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映画『新聞記者』のラストのセリフに衝撃!あらすじネタバレから感想評価!原作との違いは?

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2019年6月28日公開の「新聞記者」。

第43回アカデミー賞の最優秀作品賞に選ばれました。新聞記者である望月衣塑子の著作を原案としたもので、プロパガンダ(社会的情報操作)に一目おいた話です。

本作はフィクションとされていますが、劇中の出来事は現実に安倍政権の周辺で起こった疑惑が元になっています。このせいか映画公開前も、アカデミー賞受賞後も大きく宣伝されることがありませんでした。

この事に一部では自民党の圧力がかかったとの声もありますが、独立系の配給会社で大きな宣伝もなくアカデミー賞を受賞した今作は本物と言えるでしょう。

また、映画『新聞記者』の口コミ評判レビューには、

  • 日本の政治の問題に容赦なく切り込んだ話題作
  • 胸に迫るものがあった
  • 表情にはっきりと見て取れる演技が凄かった
  • 主演女優賞を受賞したシム・ウンギョンさんが、とにかく良かった
  • 日本の社会を如実に問題化した作品
  • こういう意欲作は今の邦画には必要
  • 映像だけでもかなり魅力的な作品
  • 正義と不正は永遠のテーマだと思えた

という声が多数集まっています。

映画「新聞記者」のまとめ
  • ラストの口パクセリフについて解説考察!
  • 映画『新聞記者』のあらすじネタバレ
  • 映画『新聞記者』の感想評価と口コミレビュー
  • 原作のラストはどうなっている?違いについて解説

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新聞記者のラストの口パクセリフについて解説考察!

■ラストの口パクセリフは「ごめん」その意味とは?

今作のラストでは松坂桃李演じる杉原が横断歩道で吉岡に対して、何か呟きます。その後、驚いた表情の吉岡が映し出されて終わりますが、このラストに杉原は何と言ったのでしょうか。

これは「ごめん」もしくは「ごめんね」と言ったと思われます。話の流れや、唇の動き、また口パクセリフの短さから「ごめん」と言っていることが考察されます。

その後、吉岡の表情から杉原は道路に飛び出していったことが予想されます。元上司である神崎と同じ道を辿ってしまった杉原ですが、自分の名前を世間に公表してまででも内調の闇を暴こうとしたのに、吉岡に応えられることができずに言った言葉だと思います。

しかし、一部では視聴者側に対して「ごめん」と言うメッセージなのではないかとも言われてます。

本作はフィクションとされていますが、劇中の出来事は現実に安倍政権の周辺で起こった疑惑が元になっています。

例えば、首相に近い山口敬之氏が伊藤詩織さんに対して不同意性交を強要したとされる事件や森友学園の公文書偽造に関わったとされえる赤木俊夫さんが自殺した事件がベースになっていることは明らかです。

現実の社会問題をベースにしたフィクションですが、その問題自体は本作の中でも未解決のままで終わってしまいます。現実に未解決のままの事件となってしまっている事に対して謝罪しているというメッセージが込められているのではないかとも考察されています。

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映画『新聞記者』のあらすじネタバレ|政治家の闇に迫る

以下、映画「新聞記者」のあらすじネタバレとラスト結末です。

映画『新聞記者』のあらすじ|内閣情報調査室の仕事

深夜2時過ぎ、誰もいない東都新聞社会部に羊のイラスト共にFAXが届きます。同じ頃、この新聞社に勤める記者の吉岡は自宅で記事の整理作業をしていました。

ネットの政治番組では、メディアとは何なのか、必要なのか、ジャーナリズムとはと言ったことが日本のメディアの問題点が討論されています。

そんな中、内閣情報調査室・通称「内調」には外務省から出向してきたエリート官僚の杉原がパソコンの前で何かを待っています。そこへ、数枚の写真が届きました。それは元文科省の大学教育局長が女性と一緒に居る写真でした。

