『父親たちの星条旗』の実話解説!イギーの最後はどうなっていた?【あらすじネタバレ感想評価も】
2006年10月28日、日本公開の映画『父親たちの星条旗』。
クリント・イーストウッドが監督を務め硫黄島2部作の1作目で、映画『父親たちの星条旗』は硫黄島の戦いをアメリカ側視点から描いた作品となっています。
第49回ブルーリボン賞と第30回日本アカデミー賞で最優秀賞外国作品賞を受賞しました。
映画『父親たちの星条旗』の口コミ評判レビューには、
- 戦闘シーンは衝撃的の凄まじさだった
- 現代に生きる私たちが考えさせられるストーリー
- リアリティーを追及して歴史の本質を取り上げた作品
- 当時のアメリカの実情などもわかり勉強になった
- 人間の物悲しさを感じた
- 戦争のむなしさが伝わってくる作品
- しっかりとテーマが伝わってくるような傑作
- 戦争映画好きだけではなく、映画好きは必見の作品
という声が多数集まっています。
- 『父親たちの星条旗』の実話解説
- 『父親たちの星条旗』でイギーの最後はどうなっていたのか?キャスト相関図を使ってわかりやすく解説
- 『父親たちの星条旗』のあらすじ
- 『父親たちの星条旗』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
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目次
『父親たちの星条旗』の実話解説
ドクの実の息子が原作者の1人で実話を描いた作品
映画『父親たちの星条旗』は、アメリカの小説家でジャーナリストであるロン・パワーズとジェームズ・ブラッドリーが2000年に発表したノンフィクション小説『硫黄島の星条旗(原題:flags of our fathers)』を原作とした作品となっており、ストーリーは実話を基にして作られています。
原作者の一人であるジェームズ・ブラッドリーは映画『父親たちの星条旗』の重要なキャラクターであるジョン・ドク・ブラッドリーの実の息子であり、映画に登場するドクの息子ジェームズのモデルとなった人物になっており、基本的には映画の中のエピソードは実話に忠実に作られています。
硫黄島で日本軍が拠点としていた摺鉢山に兵士たち6人が星条旗を立てた写真は実際に全米中の話題を呼び、太平洋戦争を象徴する重要な写真になったことも事実であり、写真に映っていたメンバーとされていたレニー・ギャグノン、アイラ・ヘイズ、そしてジョン・ブラッドリーの3人は戦争国債のキャンペーンキャラクターとして政府に利用されました。
彼らは英雄として全米で拍手喝采を浴び、目標額を大幅に超えた233億ドルもの国債を売り捌くことに成功したことも事実となっています。
管理人
また、ギャグノンが上官に間違えて伝えたことによって写真のメンバーではないとされていたハーロン・ブロックの母親がお尻の形を見て息子が写真のメンバーであることに気付いたというエピソードや、そのことに気付き、ハンセンでは無くハーランが実際のメンバーであるという事実について校外禁止にしていたというエピソードも実話となっています。
アイラ・ヘイズは戦争での過酷な経験と英雄として扱われることの強い違和感により、酒浸りになります。
そして、シカゴの野球スタジアムであるソルジャーフィールドでの国家掲揚イベントにおいてフラフラの状態でステージに立つアイラを客席で目撃した海軍司令官によってツアーへの同行を拒否され、戦場に戻る処分を受けたことも実話となっています。
