となりのトトロの伝えたいこと3選!原作なしのオリジナル!あらすじネタバレ含む感想評価と登場人物や続編のその後を解説。

1988年4月16日公開のジブリ映画『となりのトトロ』。
埼玉県にある所沢市を舞台にしたジブリ映画。森の舞台となった狭山丘陵は映画が公開されて以来、トトロの森とも呼ばれるようになりました。
映画公開後からの反響が大きく、DVDはオリコン週間ランキングで史上初となる600週ランクインするほどです。
また、近年は落ちてきたものの視聴率は20%を超えるのがほとんどで、ジブリ作品の中でもかなりの高視聴率となっています。
キャッチコピーは「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」
- となりのトトロの原作はあるのか?オリジナルは?
- となりのトトロのあらすじネタバレ
- となりのトトロの感想評価と口コミレビュー
- となりのトトロの登場人物・声優一覧
- 続編?その後?『めいとこねこバス』について
目次
『となりのトトロ』の伝えたいことは何だったのか考察
今作『となりのトトロ』の舞台は昭和30年代の都市近郊の農村です。
近所の人との温かい交流があり、自然を敬う気持ちもある昭和の良き時代背景の中で、小学6年生のサツキとメイが母の病気の完治を願いながら前向きに明るく成長する姿を丁寧に描いています。
そこにサツキとメイにしか見えないトトロが現れて、2人を見守り、助けたりするのですが、果たして『となりのトトロ』で伝えたいことは何だったのでしょうか?
伝えいこと①繋がりの大切さや人の優しさ
家族の繋がり、近所付き合いの大切さなど人との優しさを伝えたいという事が感じられます。
お母さんの病院に電話をする時に電話を貸してくれたおばさんの場面、めいがいなくなった時に村中みんなで探してくれた場面、カンタくんがサツキとメイに傘をさしてあげたところなど随所に人との繋がりや優しさを感じられるシーンがあります。
これらは今の時代にはない、古き良き日本の自然豊かな情景と、近所というか地域の繋がりの強さを感じ、助け合って生きていた日本人の姿を表現しているなと感じます。
現代社会は、ドンドン便利になり人と会わずして仕事も出来るし、オンラインゲームなどで対戦したりできます。
しかしながら、人間味が薄れて味気ない事を小さい子供から大人まで感じてるからこそ、となりのトトロの様な世界に魅力を感じてるのではないでしょうか?
どのジブリ作品を見ても、宮崎駿監督は未来を予知したような作品を作り出す監督で、未来の人たちに昔の日本の良さを伝え残そうとしているのではないかと思います。
伝えいこと②昔の気持ちを思い出してほしい
次に『となりのトトロ』で伝えたかったことはなにかを考えると、子供の頃のまっすぐな気持ちを大人に思い出して欲しいのではないかとも感じました。
エンディングで流れる「となりのトトロ」の歌詞の「子供のときにだけあなたに訪れる不思議な出会い」というフレーズがあります。
パッと見た感じは子ども向けアニメ映画のように思えますが「子供のときにだけあなたに訪れる」というフレーズを子どもに向けても説得力がないように思いますし、子ども向けにしては話が難しい箇所があったり終わり方についてもいろんな考察ができるような終わり方です。
ですが、大人になった今なら「子供のときにだけあなたに訪れる不思議な出会い」の意味も分かる感じもします。
子供であるサツキとメイにしか見えないトトロや子供だからこそ経験できることなど、「大人に子ども時代のまっすぐな気持ちを思い出して欲しい」という気持ちが込められている作品なのではとも思われます。
伝えいこと③違う世界が存在する
『となりのトトロ』で伝えたかったことの中では、こんな意見もありました。
それは、現実の世界以外に違う世界が存在することを伝えたかったというものです。
私たちの目には実在する物しか見えないですが、肉眼で見えるもの以外にトトロのような動物の世界も存在するのではないかと思う人もいます。
見える人と見えない人がいて、霊媒師やイタコ、動物と話せる人などがいますよね。
このようなものを信じて、人間の世界、動物の世界、幽霊の世界などのいろんな世界が多く存在することを宮崎駿は伝えたかったと感じる人もいました。
ジブリ作品では多数の身近にいるのではないかと思わせられるような、見たことのない生き物も数多く出てきます。
そこから考えると、違う世界が存在するというのも、1つの伝えたかったものなのかもしれません。
「となりのトトロ」に原作はなし!実は完全オリジナル映画だった
『となりのトトロ』の原作に関して情報は明らかにされておりませんが、関連小説を見る限りでは、映画の企画自体がオリジナルのものであるようです。