翌日、5社の新聞紙が同じ段組みで、スキャンダル記事を掲載されます。それは元大学教育局長の白岩の記事でした。内調からのリークにより、新聞が政府の情報操作に荷担したのです。

官邸御用達のライターがレイプ事件を起こしたが、逮捕が見送られるという事実が発覚します。官邸からの圧力がかかり、事件の揉み消しを行ったのです。

杉原は上司からの命令でもみ消しを行います。渋ろうとするも上司からは、これも国を守る為だと言われるのでした。

映画『新聞記者』のネタバレ|隠蔽作業

元記者の被害者女性は顔も実名も公表したうえで、メディアの前に立ち、真実と性被害の苦しさを訴えました。会見場にいた吉岡は記事を書きます、大きく取り上げてもらえません。

苛立ったまま、上司の陣野に任された「羊のFAX」について調べ始めます。

一方、内調ではレイプ事件について、嘘のあらましを作成し、SNSで拡散させていました。事件は被害者女性のハニートラップだというシナリオを描いたのです。

しかし、新聞社に渡した嘘の資料が週刊誌に流れ「内調が、事件隠ぺいのために印象操作」という記事がでます。そこで内調は、さらに嘘の情報を流そうとします。

でっち上げの情報に納得のいかない杉原ですが、上司の多田は嘘か本当かを決めるのは国民だと言い放ちます。官邸の不正を隠すために、様々な情報を操作する。それが内調の仕事なのです。

映画『新聞記者』のネタバレ|元上司・神崎との再会

内調の仕事に疑問を抱きつつも、従うしかない杉原に、外務省時代の上司である神崎から誘いの電話が入ります。久しぶりの再会に嬉しそうな杉原に対し、神崎はどこか楽しめていない状態でした。

神崎は日ごろから杉原に官僚の仕事は国民のために尽くすことと教えていました。その言葉に神崎は過去の自分に叱られると語ります。

実は5年前に神崎は、上からの指示で文書の改ざんを行っていたのです。それは未来の、家族との安定した生活と引き換えのためでした。その神崎が杉原に俺の様にはなるなよと言うのでした。

吉岡は「内閣府が医療系大学設立」という内容の羊のFAXを更に詳しく調べていました。その中で、スキャンダル記事の渦中にある元大学教育局長の白岩の名前が浮上し、直接訪ねることにします。

しかし、有力な情報は得られません。ただ、大学設立に「内閣府」が関わっているということを知り、担当職員をピックアップしていくことになります。そこで担当が都築だと知り、更に前任が神崎であることを突き止めます。

映画『新聞記者』のネタバレ|神崎の自殺

杉原は外務省時代の先輩である都築に声を掛けられます。偶然の再会にびっくりした様子で、お互いに近況を話します。そこで杉原は、都築が大学設立関係で神崎の後任になったことと、神崎が内調のマーク対象になっていたことを初めて知ります。

本当に何も知らない杉原に、今の話はなかったことにしてくれと都築は話します。内調のマーク対象になるということで悪い予感がした杉原はすぐに神崎に連絡をとります。ようやく繋がった電話ですが、神崎はビルの屋上にいました。

必死に話そうとする杉原に、神崎は少しずつ進みます。そして「すまない」と残し、ビルから飛び降りるのでした。

杉原は、すぐに上司の多田のもとへ向かいます。本当のことを教えてほしいと詰め寄りますが、多田は何も話してくれません。神崎に何をしたのか、組織としての行動かと問う杉原に子供が産まれるそうじゃないかと多田は言います。

杉原には妻がいて、もうじき子供が産まれる予定でした。その言葉に、杉原は何も言えなくなります。

内調では、またも情報操作が行われていました。神崎は機密費を不正流用していたが、説明責任を果たさないまま自殺。5年前の文書改ざんも理由の1つとされていました。

そしてまた、内調職員たちはSNSで情報を拡散します。キーボードを打つ音だけが、不気味に響きわたるのでした。

映画『新聞記者』のネタバレ|新聞記者と官僚

神崎の葬儀が行われ、杉原はもちろん参列しました。多くの記者たちが、遺族の声をとるために集まります。その中には、吉岡の姿もありました。

実は吉岡の父親もジャーナリストでした。日米両国で活躍し、真のジャーナリストと言われるほどでした。しかし、日本の大手都銀の不正融資に関する記事を出したが「誤報」とされ自殺したのでした。