映画でも描かれていたように、ヘイズは戦後も硫黄島の英雄として扱われることに悩まされてアルコール依存症となり、度々逮捕され、最終的にアルコールの異常接種によって事故死しました。
実話とは違う点
このように、実話に忠実なストーリーですが、事実とは違う点もあります。
映画では、ジョン・ブラッドリーの息子であるジェームズは父親が病で倒れ入院している際にかつての戦友に話を聞きにいっていますが、実際はジョンが死亡した後に戦友たちに話を聞きに行ったそうです。
ジョンは硫黄島での経験をほとんど家族に語ることは無く、ジェームズも父がどういった経験をしたか知らなかったようで、4年間にかけて取材した戦友たちのエピソードをまとめたものが2000年に出版された原作小説となっています。
また、2006年に映画が公開された後、2016年にジョン・ブラッドリーが、2019年にはレニー・ギャバノンが実際には写真に写っていなかったことが判明し、戦争国際のキャンペーンに参加したメンバーの中で実際に写真に写っていたのはアイラ・ヘイズだけだったという衝撃の事実が明らかになっています。
映画『父親たちの星条旗』でイギーの最後はどうなっていたのか?キャスト相関図を使って今作をわかりやすく解説
実際のイギーの最後は残虐すぎて描けなかった
映画には、一等兵として仲間からイギーという愛称で親しまれるラルフ・イギー・イグナトウスキーという実在した人物をモデルとしたキャラクターが登場します。
イギーはアイラやドクと同じく第二小隊の一等兵として1945年の2月19日に日本軍がいる硫黄島へ上陸します。
その後、3月3日に日本軍によってトンネルに引きずり込まれてしまい、それから数日経ち、ドクはイギーの遺体を発見します。
ドクの反応を見ると、ひどい状態で見つかったことは明らかですが、映画では詳細が描かれることはありませんでした。
そんなイギーの最後はどういったものだったのでしょうか?
管理人
映画で描かれることの無かったイギーの最後は、映画『父親たちの星条旗』にも登場するジョン・ドク・ブラッドリーの息子であるジェームズ・ブラッドリーが2000年に発表した原作のノンフィクション小説『硫黄島の星条旗(原題:flags of our fathers)』に記述がありました。
ドクの同僚であり遺体を目撃したクリフ・ラングレーは、イギーは日本軍によって地下に引きずり込まれ拷問されており、想像できる限りのあらゆる種類の残虐行為に耐えてきたように見えたと語っており、両腕は壊れた人形のようにぶら下がっているだけで後頭部も何度も銃剣で刺されていたようで相当にひどい拷問が行われたことが分かります。
また、その他の目撃情報によると、地下で3日間に渡って拷問を受け、その間に両目と耳を切り取られ、歯と頭蓋骨は打ち砕かれており、腹部には銃剣で何度となく刺された傷が残っていたとのことです。
また、口の中には切り取られた彼の性器が口に詰め込まれていたということで、あまりに酷い姿であることから映画では詳細を描くことを自主規制したのではないかと考察できます。
管理人
クリント・イーストウッド監督が硫黄島での戦いを日本人視点で描いた硫黄島二部作の二作目である『硫黄島からの手紙』には穴に落ちてきたアメリカ兵を日本人兵士たちが刺し殺すシーンがあるのですが、おそらくこの落ちてきたアメリカ兵がイギーである可能性が高いとのことです。
原作小説のようにひどい状態が描かれることはありませんが気になった方は『硫黄島からの手紙』についても鑑賞することをオススメします。
『父親たちの星条旗』のキャスト相関図
『父親たちの星条旗』のキャスト相関図はこの通りです。
映画『父親たちの星条旗』をわかりやすく解説!簡単にどんな話だったの?
