映画『ゲットアウト』の考察して徹底解説!別エンディングが存在した?フラッシュに秘められた意味や使用人が涙した理由について
2017年10月27日、日本公開の映画『ゲットアウト』。
コメディアンとして活躍していたジョーダン・ピエールのデビュー作ながら、アカデミー賞では脚本賞を受賞するなど、とても高い評価を得ました。
人種差別意識とホラー、スリラーを掛け合わせている映画ですが、1度観ただけでは気付けない伏線が多くあるのも見どころです。
『ゲット・アウト』の口コミ評判レビューには、
- ジョーダン・ピールの真骨頂の一本
- アメリカ社会の黒人に対する差別がよく表されている
- 見ていて飽きない作品
- 黒人差別をモチーフにした一見社会派な内容
- 最後までワクワクしながら視聴することができた
- 評判の良さも納得できる映画
- 今後も注目したい監督
- 監督が持つ「人種差別に対する想い」が伝わる映画
という声が多数集まっています。
- ゲットアウトの考察解説!別エンディングやフラッシュでの鼻血理由や使用人の涙の理由などについて
- ゲットアウトのあらすじ
- ゲットアウトの感想評価
- みんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
もし、まだあなたが一度も「ゲットアウト」を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。
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目次
映画『ゲットアウト』を考察して徹底解説!別エンディングやフラッシュでの鼻血理由や使用人の涙の理由などについて
考察解説①|ラストでなぜローズの首をしめるのをやめたのか?別エンディングはバットエンドの結末
終盤、最愛の彼女であったはずのローズはクリスを陥れるために彼に近付いていたことが明らかになります。
そして、命からがらアーミテージ家から逃げ出したクリスを生き残ったローズが追ってきます。
なんとか形勢逆転でローズの首を絞めるクリスでしたが、覚悟が決まらないうちに首から手を離してしまいます。
なぜなら、警告灯をつけた車がこっちにやってきたからでした。
ローズは車に向かって「助けて!」と声をあげます。
黒人というだけで白人の警察官から怪しまれてしまうという酷い話は、現実でもよく聞きます。
ローズもそれを理解していて事を有利に進められると考えたため、自分たち家族に後ろめたい事情があるにも関わらず、助けを求める声をあげたのです。
しかし、車から出てきたのはクリスの友人ロッドでした。
クリスから連絡を受けていたロッドは事情を知っているため、クリスに無実の罪が課せられることはありません。
『ゲット・アウト』は、ローズの思惑に反してひとまずハッピーエンドを迎えることができたのでした。 管理人
ですが、このエンディングには別ものも用意されていました。
それが、パトカーから降りてくるのはロッドでなく、通常の警官が降りてくるものです。
クリスは逮捕されてしまい、屋敷は焼失してローズたちの証拠も全て消えてしまい、終身刑になってしまうとロッドと会話します。
そして、催眠術の後遺症により、上手く説明できず、「止めたかった、止めなければいけなかった」と繰り返して映画は終わります。
考察解説②|フラッシュに隠された意味について
物語の中盤、パーティー会場にいた黒人男性ローガンにクリスは声をかけます。
ローガンの姿にどこか見覚えのあったクリスはこっそり盗撮しようとしますが、フラッシュを焚いたことで気付かれてしまいます。
その瞬間、穏やかで物腰の柔らかかったローガンが豹変。鼻血を出し、クリスに向かって「Get out!(出ていけ!)」と叫びます。
後々、ローガンの正体が白人の脳を移植された黒人の青年アンドレ・ヘイワーズだったことが判明します。
鼻血が出たのは、アンドレの意識が表層化する際におそらく脳に過度な負担がかかったためと考えられます。
また、アンドレと同じようにフラッシュによって本来の意識を取り戻した人がいます。
ローズの祖父の脳を移植された使用人、ウォルターです。終盤、アーミテージ家から逃げるクリスはウォルターに襲われますが、アンドレの件を思い出してウォルターに向かってフラッシュを焚きます。
フラッシュによってアンドレと同様に元の人格を取り戻したウォルターは、加害者であるアーミテージ家のローズを復讐のために撃ちました。
その直後、ローズの祖父の人格に戻ったウォルターは、自分の孫娘を撃ち殺してしまった罪悪感により銃で自殺するのです。
