映画『さがす』のあらすじネタバレまとめ!みんなの感想評価もまとめてみた
2022年1月21日公開の映画『さがす』。
『岬の兄妹』以来の2作目となる片山慎三が監督を務めました。
普段はコミカルな演技を見せている佐藤二郎さんですが、この映画ではイメージが一変するような役柄を主演で演じています。
映画『さがす』の口コミ評判レビューには、
- サイコスリラーというかサスペンスのような映画
- かなり没入感をもって楽しめた映画
- ラストシーンが後引く感じの演出で良かった
- 佐藤二郎、伊東蒼の演技がとても良かった
- 映画好きの間で話題になっているだけの評価はあったと思う
- 衝撃のラストで圧巻の作品でした
- 一瞬たりとも飽きる事は無いストーリー
- 映画を通して考えさせられることが多かった
という声が多数集まっています。
- 映画『さがす』のあらすじ
- 映画『さがす』のみんなの口コミ評判レビュー
もし、まだあなたが一度も「さがす」を観ていないなら、まずはネタバレとあらすじ・感想評判の前に作品を観ておくことをおすすめします。
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目次
映画『さがす』のあらすじ
(以下、映画「さがす」のあらすじです。)
『さがす』のあらすじ|父親の失踪と、父親の名を騙る男
街中を必死に走る少女、原田楓。父親の智が万引きしたと聞いて慌ててスーパーに駆け付けます。
代わりに代金を払って2人で帰る道中、智は「指名手配犯を見かけた」と言います。
懸賞金が掛けられているその連続殺人犯を捕まえたら大金が貰えるという智に対して、楓は冗談だろうと笑って取り合いません。
母親はすでに亡くなっており、2人で生活している智と楓。貧しいながらも仲良く暮らしていました。
しかし翌日、楓が起きると智の姿はどこにもありません。心配になった楓は、智が登録していた日雇い労働者のセンターに行きます。
そこで、父親の名前で今日仕事が入っていることを知ります。
早速その作業現場に向かった楓でしたが、「原田智」と呼ばれているのは父親ではなく見知らぬ若い男性でした。
そして、その男性は智が見かけたと言っていた指名手配犯の山内照巳によく似ていました。
『さがす』のあらすじ|指名手配犯との対面
不安な気持ちが募るなか、楓は智が以前経営していた休業中の卓球場に行きます。
楓は卓球が大好きでしたが、この場所で母親が首を吊って以降やめてしまいました。
母親に思いを馳せていた楓は物音を聞きます。恐る恐る音がした場所に近付くと、1人の男が眠っていました。
それは先日作業現場で見かけた男性で、近くで見て楓は山内照巳だと確信します。
すると山内が目を覚まし、楓と対面します。明らかに智の失踪に関わっている山内に智の居場所を問いますが、隙を見て逃げられてしまいます。
必死に追いかけた楓は、山内が履いていたズボンを手に入れます。
『さがす』のあらすじ|手掛かりを見つけた楓だったが…
ズボンのポケットには智の携帯と、ある島の名前が書かれた船のチケットが入っていました。智の居場所の手掛かりと考えた楓は、その島へ向かいます。
島に着き、智を探しているとパトカーのサイレンが聞こえます。嫌な予感がして楓はサイレンの鳴る方へ走ります。
1軒の民家に警察や救急隊、野次馬が集まっています。人込みを掻き分け、家の中を見た楓は叫びます。家の中には血まみれの男性が倒れていました。
以上、「さがす」のあらすじでした。
果たして、智の身に一体何が起こったのか?