父は自殺するような人間ではないと信じる吉岡ですが、何の証拠もなくただ変わらぬ毎日を過ごすしかなかったのです。神崎の死は自分の父親の死に似ていると感じたのか、神崎の娘に自分を重ねます。

記者にマイクを向けられる遺族に、記者らしからぬことを言い、杉原に呼び止められます。なぜ神崎は死ななければならなかったのか、家族を残してまで背負いきれない何かがあったのか、本当の理由を知りたいと吉岡は杉原に言います。

その時、妻が診られている病院から電話がかかってきました。すぐに病院へ向かうと、妻が破水し緊急手術が行われ、帝王切開で無事に子供が産まれたと伝えられます。

眠る妻を見て、大きくため息をつき「ごめん」と杉原はつぶやくのでした。

映画『新聞記者』のネタバレ|真実はどこにあるのか

杉原は、都築のもとへ真相を聞きに行きました。そして、5年前の文書改ざんの件は都築も知っていることが分かります。神崎は上の指示で全ての責任を被り、キャリアを人質にとられていたのです。

だから、家族のために意にそぐわない仕事をするしかなかったのに、なぜ自ら命を絶たなければならなかったのかと問い詰めます。そう都築に言い寄る杉原ですが内調なら自分で調べろと言われるのでした。

神崎の死で、内閣府の大学設立プロジェクトが頓挫という記事が出ました。もう追うなという陣野に、まだ何かあると吉岡は食い下がります。

公的文書改ざんの記事に、内閣府前ではデモが行われていました。多田はその写真を撮らせ、その中の何人かに印をつけ、公安へ渡せと杉原へ指示をします。

杉原は、更に内調の仕事に不信感を抱きます。デモを行っている人たちを取材していた吉岡は杉原を見かけ声をかけました。改めて杉原が内閣府の人間だと知り、連絡が欲しいと自分の名刺を渡します

しかし、そのやりとりは、遠くの誰かに監視されています。杉原は内調のマーク対象になっていたのです。

ネットの討論番組では様々な言葉が吉岡に問いかけます。「誰よりも自分を信じ疑え」という父の取材ノートを開き、吉岡は決断します。一方で杉原も、吉岡の名刺を手にある決断をするのでした。

映画『新聞記者』のネタバレ|大学設立の真の目的

杉原は自分が内調のマーク対象になっていると感じ、警戒しながら吉岡と会います。

大学設立について、神崎と関係のあった杉原は何も知らず、吉岡がFAXの詳細な内容を伝えました。しかし、それが理由で神崎が亡くなるのは考えにくいと杉原は主張します。

吉岡は、自分の父親のことを杉原に話します。神崎の死について、記者として真実を届けたい思いが吉岡の動機でした。神崎はまだ情報を残しているはずだと杉原に言われた吉岡は、陣野へ大学設立計画はまだ続いていると言います。

すると陣野から思いもよらぬことを告げられます。すでに、新聞社のトップへ圧力がかかっていると言うのです。このことを記事にすればすべて誤報とされ、父親の二の舞になりたいのかという脅しを吉岡かけられます。

一方で杉原へも同じように、多田からの圧力を受けていました。東都新聞の吉岡という記者は、誤報を出し自殺した記者の娘だと言われます。そして「出産祝い」を渡されます。

子供が産まれたこと話していないのに、多田が知っていることから、杉原は全て監視されていると確信します。

神崎の残したかもしれない情報を探るべく、吉岡は神崎の家を訪ねます。そして神崎の妻により、残された情報を預かることになります。

鍵のかかった一番下の引き出しには、あの羊のイラストと新聞社へ送られてきた大学設立の資料がありました。そして「DUGWAY SHEEP INCIDENT」の本がありました。やはり羊は神崎だったのです。