また、このフラッシュにも隠された伏線・意味があり黒人差別を表現しているものです。アメリカでは白人警官による行為で黒人が死亡してしまう事件が度々起きています。
正当なものもあれば、中には不当と思えるものもあります。
そこで、カメラに撮ることによって黒人の不当な扱いを防ぐ抑止力に近年はなっています。
その為、今作でもフラッシュが当てられることによって黒人差別に対抗するものとなっていたのです。
管理人
考察解説③|使用人のジョージナが涙した理由
『ゲット・アウト』といえば、使用人のジョージナが満面の笑顔を浮かべながら涙するシーンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
予告編にも使われており、非常にインパクトがありました。
クリスの「白人だらけの家に仕えて嫌な思いはしていないか?」という少し意地悪な質問に対して、ジョージナは「私は誰の下にもならない」と笑顔で答えます。
しかし、その笑顔を維持したままジョージナはなぜか涙を流すのでした。
ジョージナの異様な様子に、クリスも只事ではない何かを感じます。
なぜジョージナが泣いたのか、それは映画を最後まで観た方なら察しがつくかと思います。
クリスの問いかけに対して笑顔で答えたのはローズの祖母です。
憧れの黒人の体を手に入れ、家族とともに暮らしている彼女は嫌な思いなどするはずがありません。
しかし、体を奪われた黒人女性はそうではなかったようです。
クリスの問いかけによって被害者の意志が一瞬だけ現れたという、映画をすべて観たあとに思い返すととても辛いシーンでした。
考察解説④実話・元ネタについて
衝撃的な展開を迎え、アカデミー賞脚本賞を受賞するなど大きな話題となった『ゲット・アウト』。
「白人の脳を黒人の肉体に移植する」という目的のため、主人公のクリスは白人一家の自宅に招かれます。
当然ですが、このストーリーはフィクションであり実話を基にしたものではありません。
あくまで監督・脚本を手掛けるジョーダン・ピールがイチから作り出したものです。 管理人
もし作中に出てくるような脳移植の手術が実際におこなわれていたとしたら、もっと話題になることでしょう。
明確な元ネタもありませんが、このセンセーショナルなストーリーの着想を得たのは2008年頃だと言います。
アメリカというたくさんの人種の人々が暮らす国において、人種や性別などに関する差別が存在していることをジョーダン・ピール監督は肌で感じていたようです。
それは直接的な差別的言動やヘイトスピーチではなく、ふとした瞬間、当人も気付かないうちに出てしまうような無意識のものです。
しかし、それによって傷付けられることもあれば、自分自身が誰かを傷付けてしまうということもあります。
『ゲット・アウト』に出てくる白人たちは、黒人に対してあからさまな差別などはしません。
アメリカで暮らしていたジョーダン・ピールは、社会にはびこる無意識の差別から『ゲット・アウト』の着想を得たのです。
考察解説⑤|鹿の意味について
アーミテージ家に向かうクリスとローズは、その道中で飛び出してきた鹿を轢いてしまいます。
序盤で特にインパクトのあるシーンでしたが、実はこちらも伏線になっていました。
事故を聞いてやってきた警察は、運転していたローズだけでなく助手席に座っていたクリスにも身分証の提示を求めます。
それに対してローズは怒り、クリスが身分証を出す必要はないということを警察官に強く訴えます。
一見「黒人に対して不当な要求をする白人警官の言動に怒る女性」のように見え、ローズは善良な市民であるような印象を受けます。
しかし、その後の展開を知ってから改めて見るとまったく違う思惑があったことが分かります。
ローズは、クリスに身分証を提示されると都合が悪かったのです。
この後、クリスはアーミテージ家を訪れ、そこで強制的に脳移植手術を施されて行方不明になる予定でした。
その計画を知っているローズは「ローズとクリスが一緒にいた」という証拠を残さないためにクリスを庇っていたのです。
また、登場する鹿は「Black Buck」という種類で、乱暴な黒人男性を表す偏見から生まれたスラングにもなっています。
この鹿がローズが運転する車に轢かれて気にも留められないということも、なんとも示唆的な描写です。 管理人
考察解説⑥|使用人のウォルターが夜間に走っていたことについて
クリスは、アーミテージ家でいくつもの不可解な経験をします。
その中の1つが、なぜか夜間に全力で走っている使用人ウォルターの存在です。
なぜウォルターはひとりで庭を走っていたのでしょうか?