結末が気になる方は実際に映画を観てみることをオススメします。
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映画『さがす』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画「さがす」の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|全体的なクオリティは高いものの、一部には疑問が残る
長編2作目で商業デビュー作となる本作「さがす」。
映画監督デビュー作となった『岬の兄妹』で大きな注目を浴びた片山慎三監督の作品です。
誰もが知る俳優、佐藤二朗の他、伊東蒼や清水尋也といった今注目を集める若手俳優たちをメインキャストに迎えています。
「指名手配犯を見つけたと言った父が失踪した」という予告やあらすじの情報は、この映画のほんの導入でしかありません。
この情報だけでは絶対に予想がつかない方向へ、ストーリーは展開していきます。
管理人
前半の楓視点のパートは、失踪した父親という謎めいた状況や楓の猪突猛進な性格のおかげで比較的エンタメ性高く作られています。
しかし、視点が山内になり、智になり、全貌が語られ始めると、もはや後戻りできない闇に観客は連れていかれます。
実は、智は山内が指名手配されている連続殺人事件の共犯者だったのです。きっかけは楓の母親であり智の妻の公子でした。
病を憂いて「死にたい」と願う公子の姿に悩んでいた智は、病院でたまたま出会った山内に唆されて公子の死を叶えることを決意します。
智に頼まれた山内は、卓球場で公子の首を絞めて命を奪います。それ以降、自殺願望のある女性をネットで呼び出しては山内が殺害し続けていたのです。
智は、これは人助けだという山内の言葉を信じて迷いながらも手助けをしていました。
しかし山内は亡くなった女性に欲情する性癖を持っており、すべては自分の欲望を満たすための行動でしかありませんでした。
綿密な計画が功を奏し、智が共犯していたことは気づかれず、指名手配犯を見つけたとして懸賞金を貰います。そのお金で卓球場を再開させ、楓も改めて卓球を始めます。
このまま智の罪はバレることなく、原田家が幸せを掴んで映画は終えるかに見えました。
ところが、智がネットで被害者の女性を呼び出していたことを、智の携帯を見た楓は気付いていました。
ラストシーンがとても印象的でした。夜、他愛もない話をしながら卓球をする楓と智。しかし、楓が事件の核心に迫ると一定のリズムで続いていた卓球の音が途切れます。
楓が真相に気付いたこと、外で鳴るパトカーのサイレンが近づいてきていることで智は運命を悟ります。そして楓は涙しながら「やっと見つけた」と呟きます。
思わぬ方向に進むストーリー、クオリティの高い演出や画作りで、あっという間の123分間でした。
社会に実在する闇が徐々に濃くなっていく展開と単純な結末を迎えない後味は、韓国ノワールを彷彿とさせます。
片山監督はオスカー監督ポン・ジュノのもとで助監督を務めたこともあるそうで、その確かな手腕を感じさせる作品でした。
引っかかる点としては、楓が同級生の男の子に胸を見せるよう強要されるシーンです。本筋とはあまり関係がないように見え、それを入れる意図も私には図りかねました。
その後のフォローもなく、あの状況をギャグとして挿入しているならば監督の倫理観には異議を唱えたいと感じました。
社会の闇を描く映画が好きな人、先が予想できない映画が観たい人にオススメの一本です。
映画『さがす』のみんなの口コミ評判レビュー
映画『さがす』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「片山慎三監督最新作という事で期待値を上げての観賞だったが、とても良かった」「日本で起こった実話事件をオマージュしてるとも感じて考えさせられた」「役者の演技にただただ圧倒された」「最後まで緊迫した時間を体験できる映画」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★★星5
サイコスリラーというかサスペンスというか胸がぞわぞわする系ですごく好きなやつでした。