映画『父親たちの星条旗』は、上映時間が132分という少し長めの作品になっていることや登場するキャラクターもかなり多いことから、ストーリーの全体象が掴めないという方も多いと思います。
そこで、分かりやすく解説して行きます。
管理人
ストーリーは簡単に言うと、3つの構成に分かれています。
①硫黄島での戦争
ストーリー構成の1つ目では、硫黄島での日本軍との戦いが描かれていきます。
太平洋戦争を経験した父親のドクが病に倒れ、彼が一切語ろうとしなかった硫黄島での戦争体験をかつての戦友に息子のジェームズが話を聞きに行きます。
硫黄島の戦いは日本とアメリカの太平洋戦争の中でももっとも過酷な戦いであったということもあり、アメリカ兵の死体が埋め尽くされる思わず目を覆いたくなるようなシーンが続きますので、鑑賞には注意が必要です。
管理人
日本軍が拠点としていた摺鉢山を制圧した記念に上官に命じられ、主人公のドク、アイラ、レニー、そして、その他三人の計6人は山の頂上に星条旗を立て、その様子をカメラマンが撮影します。
この写真がストーリー構成の2つ目で最重要なアイテムとなります。
②写真を利用したプロパガンダに苦しめられる三人
ストーリー構成の2つ目では、写真を使ったプロパガンダに苦しめられていくドク、アイラ、レニーの3人の姿が描かれていきます。
硫黄島で撮影された写真は、長引く太平洋戦争にうんざりしていたアメリカの国民に多大な希望を与えて、凄まじい人気を集めました。
この写真の人気に目を付けた政府関係者は、写真に映っているメンバーの中で生き残っていたドク、アイラ、レニーを広告塔として全米を回り、戦争に必要な資金を集めるために発行される国際である戦債を売り捌く計画を立てます。
この計画をなんとしても成功させた伊政府関係者は、写真に映っているメンバーとして特定された人物が実は違っていたという3人からの指摘も口外禁止にし、戦債ツアーに出発されるわけですが、どこに行っても英雄として拍手喝さいを受ける違和感や戦争での辛い過去が脳裏にフラッシュバックし、ドクとアイラは苦悩する日々を送ります。
③戦後の三人の人生
ストーリー構成の最後である3つ目では戦争が終わった後の三人の人生が描かれます。
英雄として振る舞うことを楽しんでいるようにさえ見えたレニーは戦債ツアーでのコネクションで大企業への就職を狙いますが、すでに過去の英雄扱いされてしまい、結局は用務員として人生を全うすることになります。
また、アイラもアルコール依存症に陥って酒浸りの生活を送り、最後はアルコールの大量摂取で路上で亡くなってしまいます。
ドクは葬儀屋の経営者として子宝にも恵まれ、順風満帆な生活を送っていたように見えますが、戦争での心の傷は癒えることは生前なかったようで死ぬ間際には息子のジェームズに良き父親になれず申し訳なかったと謝罪し、映画は終わりを迎えます。
戦争を経験した人間に一生涯残る心の傷
作品の全体を簡単にまとめると、戦争は人間に身体的な傷だけではなく、心に一生涯残る傷を与えるという強いメッセージが込められています。
アイラとドクは、戦争でのトラウマがフラッシュバックされる中で英雄として扱われ、精神的な負担はものすごいものがあったと思います。
その証拠にアイラはずっと心に傷を負い、酒に溺れるように死んでいきました。
そして、ドクも死ぬ間際まで戦争での経験を頭に浮かべていました。
息子であるジェームズが父の戦争への思いを受け継いだように、この映画を観て私たちも新しい世代へ反戦のメッセージを受け継いでいかなければならないというクリント・イーストウッド監督の強いメッセージがこの作品には込められています。
『父親たちの星条旗』のあらすじ
(以下、映画『父親たちの星条旗』のあらすじです。)
『父親たちの星条旗』のあらすじ|父親であるドクの知られざる戦地での経験
終戦後、地元のウィスコンシン州で葬儀屋を営むジョン・ドク・ブラッドリーは突然の病によって入院することとなります。
ドクが病に苦しむ中、「あいつはどこだ?」と謎の言葉を発していたことを知った息子のジェームズはかつての父親の戦友に会いに行き、父が