杉原も急いで神崎邸へ向かい、2人は大学設立の本当の目的を知ります。「DUGWAY SHEEP INCIDENT」とは、アメリカが生物兵器の実験場をダグウェイに建設し、そこから漏れた神経ガスが原因で大量の羊が死んだというフィクションです。

つまり、日本にダグウェイと同じ研究所を作るという計画こそが、この大学設立の本当の目的だったのです。そして、そのプロジェクトの責任者だった神崎は計画をリークし、死を選んででも、この計画を阻止したかったのではないかと気付きます。

しかし、医療ではなく軍事であるという明確な証拠がなければ記事にはできません。そして、杉原に協力してほしいと懇願します。ですが杉原は、自分は国側の人間だと答えます。

吉岡から私たちはこのままでいんですかと言われ、杉原がふと目をやった写真立ての中には、幸せそうに笑う神崎と妻、そして娘の姿がありました。その後、妻のいる病院へ行き、杉原は初めて我が子を抱き「ごめん」と涙を流します。

映画『新聞記者』のネタバレ|決断

杉原は、証拠を掴むため都築の職場に向かいます。そして吉岡は杉原が証拠を集める時間稼ぎのために、出勤途中の都築をつかまえ足止めしようとします。

杉原は引き出しの中に「国家戦略特区-新設大学院大学」のファイルを探しあて、写真に収めました。その後、」杉原と吉岡は陣野に大学設立の本当の目的を話しました。

官邸は軍事転用可能なレベルの研究を行う施設を大学という名目で建設しようとしていること。ゲノム操作や、全ての最先端技術は戦争へ転用することが可能であること。その時、陣野の電話に着信がありました。

それは、たった今話していることを記事にすれば、全て「誤報」にする証拠は整っているという内容でした。それでも吉岡は記事にすべきだと主張します。

この情報を持っているのは内調以外に考えられないが、もしも「誤報」とされてもそれを跳ね返す手段がないと陣野は言います。杉原は、もしもそうなったら自分の実名を公表してもよいと言います。

家族のために、それだけはできないと吉岡は反対しますが杉原の強い思いから吉岡は記事にすることを決心します。

映画『新聞記者』のネタバレ|それぞれの朝

杉原の決意を無駄にしないように吉岡と陣野は、ひとつひとつの情報を丁寧に文字に載せ、そして新聞が刷られていきます。やっと記事にできたと安堵する吉岡の同僚たちと不安げな陣野でした。

内調では、どこからかの電話に問題ないと多田は対応します。

杉原は妻と娘とともに病院から自宅に戻り、親子3人の生活が始まろうとしていました。しばらく自宅ポストをみていなかった杉原に神崎からの手紙が届いていた事に気が付きます。

そこには全ての真実が書かれていました。大学運営の民間企業は首相の友人の会社であり、大量の資金が流れたこと。国民として父として、このような生き方はもう耐えられそうにないという内容でした。

そんな中、吉岡のもとに陣野から2つの知らせが入りました。悪い知らせは、亡くなった官僚の元部下が暴走した誤報だというものでした。父親のことも含め、吉岡にとっては今後の記者人生に不利なことです。

良い知らせは、他社が東都新聞の記事を追いかけてきているというものでした。陣野にどうするかと問われ、杉原の実名を公表し続報を出す決意をします。そして、杉原へ連絡をとろうと出かけます。

その吉岡へ着信がありました。電話の向こうの人物は多田でした。多田は杉原の目の前で吉岡に電話をかけていたのです。そして、今回の記事は良く書けていると言います。お父さんの記事は「誤報」ではなかったことも話します。

それを聞いた吉岡は、すぐに杉原へ連絡をとります。多田の前に立つ杉原に着信がありますが、杉原は出ることができません。多田は杉原に、この記事はお前じゃないよなと聞きます。