なんとなく実際の事件を参考にしているのかな?という設定がいろいろあって、物語に入り込んでいきやすかったです。かなり没入感をもって楽しめた映画です。
佐藤二朗さん、さすがの存在感でした。いろんな俳優さんがいるけど、佐藤二朗さんから出る味のある演技が良かったです。役にぴったりハマっていました。
あとは伊東蒼さんの演技がとても良かったです。これまであんまり追っていなかった女優さんだったけど、これから注目してみようと思います。
これからが楽しみな方だなと思いました。ラストシーンが後引く感じで良かったですね。演出も良かったです。
30代男性
★★★★★星5
映画好きの間で話題になっていたので観に行った。前情報は、「あの佐藤二郎が真面目な役をやる」のみ。
見終わった感想は、これは何というジャンルなんだ?と素直に感じました。
冒頭、万引きをした佐藤二郎を娘が迎えに行く。
お金のために指名手配犯を追いかけて失踪、娘を主人公に据えた父親探しの物語が展開していき、ジャンルは消えた父親を探すミステリー。
衝撃のラストで、今度は父親ターン。ここからが佐藤二郎のやばさ炸裂していきました。
前半の裏側が暴かれるのだが、そこに描かれる貧困、生死の尊厳、正義と悪、人間とは?というテーマ。
人間の生きにくさとか、当たり前の幸せとか、全部詰め込んでるのにくどくならない。ラストのシーンは、父親を探していた娘が真実を知って自分の正義を貫く。
それを肯定も否定もしないラストに吸い込まれてエンドロール。圧巻の作品でした。
20代男性
★★★★★星5
「岬の兄弟」の片山慎三監督最新作という事で期待値を上げての観賞となりましたが、結果、大満足でした。
冒頭の佐藤二朗演じる原田が何かトンカチ?のような物を持って、踊っているようなファーストショットに鳥肌が立ったと同時に”これは面白くなりそうだ!”と思いました。
そして、次のカットでは原田の娘、楓が大阪・西成の街を駆け抜けるシーンだが、まさにここから映画が走り出すと言ってもいいでしょう。
失踪した父親を娘が探すという映画なのですが、その一つの設定で観客をグイグイと引き込んでいくストーリーテリングの凄さには脱帽しました。
一瞬たりとも飽きる事は無い。
ネタバレにはならないと思いますが、クーラーボックスのシーンが好きです。
クーラーボックスから確か缶ビールがこぼれるのですが、何だかこのシーンが妙に焼き付いています。
また、娘がマカロンを頬張る姿もお気に入りです。ちょっとしたシーンでも印象に残るのを作れる片山監督の凄さを感じました。
そして、この作品を観た多くの人が印象に残っているであろう”卓球のシーン”には涙を流しました。卓球をしているだけなのに、なぜにこうも感動するのだろうか。
30代女性
★★★★★星5
映画「さがす」、最初は面白そうだと軽い気持ちで見ました。しかし、映画が始まるとその気持ちもガラリと変わりどんどん引き込まれていきました。
今まで日本で起こった事件をオマージュしてるであろうシーン、そして現愛社会に蔓延る問題。
体が自由に動かなくて本人は生きているのではなく無理に生かされていると考える人、本人に死の願望があるのならその願望通りにしてあげたい思う人。
一方で自分の家族だから生かせてあげたい、体を良くしてまた一緒に生活したいと考える人。
「さがす」の映画を通して考えさせられることが多かったです。途中では本人達に感情移入してしまい、思わず涙してしまいました。
また、全てを語らない最後なので、見終わった後もどう言うような結末なのかを考えさせられました。
「さがす」で語られていたことは、重大な社会問題の一つであり、メッセージ性を感じました。
そして、普段はコミカルな演技を見せている佐藤二郎さんですが、この映画ではイメージが一変するような役柄でした。
20代女性
★★★★☆星4
役者の演技にただただ圧倒しました。特に、佐藤二郎さんの演技が凄すぎました。感情描写がすごく上手で、本当に自分もその場にいるかのように引き込まれます。
また、観ているだけで、不快になるようなご飯の食べ方など、細かいところまで演じていているところ、悲哀の感情や表情の出し方が一度観たら忘れられません。
他にも、清水尋也さんの演技もゾッとしました。「普通じゃない」と思わせるような、感情が全く読み取れないような目つきがすごく印象的でした。