一切語ろうとしない戦争での経験を聞くことにしました。
ドクが衛生兵として所属していた第28海兵連隊第二小隊は日本軍の領土である硫黄島へと2月19日に侵攻します。
上陸した海岸は落ち着いた状況であったため第二小隊のイギーが米軍による砲撃によって日本軍は全滅したのでは無いかと油断していると、掩体壕に隠れていた日本軍からの凄まじい攻撃が始まり、おびただしい数の米軍の死体が無残にも辺りを埋め尽くしました。
そんな中、ドクは衛生兵として危険を冒しながらも、懸命に仲間たちの救助を行いました。
やがて、ハンク・ハンセン軍曹が率いていた小隊が日本軍が拠点としていた摺鉢山を手中に納めたことを記念して山の頂上に星条旗を掲げます。
その様子を見ていた海軍長官がその旗を欲しいと要求してきたため、伝令のレイニー、第2小隊のドク、アイラ、マイク、フランクリン、そして、ハーロンの6人が旗の交換を行い、二番目の旗を山の頂上に掲げ、その様子はカメラマンのローゼンタールによって写真に収められました。
その後も激しい戦闘は続き、イギーは惨たらしい拷問により虐殺、ハンク、マイク、フランクリン、そして、ハーロンたちも日本軍によって死亡してしまいます。
『父親たちの星条旗』のあらすじ|戦債キャンペーンに利用されるレイニー、ドク、アイラ
3月26日に硫黄島での戦いが終わった後、ローゼンタールが撮影した写真は大変な話題を呼び国民の人気を集めました。
上司に写真に写っているメンバーを聞かれたレイニーはハーロンが写っていたにも関わらず、ハンクと間違って伝えてしまいます。
後日開かれた近世賞受賞式には間違って写真のメンバーの遺族としてハンクの遺族が出席しており、そのことについて財務省のバドに伝えますが、政府はこの写真の人気を利用して戦争国際を大量に売却することを計画していました。
この計画が失敗すればアメリカは資金不足によって太平洋戦争を放棄せざるを得ないと聞かされ、バドの指示通りハンクの件については口外し
ないことを誓います。
レイニー、ドク、アイラの三人は戦債キャンペーンツアーとして全米を回り、各地で熱狂的に迎えられるようになり、指示通りに英雄として振る舞うレイニーとは対照的にドクとアイラは戦場でのトラウマや亡き戦友たちへの思いに苦しみながらなんとかツアーを回っていましたが、アイラの精神はインディアンであることの差別や英雄として扱われることの苦しみによって限界が来ており、お酒に逃げるようになります。
飲酒による嘔吐の現場を海軍の将軍に目撃されたアイラは、キャンペーンへの不参加処分を命じられ戦場に戻る事になり、残されたツアーはレイニーとドクの二人で行うことになりました。
『父親たちの星条旗』のあらすじ|戦後のそれぞれの人生
戦争が終わった後、ドクは地元に戻り葬儀屋で働くこととなり、やがて葬儀屋の経営者となりました。
レイニーはキャンペーン中のコネで就職しようとしますが、うまくはいかず用務員として働くことになります。
相変わらず酒浸りの生活を送っていたアイラは農業に従事しますが、トラブルが多く警察の厄介になることもしばしばありました。
そんなアイラは遠いハーロンの実家をヒッチハイクの末に訪問し、父親に写真の真実を打ち明け、その後の記念式典にハンクの遺族の姿はありませんでした。
1955年にアイラは路上で倒れ、死亡しているところを近所の子どもたちに発見されます。
ドクもアイラと同様にイギーの遺族に会いますが、あまりに惨たらしいイギーの死の真実を遺族に打ち明けられなかったことを苦しみながら生活していました。
一通りの話を聞いたジェームズはドクが入院している病室にいました。
話を聞いて、ドクが発した「あいつはどこだ?」というメッセージのあいつとは、掩体壕に引きずり込まれたイギーのことだだと思い込んでいたジェームズでしたが、ドクが探していたのは実は意外な人物でした。
以上、映画『父親たちの星条旗』のあらすじでした。
果たして、ドクは何を伝えようとしていたのでしょうか?