何も答えない杉原に、多田は外務省に戻してやると言います。しかし、その為の条件は今持っている情報を全部忘れるということでした。

内調は杉原のしたことを全て知っていました。杉原は涙を流し歩き始めます。内閣府へ向かう吉岡に道路の向こう側に杉原の姿をとらえます。手を挙げる吉岡ですが、杉原の顔は憔悴しきっていました。杉原は何かを呟いた後、吉岡が驚きの表情を見せるのでした。

以上、「新聞記者」のあらすじネタバレとラスト結末でした。

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映画『新聞記者』の感想評価と口コミ評判レビュー|賛否両論分かれる作品に

以下、映画「新聞記者」の感想評価と口コミ評判です。

新聞記者の感想評価|よくここまで切り込んだなと言える映画

この国の政治、権力に切り込んだ内容だとのふれこみはよく耳にしていましたが、実際に鑑賞すると想像を絶するストーリーが綴られていました。

政治に詳しくない私でさえ、おそらく多くの政治家は金に汚く、私利私欲まみれのご都合主義者だろうと思っています。ただ今作を観てからは、そんな自分の考えはまだまだ生ぬるかったと思わずにはいられませんでした。

劇中で描かれている内容は、あくまでフィクションです。しかし実在の事件、事故を彷彿とさせる出来事、取材・調査なしでは表現できないであろう政権の裏側が、克明に描かれています。

政治家人生を守るために、人を殺めることも厭わない信じがたい行為に絶句しました。

今作が映画として名作かと問われれば、簡単には頷けません。しかし自分のように、心のどこかで正義を信じている人間に、大きな気づきを与えてくれる作品であることは間違いないです。

邦画でこんなセンセーショナルな映画が見られる日がくるとは、思ってもいませんでした。国家権力やメディアが扱いたがらない題材なので,本作が作られたことには素晴らしい試みだったと思いますので是非この流れは絶やしてほしくないです。

新聞記者の口コミ評判レビュー

映画『新聞記者』の口コミ評判レビューには、「よくまあここまで切り込んだなと脱帽でした」「ラストはハッピーエンドにならないタイプの終わり方で正直ガッカリ」「日本の政治の問題に容赦なく切り込んだのが良かった」「邦画でこんなセンセーショナルな映画が見られる日がくるとは思ってもいなかった」という評判が多い印象です。

★★★★☆星4

この映画のモデルとなった吉岡エリカ記者は東京新聞の望月衣塑子記者。望月氏は社会部記者で、政府や官僚となあなあの関係である政治部記者とは一線を画して取材している。政権への切込みという活躍ぶりはこの映画で上手に表現されている。

一方、政権側のエリート官僚・杉原も家族を抱えながらも国に忠誠を誓い、崇高な任務と思い職務にまい進してきた。しかし、現在の安倍一強とも共通しているが、有無を言わせない上からの圧力の下、不本意ながら任務を遂行していく葛藤を抱いていく。

この官僚役は松坂桃李であるが、松坂の表情が非常に素晴らしい。内面の葛藤を見せたり、ひた隠しにしたり、幅の広い演技をしている。特に最後の松坂のアップは叫びたくても叫べない自分への怒りとも受け取ることができ、胸に迫るものがあった。

40代男性

★★★☆☆星3

「新聞記者」は主演の女性が韓国人で日本アカデミーで最優秀主演女優賞を獲得した話題の映画で、日本の政治の問題に容赦なく切り込んだ話題作です。

父親も新聞記者で誤報とゆう失敗のために自殺してしまった経緯もあり、同じく新聞記者のエリカは生半可な気持ちで事件を追うわけにはいかないストイックな女性です。その頑張り屋さんな姿勢がありがちな健気な女性とゆう面がですぎて私的には、もっと悪い強かな人間でもよかった気がします。

匿名で羊の絵とともに医療系大学新設の文章が吉岡エリカに送られてくるのですが、その医療系大学とは今でも実際に取りざたされているあの大学。内閣情報調査室がなんとかレイプ被害女性が加害者にしようと世論を操作しようとしている事件は、実際にあった伊藤詩織さんの話です。