ストーリーは最初の方はただただ「お父さんが生きていますように」と願うばかりでしたが、中盤あたりから真実が明らかになっていき、かなり地獄のような展開でした。
終盤は結構あやふやのまま終わるのかと思いきや、、、
一番最後にパトカーのサイレンを聴きながらお父さんと娘さんが卓球をしているシーンがあり、事件的にはすっきり終わるラストだったのかなと思います。
ですが、娘さんのほうに感情移入してしまい、辛いなという気持ちの方がありました。気持ち的には暗くなってしまう映画ですが、私は好きでした。
20代女性
★★★★☆星4
決して裕福とは言えない家で育った原田楓(伊東蒼)がある日突然いなくなった父・伊東智(佐藤二朗)を探しに行く中で起こる事件を描いた物語、、、
だと思って見ていたら裏切られました。楓は映画の中盤で智を見つけてしまったのです。
そこから急に時間が戻り、さらには視点が変わり、山内照巳(と智)が犯した罪を振り返っていく展開になりました。
もう終わらせてほしい、楽になりたいという人の願いをかなえてあげているという正義感・満足感から抜け出せなくなり、ついには自分の快楽のために人の命を奪ってしまう山内にはとても恐怖を感じました。
また、最終的に生き延びて大金を得ようとした(失敗ではあったが)智と厳しい環境の中でもまっすぐに育った蒼が、二人でラリーをするシーンでは親子の絆を見せるとともに、二人の対比も描いていて泣きそうになってしまいました。
蒼のことが好きな同級生の花山君がとてもかわいくていとおしかったです。
20代男性
★★★★★星5
すでに短編含め、監督4作目の片山慎三。「さがす」は従来の日本映画のサスペンスにあるような、型にハマらず、俳優だけに収まらず、監督も努める佐藤二朗、「空白」でも少ない出番ながら、印象を残した伊東蒼、「渇き」で強烈なインパクトを残した清水尋也など、キャストも実力派。
中でも、行方不明になった父親を探し、奔走する楓を演じる伊東蒼は、物語に違和感なく、演じきっていて素晴らしい。
これから、様々な作品に出続けるに違いないと思いました。二転三転する展開と韓国映画のような強烈さ。PG-12で良いのだろうかと思う。
様々なシビアなテーマを扱ってる中、こうした映画は曖昧な終わり方をすることが多いが、珍しく本作は観客が観た後、奇妙な爽快感をもって、迎えます。
早くも、観た人の今年邦画NO.1が多く、挙げられると言っても過言ではないです。
30代男性
★★★★★星5
父が失踪、その父を訪ねたら全くの別人とすり替わっており、それは危険な指名手配犯だった!そんなミステリアスなストーリーを怪優:佐藤二朗主演で描く…
それは面白いに違いないと思い、公開当日に見に行きました。
佐藤二朗演じる、とらえどころのない父の智は、とことんだらしなく、そこに見え隠れする彼の行動やその動機は全く予想ができません。
その娘の楓を演じる伊藤蒼は、朝ドラ「おかえりモネ」や映画「空白」ではどこか儚くもろい印象でしたが、大阪出身の威勢の良い少女を大胆に表現、大阪の下町を走り回ったり、心無い言葉を投げかけるシスターにつばを吐きつけるシーンは痛快で思わず声を出して笑ってしまいました。
一見、コミカルにも見える本作ですが、逃亡中の凶悪犯:山内を朝ドラ「おかえりモネ」で温厚な好青年役が記憶に新しい清水尋也が、欲望に取り憑かれた不気味な演技を見せ、物語を予想できない混沌した展開へと叩き落します。
物語は、父を探す楓の主観中心で進み、智と山内の関係が除々に明らかになり、また山内の「かなり異常な行動」も時間を遡ってあばかれて行く展開が複雑ながらテンポ良く描かれ、クライマックスまで見る者を惹きつけます。
事件後も智と楓の関係がじっくりと描かれ、歪な親子の物語を魅せてくれます。
登場人物は少ないですが、全てのキャラクターが「重厚であり毒々しい笑いを伴う」見飽きない魅力、狂気を持ち合わせており、それがいつ爆発するか分からず、最後まで緊迫した時間を体験できる映画になっていた印象です。
40代男性
*映画「さがす」のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
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