結末が気になる方は実際に映画を観ることをオススメします。
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『父親たちの星条旗』の感想評価とみんなの口コミ評判レビュー(※ネタバレ有)
(以下、映画『父親たちの星条旗』の感想評価(ネタバレ・ラスト結末含む)と口コミ評判です。)
感想評価(※ネタバレ有)|巨匠イーストウッド監督が硫黄島で撮影された一枚の写真に翻弄された人々の姿を描いた戦争ドラマ
映画『父親たちの星条旗』は、クリント・イーストウッドが監督した作品です。
俳優としてはもちろんのこと、監督作『ミリオンダラー・ベイビー』がアカデミー賞を受賞するなど高い評価を受けるクリント・イーストウッド。
そんな彼が監督した作品『父親たちの星条旗』は、日本軍の領土であった硫黄島で撮影された一枚の写真に翻弄された人々の姿を描いた戦争ドラマ作品となっています。
管理人
物語は太平洋戦争を経験した父親のドクが「あいつはどこだ?」と謎の言葉を発して、倒れたことをきっかけに息子のジェームズがかつてのドクの戦友に硫黄島での戦いの話を聞きにいくことから始まります。
硫黄島での戦いといえば、太平洋戦争の中でもっとも過酷だったと言われている戦いということで、戦争描写も凄まじいものとなっており、爆撃によって絶命した兵士たちのおびただしい数の死体や重傷を負った兵士たちの姿がこれでもかと映し出され、思わず目を覆いたくなってしまいます。
グロテスクな描写に耐性が無いという方は注意が必要です。
そんな硫黄島での戦いで衛生兵として活躍したドクは硫黄島の日本軍の拠点であった摺鉢山を制圧したことを記念して山の頂上に星条旗を戦友たちとともに掲げ、その6人の様子が写真に収められると、その写真は長引く戦争にうんざりしていた全米の国民たちの中で熱狂的な話題を集め、硫黄島での戦いが終わると生き残った撮影メンバーのうちの3人、ドク、レイニー、そして、アイラは、戦争国際を売り捌くためのイメージキャラクターとして政府に利用されることとなります。
レイニーを除くドクとアイラが英雄として扱われてしまう苦悩や、戦場での過酷な記憶に苦しめられる様子が鮮明に描かれています。
特にインディアンとしての差別を受け、アルコールに溺れるようになるアイラを演じたアダム・ビーチのキャラクターが乗り移ったかのような演技は目を見張るものがあります。写真に映っていたメンバーが実は違うことについても口外禁止を命じられ、真実を話すことが出来なかった苦しみというのは相当なものがあったと思います。
管理人
映画の終盤では戦争が終わった後の3人の人生が描かれますが、英雄として扱われることに対して常に毅然とした対応を行っていたレイニーは思うような仕事に就けず、アイラも死ぬまで戦争でのトラウマに苦しみ酒浸りのまま死んでいくという厳しい現実が描かれます。
ドクは死ぬ間際に息子のジェームズに対して、良き父親として振る舞うことが出来ずすまなかったと謝罪します。
実は映画冒頭でドクが探していた人物とは他ならぬ息子のジェームズだったのです。
管理人
そんなドクの言葉を否定し、素晴らしい父親だったと涙ながらにジェームズが伝えるシーンは言葉は無かったとしても通じ合っていた親子の間にある強い絆を感じる素晴らしいシーンだと思います。
ドクたち第2小隊のメンバーが束の間の休息で海辺で遊ぶシーンで映画は終わりを迎えますが、戦争に苦しむ表情しか映し出されなかったドクたちが満面の笑みではしゃぐ姿が映し出されており、胸が苦しくなります。
戦争映画にありがちな過度に美化するような描写は無い点にも共感が持てる作品なので、戦争について今一度考えたいという方にぜひ鑑賞して頂きたい作品です。
『父親たちの星条旗』のみんなの口コミ評判レビュー
映画『父親たちの星条旗』の口コミ評判レビューには、このような評判が多い印象です。