小説版の『となりのトトロ』は確かにあるのですが、映画が公開されてから発売されたもので、原作となった小説という訳ではありません。原型の構想自体は、宮崎駿が1970年代に書いたアイディアスケッチがもとで、そこにはサツキとメイを掛け合わせたようなキャラクターの女の子が登場しています。
設定自体も、企画とともに一人の少女だった主人公がサツキとメイの二人の姉妹に変更されるなど紆余曲折を経て練られた作品になっています。舞台は1953年の自然豊かな戦後の日本、埼玉県所沢市ということが判明しており、トトロの名前の由来も、所沢にいる、となりのオバケを省略したものとされています。
また、一部ネットなどで原作小説ではトトロが死神で恐ろしい話になっているなどと見かけますが、このトトロの都市伝説的な話はデマです。これは公式が否定しています。
小説ではサツキとカンタの話やサツキとメイが東京などに行く、アニメ映画にはなかったエピソードなどが書かれていますが内容は概ねアニメ映画と一緒のものとなっています。
つまり、原作=映画という事になります。
となりのトトロのあらすじ|姉妹とトトロの不思議な日々
(以下、映画「となりのトトロ」のあらすじです。)
となりのトトロのあらすじ|優しい森の主とのささやかな冒険
病気の母を田舎の療養所に移すため、サツキ、メイの姉妹は父親・タツオと農村に引っ越してきました。新しい家は大きい木造建ての一軒家でしたが、しばらく人が住んでいなかったので、害のない小さいおばけが住み着いている家でした。
幼いメイは家や庭を探検するうちに、ある日毛むくじゃらの大きな丸い体の森の主に遭遇します。メイはその主をトトロと呼びました。トトロはたびたびメイやサツキの元に訪れます。
村の生活にも慣れてきたころ、ある日お母さんの具合が良くないとの連絡が入り、不安に駆られたメイとサツキは喧嘩をしてしまいました。メイはそのまま家を飛び出し、行方不明になってしまいます。
サツキが必死にメイを探していると、サツキの前にトトロが現れ、一緒にメイを探しに向かうのでした。
となりのトトロのあらすじ|お化け屋敷への引っ越し
村に引っ越してきたサツキとメイは家を探検しながら、古い家を掃除していきます。しかし屋根裏部屋へ一人入っていったメイは、そこで陰にうごめく黒い小さな塊たちを見つけます。まっくろ黒すけでした。
メイはタツオたちに見せようと、まっくろ黒すけを一匹、手で挟みこみます。しかしタツオたちの前で手を開けると、そこには黒いすすがあるだけでした。引っ越しを手伝いに来たおばあちゃんから、サツキとメイは子供にしか見えず、害もない、小さなおばけの存在を知ります。
後日、自転車で父に連れられ母のいる療養所に向かったメイとサツキはおばけが出る新しい家のことを話します。興奮する二人に母は落ち着いた様子で、おばけに会ってみたいといい、二人を驚かせました。
となりのトトロのあらすじ|森の主・トトロとの出会い
小学生のサツキは学校へ、タツオは書斎で仕事を進める中、幼いメイは一人、庭で遊んでいました。するとメイの前に小さな白と青の二匹の毛むくじゃらな生物が現れます。
メイに見つかった二匹は、集めていたドングリを落としていきながら、森の中にあるひときわ大きい巨木の幹の間に通り道に入っていきました。メイは、落ちているドングリを目印に二匹を追いかけます。
そして通り道に落ちてしまい、通り道の先にいた大きな毛むくじゃらの生物の上に落ちてしまいます。メイに乗られた生物はびっくりしながらも、穏やかな様子でした。メイはこの生物を鳴き声からトトロと名付けます。
メイはその後家に帰り、タツオとサツキにトトロを紹介しようと巨木まで行きますが、通り道はなくなっていました。タツオはメイにトトロが森の主で、いつも会える存在ではないことを話します。
以上、映画『となりのトトロ』のあらすじでした。
となりのトトロのネタバレ含む感想評価と口コミ評判レビュー|平均☆4以上の名作アニメ映画
(以下、映画「となりのトトロ」のネタバレを含む感想評価と口コミ評判です。)
ネタバレ含む感想評価|優しい自然との物語
自然を様々な様子で描いてきた宮崎駿監督ですが、本作では人間に猛威を振るうような畏怖される自然ではなく、メイたちを見守る大きい存在としての優しい自然が描かれているような気がしました。
森の主として描かれるトトロというキャラクターも、最初のメイに口を大きく開いて鳴き声を出すシーンで少し怖い印象を受けましたが、メイが臆することなくトトロと打ち解けていくにつれ、どんどん無口で愛らしい印象に変わっていきます。
また好奇心が強く、子供特有の破天荒さを持つメイとそれを溌溂と見守りながらも引っ張るサツキの姉妹の姿は、微笑ましく元気がもらえました。ほっこりとするストーリーの内容や、ノスタルジーを感じさせる田舎町の様子は大人も子供も楽しめる作品になっています。
口コミ評判レビュー|ジブリ作品の中でも評判が良い!