その答えは、ディーンが家族について語るシーンにありました。 管理人
ローズの祖父は短距離走の選手で、ベルリンオリンピックの最終選考にも残っていたと語られています。
そしてその選考で、ジェシー・オーエンスという黒人の選手に敵わなかったことも。
ウォルターにはローズの祖父の脳が移植されています。
身体能力が高いとされる黒人男性の肉体を手に入れたローズの祖父は、それを利用して走り込みをおこなっていたのです。
もしかすると今ならジェシー・オーエンスに勝てるかもしれないと、毎日トレーニングしていたのかもしれません。
考察解説⑦|パーティ参加者の服装、また日本人がいたことについて
アーミテージ家で開かれたパーティーですが、その目的はクリスが商品として出品されるオークションの開催でした。
参加者たちはクリスに会うことで値踏みをしていたのです。
この参加者たちですが、ある共通点があることに気付いたでしょうか?
様々な服装で参加した人々ですが、服だったり持ち物だったり、全員どこかに赤色が入っていたのです。
これに対してクリスは青色の服を着ていました。
これが意味するのはアメリカの二大政党である共和党と民主党です。 管理人
白人の支持者が多い共和党のテーマカラーは赤、黒人や移民の支持者が多い共和党のテーマカラーは青です。
つまり、それぞれの政治的スタンスを服装でさりげなく示しているのです。
また、白人が多数の参加者のなかに日本人がいました。
タナカヒロキ役として出演したこの方は、役者ではなく空手家の大山泰彦さんです。
国際大山空手道連盟の最高師範に就くほどの実力者である大山さんは、日本人役を探していたジョーダン・ピール監督から知り合いのツテで声をかけられたようです。
白人だらけの参加者のなかにわざわざ日本人を入れた意図は明言されていません。
ただ、あたかも自分に白人と同様の優位性があるかのように振る舞う日本人について、過去に言及されてきたことを考えると、なんとも示唆的ではあるように感じます。 管理人
考察解説⑧|椅子にあった綿の意味について
アーミテージ家に捕まり地下室に監禁されてしまったクリスは、ミッシーによって催眠術をかけられそうになります。
それに対抗するために、クリスは座らされていたイスの綿をこっそり摘んで耳栓にすることで催眠術から逃れることに成功します。
クリスが咄嗟の機転を利かせたこのシーンですが、実はこちらにも人種差別に関するメタファーが隠されています。
綿というのは、かつての黒人奴隷制度を象徴するアイテムなのです。 管理人
19世紀、白人のための労働力として黒人たちは農業で過酷な労働を強いられていました。
そこで収穫されていたのが紅茶や砂糖、そして綿花だったのです。
黒人たちの犠牲によって収穫されていた紅茶を好むミッシーが使う催眠術の道具が、上流階級の象徴である銀のスプーンであることとの対比も実にスマートです。
ストーリー上で理にかなった「綿を耳栓にする」という展開にも黒人差別が示唆されているとは、『ゲット・アウト』という作品の質の高さを改めて感じます。
考察解説⑨|逃げ出す際に車内にあった鉄兜について
終盤、アーミテージ家から逃げ出すためにクリスが乗った車の助手席には鉄兜が置いてありました。
これは映画の冒頭、道を歩く黒人男性を誘拐した犯人がつけていたものです。
甲冑のようにも見えるこの鉄兜、劇中では明言されていませんでしたがKKK(アメリカの白人至上主義団体)を連想させるアイテムです。 管理人
『国民の創生』という1915年の映画をご存知でしょうか?