「戦争の惨たらしさや,醜さ、勝者はいないと言う事をつきつけられた感覚の映画」「姉妹作品である『硫黄島からの手紙』もあわせて視聴するとより楽しめる」「若者にこそ見て欲しい作品の一つ」「双方の意見や考え方を知る事が大切な事だと、この映画を通して学ばせてもらった」
それでは、実際の口コミ評判レビューを詳しく見て行きましょう。
★★★★★星5
この映画の感想は、リアリティーを追及して歴史の本質を取り上げていた作品だと思います。
特に第二次世界大戦の過酷な硫黄島の戦いをアメリカ側からの視点から取り上げていたのが、今まで知らなかった真実が上手く描かれていたなと感じました。
同時に日米の両面を伝えたかった、クリントイーストウッド監督の手法が注目するべき見どころの一つです。
中でも硫黄島が終わった後の主人公のジョンドクブラッドリーの心の葛藤を見ていく所も大切なポイントです。
そして当時の硫黄島の過酷なシーンは、考えさせられる所がありました。
この作品の重要なポイントは、戦争を語る上でどちらかの片方だけの視点や意見だけでは無くて、双方の意見や考え方を知る事が大切な事だと、この映画を通して学ばせてもらいました。
特に若者にこそ見て欲しい作品の一つだと思いました。
40代男性
★★★★★星5
2006年公開の映画『父親たちの星条旗』は、第二次世界大戦でのアメリカ側から見た硫黄島奪回の部分です。
太平洋があまりにも広く、補給する上で、どうしても日本列島のどこかに基地を置く必要がありました。
一方日本では「上陸阻止」を念頭に置いており、硫黄島死守は絶対でありました。
実のところ硫黄島は住むのに最適な場所ではないそうです。慰問団が最近訪れても、1時間もいられないほどの暑さだったそうです。
そこを数年守った兵士たちの勇気と愛国心には敬意を表します。
私自身は日本側から見る戦争でありましたが、この映画を通してアメリカはこのように見ていたのだなと考えさせられます。
特に「坂本中将が階級章を外して一介の将兵として戦った」ということを、映画に入れたという点において、感動しました。
50代女性
★★★★☆星4
戦争当時の時代背景は私には理解できないものがあります。
星条旗を掲げた人たちは国債買ってキャンペーンに駆り出されることは今の時代では考えられません。
当時のアメリカは余裕があると思っていましたがこの映画を見てすごく苦しかったのだと知りました。
「父親たちの星条旗」はアメリカ側の視点から描いた硫黄島での戦い映画です。
星条旗を立てて英雄に仕立てられた者が背負わされるもの。
恐怖、悲しみ、怒り、失望、罪悪感、惨めさは生きている間ずっと英雄たちを苦しめていて、国はすごく残酷なことをしたと思います。
日本兵はすごいですよね。圧倒的な数のアメリカ兵が上陸してきて絶対に勝ち目がないとわかっているのに口には出さず、隠れて戦ってすごいです。
アメリカ兵は戦地で自ら負傷しているのに傷を負った兵士に「衛生兵」と呼ばれたら手当をしに行く姿は心が痛みました。
目の前で戦友が亡くなる姿を見て現在と過去、戦地とアメリカ本土とフラッシュバックするのをみて日本兵とアメリカ兵が抱えている心の傷は変わらないのだと感じました。
戦争から帰ってきた人は当時のことを話したがりませんがそれは万国共通ですね。
この映画を見て利用される兵士、インディアンへの差別、戦後のPTSDとフラッシュバックやメディアの使われ方などアメリカの兵士、そして日本の兵士のそれぞれの見かたを描いた作品で現代に生きる私たちが考えさせられるストーリーです。
50代女性
★★★★☆星4
私は元々戦争映画が好きであったため、映画が公開されると共に映画『父親たちの星条旗』についての事前情報を仕入れることもなく、いそいそと映画館へと足を運びました。
結果的に事前情報を仕入れなかった事で、私は良い意味で予想を裏切られる事になりました。
映画『父親たちの星条旗』は軍人たちの“英雄としての役割”と“英雄”がいかにして生み出されるのかについてをしっかりと描写した作品に仕上がっていたのです。
それと同時に、軍人がひたすらに英雄扱いされる作品が多かった当時としては珍しく、主人公達、彼等英雄たちが超人では無く、一皮むけばただの人である事にスポットライトを当てた、稀有な映画作品でもありました。
