作を小松菜奈主演で美しくも儚く描いた映画で、マレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督は、原作を独創的な映像世界で表現しています。
兄弟と、その恋人2人、そして謎の女性という少ない登場人物のうち2人が亡くなってしまうことで観客にも作中の2人と同じような悲しみを感じさせることや、謎の女性が何者か、そもそも人間なのかもわからないまま終わって行くのも考えさせられます。
月影現象を起こす張本人との考え方もできるし、深い悲しみの中にいる2人が作り上げた理想の存在とも考えられます。
人の死と、悲しみながらもそれに向き合う人の姿を描くことで失うことから始まるものを見せてくれる映画です。
映画『ムーンライトシャドウ』は、人の死と向き合って立ち直って、これからの人生を再び歩んでいくという成長物語と言えます。
管理人
口コミ評判レビュー「小松の素の美しさが全面的に出ている」「ジェンダーフリーな世界観、我が道を突き進む人物に魅力を感じる」
映画『ムーンライトシャドウ』の口コミにある評判、評価を集めました。
小松菜奈さんの演技力が煇る映画となっていたようで、小松菜奈さんを絶賛する評価が多数、寄せられていましたよ。
また、吉本ばななさん原作の繊細な物語を、芸術的なカメラワークで撮っていて、詩的な映画に胸を打つという評価をしている方も多かったです。
ただ、内包的な物を表現した作品となっているため、分かりにくかったり、共感しづらかったり、というように評価した方もいましたよ。
それでは、具体的な口コミ評判評価を見て行きましょう。
★★★★★星5
小松菜奈が大好きで観に行きました。モデル出身だけあって、個性の塊という感じで、存在感があるなかで時折見せる笑顔は大衆性もある。
本当に不思議な魅力の女優さんという印象です。
なにより最大の魅力は豊かな演技力ですね。2014年の「渇き。」以来話題作に起用されてきた観客が惚れるくらい女優だと思います。私もその一人。
「ムーンライト・シャドウ」は、一般の20代女性が恋に落ちるもストーリーのです。
恋人と死別してしまい憔悴するという役どころに加え、被写体の顔がアップになるという撮影スタイルも相まって、小松の素の美しさをが全面的に出ていました。
本当によくマッチングしていると感じました。
マレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督とタイ出身の撮影監督コン・パフラック。
そして、吉本ばななによる日本的な感性がノスタルジックを生み出し、ファンタジックな要素を含む世界観に繋がっていて小松菜奈とはまっています。
40代男性
★★★☆☆星3
吉本バナナさんの名作とあって大変注目していました。世界的に有名な作品であり、その内容も非常にそれに値するだけの素晴らしいものがあります。
原作は少し古い話になりますが、それを映画化してよみがえらせた手腕は大変素晴らしいと思います。
ラブストーリーとしての完成度も高く、欠点もほぼないといえる完璧な作品だと思います。もちろんそこには小松菜奈さんの素晴らしい演技力があればこそですね。
彼女は初めての長編映画での主役とあって不慣れも部分もあったと思います。
しかし、この作品で一気に才能が開花したといってもいいだろう、そのくらい非常に素晴らしいものを感じました。
彼女なくしてもはやこの映画は存在しなかっただろうといえるくらい素晴らしかった。
50代女性
★★★☆☆星3
吉本ばななの作品には、男性らしさも女性らしさも持っている、性別を越境した人物がたびたび登場します。
『キッチン』や『満月』にも、トランスジェンダーの人物が登場します。
本作の場合、それは等の弟である柊です。柊は、ゆみこの形見であるセーラー服をごく当たり前のように着ています。
羞恥心(しゅうちしん)はみじんも感じられず、喫茶店の店員にじろじろ見られても特に動じるそぶりは見せません。
こうした柊の行動は、さつきのジョギングと同じく「身近な人の死を克服すること」を目的としています。
同時に、セーラー服はゆみこへの未練の象徴でもあります。ゆみこがセーラー服を持って行って初めて、柊はゆみこの死を消化しました。
しかし、柊はいつでもセーラー服を着ているわけではありません。
「ちょっと人が振り向くようなかっこいい男の子」である柊は、あるときは黒いセーターに身を包んでいました。そうかと思いきや、1人称は昔から「ワタシ」だったりします。
男性っぽいと思ったら女性らしく、女性っぽいと思ったら男性らしく、うまい具合に男性性と女性性がミックスされているのです。