画期的な演出手法や編集を用いて、その後の映画表現を基礎づけたとされており、大ヒットを記録しています。
しかしそれと同時に、内容については激しく批判されている作品でもあります。
『国民の創生』では、偏見に基づいた「粗暴で利己的な黒人」が悪、白人至上主義のKKKが英雄として描かれています。
当時のKKKは自然消滅のようなかたちになっており、国民のほとんどはその存在を知りませんでした。
そしてその活動は現代まで続いています。
この『国民の創生』のポスターに描かれているのが、鉄兜を被った人物です。
つまり、車の持ち主(おそらくローズの弟)は黒人を誘拐する際にKKKを連想させる鉄兜を被っていたのです。
自らのことを「反人種差別主義者」だと言うアーミテージ家の人々も、結局はKKKと同様に白人至上主義者であったことが示されたシーンです。
『ゲット・アウト』のあらすじ
(以下、映画「ゲットアウト」のあらすじです。)
『ゲット・アウト』のあらすじ|白人一家への訪問
若いカメラマンの男性・クリスは、恋人のローズ・アーミテージと幸せな日々を過ごしていました。
ある日、ローズはクリスに「両親に会ってほしい」と言いますが、クリスはあまり乗り気ではありません。
黒人である自分を白人であるローズの家族が受け入れてくれるか分からないからです。
しかし、自分の家族は人種差別なんてしないと言うローズに促されて訪問を決意します。
車でローズの実家に向かう途中、飛び出してきたシカを轢いてしまいます。
運転していたのはローズですが、駆け付けた警察はクリスにも身分証を出すように指示します。
それに対してローズは怒り、クリスを庇いました。
『ゲット・アウト』のあらすじ|謎の催眠療法と違和感
アーミテージ家に着いたクリスを、ローズの両親は大いに歓迎します。
母・ミッシーは精神科医、父・ディーンは神経外科医のようです。
家には黒人の使用人たちがいましたが、2人は「黒人を見下しているのではなく、祖父の代から勤めてもらっているだけだ」と説明します。
しかし、クリスはなにやら違和感を覚えました。
アーミテージ家に泊まったクリスですが、使用人たちのおかしな行動を目撃します。
その後、クリスはミッシーから半ば無理やり不思議な催眠療法を施されてしまいます。
『ゲット・アウト』のあらすじ|居心地の悪いパーティー
翌日、アーミテージ家ではパーティーが開催されました。
たくさんの招待客のなかに、クリスは見覚えのある黒人男性を見つけます。
声をかけてみると、ローガンというその男性は物腰は柔らかいものの、クリスはどうにも違和感がぬぐえません。
クリスはこっそりローガンの姿を携帯で撮影しますが、フラッシュで気付かれてしまいます。
するとローガンは態度を豹変させ、「出ていけ(Get out)!」と叫びます。
居心地の悪いクリスは、ローズとともにパーティー会場から離れます。
クリスが不在になった会場では、オークションのようなものが開催されていました。
そこに出品されていたのは、なぜかクリスが写った写真でした。
以上、「ゲットアウト」のあらすじでした。
果たしてアーミテージ家は何を隠しているのか?
結末が気になる方は実際に映画を観てみることをオススメします。
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『ゲット・アウト』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画「ゲットアウト」の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|自覚なき人種差別主義者の恐怖を描いた社会派ホラー
今やその名前で観客を呼べるほどの人気を獲得したジョーダン・ピール監督。
その初監督作となるのが本作『ゲット・アウト』です。
低予算で制作され、公開前にはさほど注目を集めていなかった『ゲット・アウト』。
しかし、いざ公開されると大ヒットを記録しました。 管理人
そして、その質の高さから映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では批評家支持率99%と高評価を獲得しました。
アカデミー賞脚本賞も受賞するほどとなった作品です。
白人たちの家に訪れた黒人が恐ろしい目に遭うというストーリーから、これが人種差別をテーマにしたホラーだということは予想がつくかと思います。
しかし『ゲット・アウト』が特殊なのは、明らかな人種差別主義者による差別を描いているわけではないところです。
アーミテージ家やパーティーに集まった白人たちは、黒人に対して明確な差別をしているわけではありません。
それどころか黒人に対して友好的であるように振る舞い、異常なまでに褒め称えます。
ところが、アーミテージ家は、老いた白人の脳を若い黒人の肉体に移植するという恐ろしい手術を裏でおこなっていました。
「身体能力が高い黒人の肉体は、乗り換え先として白人から人気が高い」ため、ローズは黒人のクリスの恋人になり、手術をおこなうために実家へと誘っていたのです。 管理人
アーミテージ家にいた使用人の黒人たちも、パーティーで出会ったローガンも、白人の脳を移植された手術の被験者でした。
『ゲット・アウト』に出てくる白人たちは、自分たちのことを人種差別主義者だとはまったく思っていません。
それどころかオバマを支持し、人種差別に反対し、黒人の能力を評価していることを誇っているようにも見えます。
しかし、それは単なる自己満足でしかなく、実際には黒人の人権などはまったく考えていなかったのです。
黒人を連れ去り、その意志に関わらず肉体だけを得ようとする彼らのやり方は、黒人を人間として扱わず、労働力としか考えていなかったかつての奴隷制そのもののように思います。
クリスは間一髪、なんとかアーミテージ家から逃げ出すことに成功します。
友人の助けもあり、映画はひとまずハッピーエンドで幕を閉じました。
『ゲット・アウト』はホラーとして単純にとても面白い作品です。それだけでなく、観客に内省を促す力も持っています。
管理人
「多様性」に注目が集まっている今の時代、明確な人種差別と同じぐらい危険なのは「自分は多様性を尊重している」と思いながら無自覚に他者の尊厳を踏みにじる人々の存在です。
『ゲット・アウト』はそんな社会に痛烈な一石を投じるホラー映画です。
社会派ホラーが好きな人、考察が好きな人にオススメの一本です。
『ゲット・アウト』のみんなの口コミ評判レビュー
『ゲット・アウト』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「今、一番注目されていると言っていいジョーダン・ピール監督の出世作」「映画のラストでは、白人と黒人の立場が変わりつつある現実社会を、如実に描いているような感じだった」「この映画自体が今でもアメリカに根深く残る黒人差別的を暗示しているようなものだった」「ここまで社会批判とホラー、娯楽を掛け合わせた作品を他にない」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★★星5
評判が良いということ以外、ジャンルもはっきりしないまま鑑賞しました。
人種差別物?スリラー?ホラー?と考えながら見ていると、まさかのその全てでした!