視聴すればわかる事ではあるが、「本当に英雄は必要なのか?」「私達は本当に英雄を必要としていたのか?」そういった問いや戦争のむなしさが伝わってきます。
『父親たちの星条旗』ただの戦争映画では無く、しっかりとテーマが伝わってくるような傑作になっているので、戦争映画好きだけではなく、映画好きは必見の作品になっています。
また、姉妹作品である『硫黄島からの手紙』もあわせて視聴するとより楽しめるはずです。
30代男性
★★★★★星5
『父親たちの星条旗』は、アメリカ側から描いた戦争映画になります。
硫黄島を舞台に、日本側とアメリカ側の両面から描いた2部作の1つであり、巨匠のクリストンイーストウッドの監督で、渡辺謙などの日本人キャストの参加しています。
この映画では、日本軍がアメリカ軍を相手に善戦した戦いであり、どのようにして硫黄島で戦ったのか、当時のアメリカ兵にとって、日本兵は奇想天外を起こす人種だったことがうかがえます。
このご時世、戦争や紛争と世界各国で勃発しており、日本では平和な日々が続いていますが、世界ではそうでないことを現実として知る重要な機会が必要です。
世界で唯一の被爆国としての世界に向けての発信力は、大きなものがあると思われますので、再度、戦争について考え、二度と起こさないための教訓にしていくことが重要だと感じます。
30代男性
★★★★☆星4
戦争映画はよく見ますがいい映画と感じる映画はリアルな戦闘シーンとその当時の背景、片方の国がゾンビの様に描かれておらず、必ず敵味方の両側面から描かれている映画です。
この映画は、アメリカ側視点の映画で日本軍の描写はあまりなかったのですが、もう一つの『硫黄島からの手紙』をまとめてみると両側面から描かれている映画で成立すると思います。
星条旗を掲げた写真は色々と噂などを耳にしますが、この映画に描かれている事が事実なのではないかと思います。
また、戦時国債販促キャンペーンの広告塔までを描いている映画はあまり知らないのですがこういう事だったのかととても勉強になりました。
少し気がかりなのは、回想シーンの展開についていけず見直さなけば分かりずらかったということです。
戦争映画にはよくありがちですが、この映画はとてもいい映画だと思います。
40代男性
★★★★☆星4
戦争の惨たらしさや、醜さ、勝者はいないと言う事をつきつけられた感覚の映画でした。
どんなに階級が上になっていったとしても、どんなに勲章があっても命がある事の方が何倍もすごい事なんだなと感じました。
戦闘シーンはリアルで正直あまりみたいものではありませんでした。
少し見終わった後に鬱っぽくなるような気持ちにもなりました。
その一方で、当時のアメリカの実情などもわかり勉強になりました。
戦争には勝者はなく、それでも大事なものを守るには戦うしかない人間の物悲しさを感じました。
20代男性
★★★★☆星4
硫黄島の戦いの映画の話であり、かなりキツイシーンが多いです。
硫黄島に上陸した米軍が、摺鉢山に立てた星条旗を巡る話であり、とにかく戦闘シーンは凄まじいです。
まさしく地獄の様相、という感じです。
戦闘シーンが賛否あるレベルできついのですがこれくらいでこそ、ということが魅力的な映画でした。
どちらが悪とかそんな話ではなく、割と戦争を公平にどちら側からの視点でも見ている、という感じで描かれていました。
英雄として崇められると言うか 英雄として扱われることに苦悩する人とか人間模様 が意外なほどしっかりと書かれているところも良かったです。
また、戦争を正当化することはなく描かれていた点は素晴らしいところだと素直に思えました
30代男性
*映画『父親たちの星条旗』のみんなの口コミ評判レビューは当サイト『シネマヒッツTV』が独自で集めたコンテンツです。
引用の際は必ず当サイト『シネマヒッツTV』の引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。