このようにジェンダーフリーなところや、型にはまらずに我が道をゆく魅力的な人物が登場するところが、吉本作品の好きなところです。
30代男性
★★★☆☆星3
本当に美しい映画でした。小松菜奈ちゃんをはじめ出演者の方々の演技やビジュアルももちろんですが、カメラワークが印象的で、人物のアップ、背景のみのカット、長回しの小松菜奈ちゃんのアップ、など独特で芸術性の高い映像が楽しめました。
静かな緊張感と儚さ、浄化されるような美しさと安らぎを感じるなんとも不思議な映画だなと感じました。
ただ、映像と演者の美しさに見とれる反面で話の内容(脚本というか)が私としては少々読みとりにくく、良い意味でも悪い意味でも「詩的な作品」といった印象を受けました。
普段あまり見ないようなジャンルなのでそのように感じたのかもしれませんが、純文学的な雰囲気の作品が好きな方にはハマる映画だと思います。
20代女性
★★★★☆星4
自分はそもそも小松菜奈さんが好きでファンなので小松菜奈さん目当てに劇場まで足を運びました。やはりとても綺麗でとても美しかったです。
内容に関しては、恋人を失ってしまった主人公がどのようにしてその悲しみを乗り越えて前を向いて生きていくかというところにフォーカスしたストーリーでした。
終盤で主人公が立ち直っていく時の心の声がとても印象的で頭に残っています。
確かに、時は必ず一方行に進むように、自分の人生も前に進むしかないな、とこのセリフから感じました。
ただ、総合的に言うと、やはり内包的な世界観だと共鳴することは難しいです。
そこそこのスケールで展開し、話題性もあるだけに万人受けしにくい作品な気がして何か勿体ない気がします。ただ、小松菜奈さんに大満足です。
30代男性
★★★★☆星4
普段はあまり見ないジャンルの映画ではあるのですが、小松菜奈ちゃんが好きなので見に行ってきました。
とてもスピリチュアル的な映画で、映画というより”詩に映像をつけた作品”といった印象でした。カメラワークも独特で芸術性の高い映像を楽しむことが出来ました。
衣装やメイクも印象的で、特に小松菜奈ちゃんの青色のまつ毛が「わたしも真似したい」と思えるくらいに魅力的でした。
全体的に透明感があって、淡々と進んでいく静かな作品。
何か特別派手なことが起きるわけではありませんが、いつまでも見ていたい、浸っていたいと思える心地良さがあります。
物語の意味だけを理解しようとするとなかなか難しいかもしれません。映像の世界観とビジュアルを楽しむ映画だと思いました。
20代女性
★★★★☆星4
オープニングですすきが生い茂る川沿いの原っぱを、秋の陽を浴びながら歩くさつきの後ろ姿が眩しいほど輝いていました。
何故か先っぽに鈴をくくり付けた棒きれを握りしめている青年、等がひと目惚れしてしまうのも無理はありません。
風に揺られた鈴が奏でる涼しげな音色が、さり気無く伏線になっているのも心憎いですね。
等の弟・柊は繊細で料理が上手、柊の彼女ゆみこは無邪気でセーラー服姿がお似合い。
4人の男女が保つバランスが絶妙で、みんなで食事をするシーンに登場するロールキャベツも実に美味しそうですよ。
いつまでも続くかに思えたこの心地よい関係性が、あっさりと崩れ去ってしまう中盤以降の展開には胸が痛みます。
満月の日の夜明けに死者と再会できるという「月影現象」は映画をファンタジーとして締めくくるには持ってこいです。
しかし、最後までリアルな人間ドラマに徹した方が良かったのではないでしょうか。
30代男性
★★★★★星5
ムーンライトシャドウは、吉本ばななの同名小説が原作となってます。
ムーンライトシャドウは吉本ばななの代表作である短編集キッチンに収録されている作品で、私も読んだことがあります。
今回映画化されるとのことで、吉本ばななの小説世界がどのように映像化されるのか、また外国人監督の吉本ばなな作品の捉え方にも興味がありました。
実際に劇場に行き、こちらの映画を見終わった感想なのですが、率直にすごく上手く映像化しているという印象でした。
小松菜奈を始めキャスト陣の配役も上手く時間も忘れて映画に没頭し、いつの間にか映画が終わっていたくらいです。
ラストの場面も安易な終わらせ方にはせず、考えさせる終わり方になっており、観終わった後も余韻が残る良い映画でした。
20代男性
*映画「ムーンライトシャドウ」のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
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