ストーリー展開は突拍子もなくて、だからこそ主人公が気の毒に感じられました。
とんでもなくいかれた天才は本当にたちが悪いのだなと感じながらも、スカッとする、そしてちょっと笑えるラストは最高です。
評判の良さも納得しました。
ハラハラするのですが、重すぎないので軽いエンターテイメント感覚で見られると思います。
見ているときに感じたのは、『シックス・センス』でシャマラン監督と初めて出会ったときのような感覚です。
実は『アス』をなにもしらずに見たのですが、すぐに「同じ監督の作品だ!」と気づきました。
今後も注目したい監督です。
40代女性
★★★★★星5
「NOPE」でジョーダン・ピール監督の作品に初めて触れ、すぐに過去作である本作を観てみました。
黒人の主人公と、白人の恋人。なんの変哲もないカップルを、恋人の家族とその周囲の人間がゆっくりと恐怖に誘う…。
パーティーに集まった一見善良そうな人々の不自然な行動が、徐々に不気味さを増し、それは序盤に登場した、黒人に対して無礼な態度を取る警察官よりも恐ろしいです。
日常の風景、主人公が体験する幻覚のような世界、後半の作り込まれたセットが効果的に入り混じり、ラストのどんでん返しは予想できず、スリラー映画らしいメリハリある演出を楽しめました。
余計な言葉を使わず、演出で魅せる、非常に巧くまとめられた秀作といった印象です。
全編通して無駄がなく、「NOPE」でも感じたように見終わってから「ああ!そうか!」と妙に納得出来て、満足感を感じられました。
むしろ「NOPE」よりも複雑になりすぎず、監督が持ついわゆる「人種差別に対する想い」が直感的に伝わりました。
エンディングは2種類撮影されており、それはDVDなどで確認出来るが、実際に上映された物の方が映画として「救い」があったが、現実世界にはきっと、救いのない「闇」が山積みになっているのではないかと考えさせられました。
単なるホラーやスリラーにならず、見た者にメッセージを提示する作風は、この監督ならでは。
次回作も撮るのならば是非期待したいです。
40代男性
★★★★★星5
一言で感想を言うと、「恐怖」かなと思います。
映画『ゲット・アウト』は人種差別をスリラーで描いている作品です。
ものすごく社会問題、人種差別について考えさせられる奥の深い作品です。
日本では多くありませんが、世界では人種差別による事件などが数多く起きており、社会問題の一つにもなっています。
そんな世の中だからこそ、人種差別をテーマにした『ゲット・アウト』はとても考えさせられる作品だと思います。
ただ怖いだけではなく、序盤から伏線が多く散りばめられており、後半になるにつれて伏線がどんどん回収できるので、そういう意味ではとても面白く、見応えがあり、内容の濃い作品になっていると思います。
映画好きな人、ホラー系スリラー系の作品が好きな方にはぜひ1度見て欲しい作品の一つです。
20代女性
★★★★★星5
ポスターの不気味さに惹かれて鑑賞しました。
見ごたえがあり面白いのですがとにかく不気味で、回収される伏線にハラハラしながら見ました。
ずっと付きまとう違和感とともに進んでいく展開に引き込まれて見終わった頃には満足感でいっぱいでした。
ホラーの部分もそうですが、ところどころに人種差別を揶揄するような要素が詰め込まれており見れば見るほどゾッとする部分が増えていきます。
ローガンがフラッシュをたかれて怒るシーンがありますが、私はこの映画を見て意味を調べるまで全く理解ができませんでした。
ただ不思議なシーンだと思っていましたが、黒人差別を揶揄するような表現であることを知りました。
他にもそのようなシーンがあることに気づき、知らぬ間に見せられていた人間の怖さに背筋がゾクリとしました。
サスペンスやミステリーの要素が強いので、叫ぶような怖さを求めている人には物足りないかもしれません。
しかし、人間の底しれぬ怖さに触れることができるのでおすすめです。
20代女性
★★★★☆星4
なんの先入観もなくあらすじも知らずに見始めたのですが最初の犯罪シーンから既に不穏な空気が漂い、これ怖いかも…と思いました。