★★★★★星5
個人的に、「となりのトトロ」は、宮崎駿監督作品の中でもダントツ一位で優れているなと思っています。アニメーション技術には、他の監督が作成するものとは全く違っていて本当に圧倒されるものがあります。
例えば、雨が傘に弾けている場面や、市場で吊られている食用の豚などは本当にリアルに表現されています。そのリアルさの中にあるアニメらしさのようなものも、非常に魅力的に感じました。実際に存在することはないだろうと思われるトトロは、丸っこい体つきでフワフワ感が画面上からでも伝わりました。私もメイちゃんのように飛び乗ってみたいといつも思っています。
小さいころから何度も観ていますが、全く飽きていません。この作品は、子供から大人まで、国籍や男女問わず誰でも楽しめる作品だと思います。
20代女性
★★★★☆星4
最初に見た記憶がいつだったか忘れるくらい前ですが、大人になって見るとやはり印象はだいぶ異なります。今は妻と娘がいるので、お父さんどんだけ落ち着いてんだよと感じてしまいます。
大自然の中で不思議な出会いをする彼女たちの感性と登場人物たちの感情、さまざまな思いが錯綜しますが、人間たち以上にトトロやネコバスたちの感情表現の豊かさに可愛らしさを感じます。
大人では確かにこの出会いを受け入れられないと感じると少し虚しくもなりますが、母親と離れた寂しさをどこか持ちながらも、新しい環境でも楽しくたくましく育つ子供たちにどうしても自分の娘を重ねます。
人となりも薄くなってきた時代でこそ、必要なものを投げかけてくる作品です。
30代男性
★★★☆☆星3
『となりのトトロ』は子供の頃から観ていて、飽きない作品です。都会にはない、人の暖かさやぬくもりも感じることができます。
まっくろくろすけや、トトロ、ネコバスなど、実際にはいないファンタジーなものが言葉は発することはないのに表情や動作でわかるのはジブリならではだと思います.
知らない土地での2人の冒険にワクワクします。特にめいちゃんの笑顔と可愛らしさが好きです。また、長女なので、さつきちゃんの気持ちに共感してしまいます。
最後、さつきとめいが木からみているのはどういう意味なのでしょうか。お母さんに会えたのかな?とラストはモヤモヤするのではっきり描いてほしかったです。
30代女性
★★★★★星5
トトロをはじめ、まっくろくろすけやネコバスと、「わぁ〜!会ってみたいなぁ!乗ってみたいなぁ!」と夢が膨らみ、幼い頃に親しんだ人も多いであろう映画『となりのトトロ』。
大人になった今も、童心に返れるような気がする貴重な映画だと思います。
どこかすっとぼけたような優しいお父さんに癒されながら、責任感の強いサツキと気の強いメイのコンビにハラハラさせられ、「メイのバカ!もう知らない!」というセリフに長女として共感したり、メイの寂しさも分かるなぁ‥と思ってみたり。
口下手なカンタなりの優しさも、大人になってからは可愛らしく見えたり。
印象的なのはトトロの登場シーンで、傘の隙間から見える長い爪と、その長い爪でボリボリ掻いてる姿には毎度笑ってしまいます。
子供の時にだけあなたに訪れる不思議な出会い、という歌詞のようにピュアなクリーンな心で鑑賞したい、そんな映画だと思います。
30代女性
*映画「となりのトトロ」のみんなの口コミ評判レビューは当サイトが独自で集めたコンテンツです。引用の際は必ず引用リンクと出典の記載をお願いします。記載がない場合は法的処置も検討させていただきます。
となりのトトロの登場人物・声優一覧
草壁サツキ 役-日高のり子
草壁メイ 役-坂本千夏
草壁タツオ 役-糸井重里
草壁靖子 役-島本須美
トトロ 役-高木均
猫バス 役-龍田直樹
おばあちゃん 役-北林谷栄
カンタ 役-雨笠利幸
となりのトトロの続編?その後?『めいとこねこバス』について
『めいとこねこバス』は東京の三鷹の森ジブリ美術館で2002年から公開されているアニメーション作品です。
内容は、主人公のメイが家の庭で、つむじ風に追いかけられます。その正体は親からはぐれたこねこバスでした。こねこバスとメイは仲良くなり、夜にこねこバスがメイをたくさんのねこバスが集まる森へ案内します。
そこにはトトロをはじめたくさんの物の怪も集まっていました。メイはそこで、物の怪たちが極楽浄土を目指し、ねこばあちゃんという大きいねこバスに乗って旅立つところを見物するのでした。
この作品は映画のその後という設定で、登場するキャラクターの担当声優もそのまま引き継がれているため、となりのトトロファンの方にはたまらない作品になっています。
しかも、鑑賞できる視聴方法は現状、三鷹の森美術館のみとなっています。DVDや配信サイトなどでも見れないです。ただ三鷹の森美術館で限定販売しているパンフレットの内容がYouTubeにありましたのでご紹介します。
そして、この『めいとこねこバス』が一部の人では怖いという声もありました。10分ちょっとのアニメーションで子供向けに作られたというものですが、たくさんのトトロやねこバスが出てくるところは不気味との声も。
そして一番怖いと言われているのは、ねこばあちゃんの行き先が「風浄土」となっているところです。
沢山のトトロがねこばあちゃんに乗って空高く飛んで行きますが、行き先的に”あの世”へ行くことは明白です。公式は否定していますが、これではトトロの正体が死神説と出るのは当然のことだと思います。
▼ジブリ映画作品の特集▼