出てくる女優さんも本人そっくりで、よくまあここまで切り込んだなと脱帽でした。

正義と保身の板挟みで吉岡に尻を叩かれながらも自分なりに真実をつきとめようとする内調の杉原はさすがの演技派、松坂桃李でシリアスな映画をさらに緊張感を増した作品に仕上げてひきしめた感じです。

ラストはハッピーエンドにならないタイプの終わり方で正直ガッカリ悲しかったです。

40代女性

★★★★★星5

主演女優賞を受賞されたシム・ウンギョンさんが、とにかくよかった。素晴らしかったです。正直、女優さんにしては地味な印象でしたが、それが役にピッタリはまった感じです。韓国出身の方ですが、日本語がとても上手でした。さらに、英語のセリフもあり、知的な凛とした雰囲気がよくあらわれていました。

また、主演男優賞を受賞された松坂桃李さん。元上司の死をきっかけに、ただのエリート官僚が「人として本当に正しいことは何か?」を考えはじめ、変化していく様子が、表情にはっきりと見て取れる演技が凄かったです。

国家運営に関係する、様々な情報操作を行う自分の仕事に疑問を抱き始めた杉原が、悲しい過去を抱える新聞記者の吉岡と、不正の事実を公表する行動に出ようとします。

でも、家族のことを考えると簡単に実行できないという、杉原の心の葛藤が、怖いくらい伝わってきました。正しいことを示し、国家に立ち向かおうとする、二人の真っ直ぐな思いが、あまりにも脆く儚げで、胸が締め付けられるような気持になりました。

亡き父の「誤報」を取り返すため、自分を犠牲にしようとした新聞記者と、元上司の死を無駄にしたくない官僚が最後の最後にどうなったのか。

ラストは、憔悴しきった杉原の動く唇を、道路の向こう側で、必死に読み取ろうとする吉岡のシーンで終わりました。勧善懲悪で終わらなかったことが、「これってンフィクション?」と思ってしまう、そんな映画でした。

40代女性

★★★★☆星4

日本では珍しい政治ドラマです。こういう作品がどんどん作られていってほしいですね。内容は安倍政権は鋭く追求をするジャーナリストを描いたものとなってます。ポリティカルコレクトネスは置いておいて、こういう意欲作は今の邦画には必要ですよね。

安倍晋三総理が辞任しましたが、それによって闇に葬られるものごとって結構多いと思います。もちろん、功績はあると思いますが、どのような弊害が生まれたのか、ジャーナリストはしっかりと報道してほしいですね。

もちろん、偏向報道ではいけないし、モデルとなっているジャーナリストはどこか偏向報道への肩入れをしているように思えますが、しっかりとしてジャーナリストが国民を育てると思います。

30代男性

*映画「新聞記者」のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。

新聞記者の原作のラストはどうなっている?違いについて解説

まず、原作と映画では全く違うものです。原作と言っても、今回のは望月衣塑子の『新聞記者』という著作を原案としたものです。この本で描かれているのは望月衣塑子が新聞記者へとなっていった生い立ちのような自伝本に近いものです。

ですので、そもそも映画と原作本を比べられるものではありません。

ただ、映画でも似通って出てきた森友・加計問題、共謀罪問題、伊藤詩織さん事件等について取材した事なども書かれていて、政治の裏についても知ることができます。

例えば、安倍前首相の会見では、NHKやフジテレビなど限られた媒体の記者しか質問できなく、他の媒体が手を上げていても絶対に指名されることがないことや、その質問も事前に提出されているケースがほとんどだと語られています。

政権にとって不都合な真実は隠蔽されようとしていることを感じる国民は多いと思います。官邸の定例会見で再三の注意を受けても自分の信念を曲げることなく、主張を繰り返したりして注目を浴びた望月衣塑子氏ですが、強固に反対の意見を主張し政権を批判し続けた点については、一石を投じたという意味で共感できるのではないでしょうか。

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