最初は白人の彼女ができた黒人男性が相手家族から人種差別を受ける話だと思っていました。
彼女の家族が開くパーティのシーンで不思議な言動をする別の黒人が登場しますがそれも差別による何かなのかなと思っていました。
それが突然あれ?っという展開になりそこからは一気にホラーに突入します。
主人公が監禁されたあたりで今までの伏線回収がされて謎が解けていくのですがこのあたりいちばんドキドキしました。
ただストーリーとしてはとても面白いのですが、実際に白人人種の人たちが黒人の能力に憧れたとしても成り代わりたいとまで思うのかな?ということです。
しかしホラーと思わせないホラー映画としておすすめです。
50代女性
★★★☆☆星3
どんでん返し映画とのことでしたが、さほど目新しい意外さは感じられなかったというのが本心です。
黒人差別を逆手に取ったようなこの作品。世界のどこかではすでに行われているような気もします。
映画の中盤より前に徐々に感じ始める違和感、不穏な家族やその友人たち。
ゲット・アウトという言葉の意味に気が付ければ、この映画の大筋は理解できると思います。
概ね高評価の作品でしたが、主人公の恋人のアルバムの隠し方が雑だったり、脳移植という設定と陳腐な手術室が急にB級映画感を醸し出すため、評価としては3にしておきます。
ラストのオチはホッとするような、安易なような。白人は白人しか信用しないし、黒人は黒人しか信用しないということでしょうか?
ただ、一見の価値はある作品だとは思います。
40代女性
★★★★☆星4
公開されていたこと等全く知らなかったのですが、Amazon primeでの評価が良く、見てみようと思いました。
序盤の主人公の居心地の悪さ、状況の奇妙な不快感がとてもよく表されており、とても引き込まれました。
このままもやっとした展開が続くのかと思いきや、最終的にはベターなホラーサスペンス映画的な展開になり、オチも案外平和的に解決するといったもので、途中でネタが尽きたか何かしたのかと思い、評価はまぁまぁと言った感じでした。
しかし気になる描写が所々にあり、疑問に思ったので調べたところ、この映画はホラーサスペンスが主体ではなく、黒人差別に関する事が主題でした。
居心地の悪さや主人公の感情、合間の描写の黒人差別へのモチーフが出てくる所など、とてもしっくり来たと同時にそちらを深くテーマとして掘り下げる映画にしなかった事と、ホラーサスペンスのように仕上げたという巧みな造りに、とても凝った映画だったのだという事が分り、評価が最初と全く違うものになりました。
最後のあっさりとしたオチには実はもう一パターンあり、そちらの方が良いような気がしましたが、敢えてチープなオチにしたのだろうと製作者の意向を感じる良い映画でした。
30代男性
★★★★★星5
正直、映画のネタはもう世界中で出し尽くされている感があると思っていたのですが、ジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』を見て、こんなに斬新な映画があったなんて!と、度肝を抜かれました。
黒人の主人公が白人の彼女と彼女の身内の家族たちに感じる違和感が映画のキモとなっているのですが、監督自身が黒人だからこその発想で進む物語の展開に、いい意味で鳥肌が立ちました。
黒人と白人を意識させる映画にも関わらず、黒人差別を訴える映画になっている訳ではないのもスゴいところです。
本当に上質なミステリー・サスペンス映画です。
そして、こんな怪物のような映画を新人監督が撮ったと言うのがまた驚きでした。
低予算・初脚本・初監督にしてこの面白さはアカデミー賞で脚本賞を受賞したのも納得です。
30代女性
*映画「ゲットアウト」のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
引用の際は必ず当サイト『シネマヒッツTV』の引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。
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